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ニュース和歌山「国政直送便」/党の変革 第一歩は参議院から

2010年09月18日

党の変革 第一歩は参議院から


中曽根新議員会長の下の人事で、私は参議院自民党の幹事長代理に選任されました。幹事長代理は幹事長をサポートして、委員会や部会といった人事、議員総会の運営、衆議院との交渉、他党との交渉にあたるポストで、参議院自民党を運営していく上で扇の要にあたる役職です。早速次期臨時国会に向けて各委員会の委員長、理事、委員の人事を行っていますが、厚生労働委員会のような希望の集中する委員会もあれば、希望者のほとんどいない委員会もあり、83名全員が満足する人事を行うのは至難の業で、各議員と話をしながら苦労して作業を進めています。

また新執行部の新しい取り組みとして参議院における「閉会中審査」を行いました。


現在、急激な円高・株安による経済危機、抗生物質の効かない新型細菌の院内感染、海上保安庁のヘリ墜落事故、普天間基地移転問題等々、政治が早急に解決に取り組むべき問題が多数発生しています。しかし与党民主党は代表選挙による党内抗争に明け暮れ、こういった問題への対処を先送りしているのが現状です。そこで与野党が逆転した参議院がしっかりと役割を果たし、直面する諸問題を先行して議論しようと、国会開会中にしか行わない委員会審議の開催を民主党に要求し、財政金融、外交防衛、厚生労働等8委員会の審議を行うことになりました。前日には山本一太政策審議会長、脇雅史国対委員長と私が各委員会の理事と質問者を呼んで質問内容をチェックし、アドバイスするという新しい取り組みも行いました。今までは委員会での質問は現場の理事や質問者個人に任せっぱなしという状態でしたが、新執行部では統一的な方針で政権を追及し早期の解散に追い込んでいくとの方針の下、執行部が質問内容を把握していくことにしました。そして迫力ある質問を展開した議員は予算委員会のテレビ中継入り質疑者に抜擢していくということも考えています。

自民党が参議院選挙で勝利することができたのは自民党への変革の期待があったからです。直後の議員会長選挙では派閥談合を排した中曽根弘文議員を会長に選出し、国民の期待に応える第一歩を踏み出しました。今後も国民の皆さんの期待に応えうる自民党に生まれ変わることができるよう幹事長代理として取り組んでいきます。

KEYWORD:参議院, 未来ビジョン

和歌山新報「がんばってます」/小坂幹事長をしっかりサポート

2010年09月14日

小坂幹事長をしっかりサポート

―生まれ変わる参議院自民党―

自民党の歴史上初めて参議院自民党議員会長選挙が行われ、私の推していた中曽根弘文議員が選出された。投票結果は40対40の引き分け。抽選の結果中曽根氏に決まったわけだが、実は選挙規則に不備があり不在者投票が認められなかったため、中曽根氏の推薦人である山田俊男議員がどうしても抜けられない海外出張が入っていたため投票できなかったことを考えると、41対40で実質的にも勝利であった。

今回の選挙の意義は派閥談合で議員会長や幹事長、国対委員長等の人事を決めようとする動きを阻止できたことである。参議院選挙で自民党が議席を増やすことができたのは「自民党よ変革せよ」との国民の期待が込められたものであったはずだ。しかし従来型の派閥談合で議員会長を決めるようなことになっては、国民の期待を完全に裏切ることになる。何とか候補者を擁立して、選挙で会長を選ぶようにしなければならないと決意し行動した。それに応える形で中曽根弘文参議院議員が参議院自民党改革を訴えて立候補する意思を示してくれた。

自民党参議院議員83名に対して立候補に必要な推薦人が15人となっているなど、擁立へ向けてのハードルは非常に高いものがあったが、数名の同志とともに必死になって推薦人を集め、何とか擁立にこぎ着けた。相手は3大派閥が連合して推している現職の幹事長で、単純計算すると勝ち目のない戦いであったし、事実終盤には猛烈な締め付けが行われた。にもかかわらず中曽根議員の参議院自民党改革を訴える姿勢が中堅、若手を中心に共感を呼び、支持が広がっていき、勝利となった。


選挙で選ばれた中曽根新会長は派閥の意向やバランスを気にすることなく執行部人事を断行した。幹事長には先例を破って衆議院から転身したばかりの小坂憲次議員、政策審議会長には旧体制でははみ出し者扱いだった山本一太議員を抜擢。そして国会対策委員長には反対候補の推薦人ではあったが自他共に国会対策の専門家として認められている脇雅史議員を能力本位で任命した。

