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【公式】世耕 弘成【和歌山から日本を再起動!!】
2012年04月21日
前回、私が座長に就任して立ち上がったことをご報告した自民党の「生活保護に関するプロジェクトチーム」はその後、精力的に議論、活動して今後の生活保護政策についての提言のとりまとめを行いました。
限られた時間でありましたが、厚労省からの説明2回、現場経験を有する有識者からのヒアリングを3回、全員でのフリーディスカッションを2回行いました。通常自民党の会議は1時間で終了するのですが、このプロジェクトチームの会議は毎回2時間近くに及び熱心な質問や提言が相次ぎました。それだけ生活保護に関し各地で寄せられる有権者からの声や情報が多く、このまま放置するわけにはいかないという各議員の思いが強いのでしょう。以下、PTの提言の要点をご報告します。
まず生活保護の支給水準は10%程度カットすることにしました。厳しい決断ではありますが、この10年のデフレ下で勤労者の平均所得が15%程度減少していることを考えれば公平性の観点からやむを得ません。年金との逆転現象も少し緩和できます。
保護費の約半分を占める医療費についても無秩序な受診を抑制する観点から医療機関は指定制にする、医薬品はジェネリックの使用を義務づける、少額の本人負担を導入する、などを提言しました。 さらに制度自体を本当に保護が必要な高齢者や障害者向けと、頑張れば働ける人向けの制度に分ける。そして働ける人向け制度では、職業紹介を断るごとに保護費を減額する。現金給付ではなく、食料や住居を極力現物給付で行うなど自立へ向けた働きかけを強めるべきだとしました。
また現行の制度では生活保護受給者が少しでも働くとその分保護費が減額される仕組みになっており、勤労意欲を削いでいます。そこで「凍結貯蓄」という仕組みを導入し、保護期間中に働いて収入を得た場合でも保護費は減額せず、得た収入は別途公的に管理・貯蓄し、生活保護を卒業した際に自立資金として本人に手渡すというアイデアも提案しました。この仕組みを導入すれば、生活保護から脱却しようという意欲を一層高めることができます。
一方で生活保護に陥った人をみていると、やはり教育の重要性を痛感します。小学生のころからの金銭感覚や勤労の尊さを教える教育の重要性も指摘させてもらいました。プロジェクトチームでは今後も精力的に活動し、さらなる提言を行う予定です。
2012年04月10日
去る3月1日、私は自民党の生活保護に関するプロジェクトチーム(PT)の座長に任命された。
きっかけは、平成24年度政府予算案に対する自民党の見解をまとめる政調全体会議において私が発言を求め、「生活保護費の膨張は目に余る。国民の不公平感が限界に達している。いまこそ自民党が保守政党として自助自立の精神で勇気を持って生活保護費の削減に取り組むべきだ」と発言したためである。直後に茂木政調会長から電話がかかってきて、「言い出しっぺなんだから、世耕君が座長になって、削減プランを取り纏めてくれ。プロジェクトのメンバー選定もすべて任せる。結果は衆議院選挙に向けたマニフェストに反映する」と言われた。
会議で発言した者を座長に選定し、全権を委任する。こういう機動力がわが党の強みでもある。早速前から保護費問題に関心を示していた小泉進次郎議員や三原じゅん子議員らに声をかけて、メンバーになってもらった。
毎週末和歌山に帰ってきて、皆さんと対話させていただく中で、最近とくに生活保護に関する不満を耳にすることが多くなった。「年金との逆転現象は納得できない」「働けるのに受給している人がいる」などなどである。本当に困っている人に助けの手を差し伸べるのが生活保護の本来の目的だが、民主党政権になってたがが外れていて認定のハードルが低くなっている。特に働ける世代の受給率が急増していることは問題だ。
有識者ヒアリングや4人に一人が生活保護受給者となっている大阪市西成区の視察を経て、PTで集中的に議論した結果、生活保護に対する自民党の方針が固まった。
まず、給付水準を10%程度は引き下げたい。この10年で一般勤労者の年収はデフレの影響もあって15%程度下がっている。和歌山の一般生活者の実感もそんなところだろう。しかし生活保護給付水準は0.7%しか引き下げられていない。また生活保護に頼らず頑張った場合に受け取れる最低賃金と比較しても生活保護の方が高くなっている。
現在の経済情勢に合わせて給付水準は引き下げられるべきであろう。
また生活保護費の半分が医療費で使われている。全額国庫負担ということで、一部の患者や医療機関にはモラルハザードが起こっている。こういう事態を防ぐために、生活保護受給者が受診できる医療機関を指定制にする▽薬は後発