私は幹事長代理として執行部入りすることになった。衆議院から来たばかりで参議院の状況に詳しいとは言えない小坂幹事長をしっかりサポートし、長年の盟友である山本政策審議会長とも連携し、議院運営委員会筆頭理事、予算委員会筆頭理事、国対副委員長を務めた経験を生かして脇国対委員長との連絡役も務め、参議院自民党が新しく生まれ変わっていくことに貢献していきたい。


幹事長代理の重要な仕事は中堅・若手議員の人事である。年功序列や派閥バランスを排して能力主義で適材適所の配置ができるようにしていきたい。また政審、国対と連携して委員会質問についても攻めの姿勢で臨めるようなフォーメーションを形成していきたい。今までは与党癖が抜けず、十分に攻めきれないケースが目立った。これからは執行部が現場の理事や質問者を督励し、政権与党を追い込んでいくような質問を行えるようにしていきたい。

いずれにしてもこれからの政治は与野党が逆転した参議院が主戦場になる。その中で野党第一党の幹事長代理に任命されたことの意味を噛みしめて頑張っていきたい。

KEYWORD:参議院, 選挙

ニュース和歌山「国政直送便」/脱派閥 世代交代の第一歩

2010年08月21日

脱派閥 世代交代の第一歩


今、興奮冷めやらぬ中でこの原稿を執筆しています。つい先ほど参議院自民党議員会長選挙が行われ、私の推していた中曽根弘文議員が選出されました。投票結果は40対40の引き分け。抽選の結果中曽根氏に決まりましたが、実は選挙規則に不備があり不在者投票が認められなかったため、中曽根氏の推薦人である山田俊男議員がどうしても抜けられない海外出張が入っていたため投票できなかったことを考えると、41対40で勝っていると言えます。

参議院選挙が終了した直後から、派閥談合で議員会長が決まるとの情報が流れました。具体的な会長や幹事長、国対委員長の情報も報道されました。参議院選挙で自民党が議席を増やすことができたのは「自民党よ変革せよ」との国民の期待が込められたものであったはずです。しかし従来型の派閥談合で議員会長を決めるようなことになっては、国民の期待を完全に裏切ることになります。何とか候補者を擁立して、選挙で会長を選ぶようにしなければならないと決意し行動を始めました。それに応える形で中曽根弘文参議院議員が参議院自民党改革を訴えて立候補する意思を示してくれました。

自民党参議院議員83名に対して立候補に必要な推薦人が15人となっているなど、擁立へ向けてのハードルは非常に高いものがありました。しかし数名の同志とともに必死になって推薦人を集め、何とか擁立にこぎ着けました。

相手は3大派閥が連合して推している現職の幹事長で、単純計算すると勝ち目のない戦いでした。しかも終盤には猛烈な締め付けがありました。にもかかわらず中曽根議員の参議院自民党改革を訴える姿勢が中堅、若手を中心に共感を呼び、支持が広がっていきました。


最終的には抽選で勝利。抽選は1から6までの数字が書かれたくじを各候補がひき、少ない数字が書かれていた方が勝つというルール。くじを引いた直後の中曽根議員の顔がこわばっていたので、てっきり負けたと思いましたが、中曽根候補がひいた数字は「1」。この瞬間に勝利が決まりました。

しかし中曽根新会長の戦いはこれからです。脱派閥、世代交代の人事を断行できるかが第一の関門です。

KEYWORD:参議院, 選挙

和歌山新報「がんばってます」/歴史に汚点を残した

2010年06月22日

歴史に汚点を残した

―民主党政権の今国会運営―

第174国会も6月16日に閉会した。しかし今回の国会では私が今まで経験したことがない乱暴な国会運営が行われた。

例えば、今国会では民主党政権により10件を超える強行採決が行われた。たしかに自民党政権時代も強行採決は何度かあった。しかしそれは審議時間が十分にとられ、質問内容も出尽くして同じような内容が繰り返されるようになって、「今このタイミングで採決しなくては、国民の生活に大きな影響を与える」という場合にやむにやまれず行われてきた。しかし今国会での民主党は安易に強行採決を乱発してきた。こんな法律まで強行しなくてもいいではないかというような重要度の低い法律も強行採決してきたのである。

特にひどかったのは、郵政「改革」法案である。ご存じの通り、郵政民営化は平成17年に衆参で200時間以上かけて審議され、それでも決着がつかず、衆議院の解散総選挙が行われ、約1ヶ月間、郵政民営化をテーマに選挙戦が戦われ、投票で国民の圧倒的な支持が示されて進められることが決まった政策である。世論調査等を見る限り、今も国民は郵政民営化の後退を支持はしていない。顧客満足度調査を見ても、今法改正しなくてはならないような深刻な問題が発生しているとも思えない。にもかかわらず民主党は衆議院総務委員会でわずか6時間という審議時間で、審議入りしたその日に強行採決するという前代未聞の暴挙を行った。結局世論の大反発に恐れをなしたのか参議院では審議入りすらせずに廃案にしたが、国会の歴史に汚点を残す出来事であった。
 


菅内閣が発足した後の対応も異常だった。自民党政権時代、首相が替わった場合には衆参の代表質問に加えて、予算委員会も衆参3日ずつ程度開き、全大臣が出席の下、新政権の政策についてじっくりと質疑を行うのが常であった。今回も当然のこととして予算委員会の開催を求めたわけだが、民主党の回答は衆参わずか1日ずつ。われわれが3日ずつを要求すると「見解が一致しない」ということで一方的に交渉を打ち切り、自分たちの提案も取り下げ、国会を強引に閉会させようとしてきた。われわれ野党側はこういう強権的な運営に抗議する意味で、菅総理と事務所費の疑惑が出た荒井大臣の問責決議案と、強引な議会運営の責任者として江田議長の解任決議案を提出し、最終日の本会議で採決するように求めた。特に荒井大臣の問責決議案には社民党も賛成しており可決される可能性も高かった。

しかし民主党側は本会議を開催しないというこれまた前代未聞の対応に出てきた。地域医療機構法という参議院で一日も審議していない法律を本会議で採決するならば開催するという無理難題な条件を突きつけ、結局本会議は開催されないまま国会は閉会してしまった。

民主党政権は自分たちの選挙戦略上有利か不利かで国会運営の判断を行っている。しかし充実した国会審議は民主主義の根幹であり、それを形骸化させるということがいかに危険な行為であるかを認識すべきだ。戦前の日本の軍の暴走もナチスドイツも議会の形骸化や崩壊の上に成立したことを忘れてはならない。

KEYWORD:国会

ニュース和歌山「国政直送便」/中東との友好の一助に

2010年06月19日

中東との友好の一助に


ゴールデンウィークは中東方面に出張してきました。前半はパレスチナ。後半はアラブ首長国連邦のアブダビという日程でした。日本の国会議員にとってゴールデンウィークはお盆やクリスマスとは違って、相手国の政治家はバカンスに入っていないので、要人との会議や会談をセットする重要なチャンスとなります。

パレスチナはイスラエル国内の自治区という位置づけになっていますが、今回の訪問目的は、2004年から河野太郎議員とともに継続している「日本アラブリーダーシップネットワーク」という日本とアラブの国会議員の意見交換会を開催するためでした。これまで、レバノンのベイルート、シリアのダマスカス、そして東京で開催してきましたが、今回はパレスチナ自治区でパレスチナ議会議員とパレスチナ問題に対する日本の取り組みについて意見交換しようということになりました。会議は自治区首都にあたるラマラという街で開催され非常に熱い議論になりました。また「入植地」、「壁」といった普段新聞紙面でしか読んでいない現場を目の当たりに見ることが出来たことも有意義でした。イスラエルのエルサレムも訪問しましたが、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地が隣接し、それぞれの信者が混じり合って暮らしている状況は実際に見てみないと理解できないものでした。


後半はアブダビに移動し、和歌山から来た近畿大学水産研究所メンバーや若手経済人と合流しました。アブダビでの主目的はマグロの完全養殖技術に関する近大とアブダビ政府間での協力協定について話し合うことでした。アブダビの実質的トップであるムハンマド皇太子がマグロの養殖に強い関心を持っており、2007年に安倍総理に随行して訪問して以来、技術協力の要請を受けていました。アブダビは日本の石油と天然ガスの重要な供給元であり、友好関係の一助になればという思いで私を中心にアブダビ側との交渉を進めてきていました。今回の訪問で相手側交渉担当であるラシッド環境水資源庁長官と精力的に詰めの交渉を行い、技術協力に向けた近大・アブダビ間の覚書を交わすところまでこぎ着けました。

交渉が成功裏に終わったことを祝して、ラシッド長官がわれわれ一行を砂漠の別邸に招待してくれ、ご馳走してくれました。砂漠に絨毯を敷いた純アラブ風の宴で、出てきたご馳走は何とラクダ。一瞬ぎょっとしましたが、食べてみると意外と美味でした。しばし異文化に触れたひとときでした。

KEYWORD:外遊・外交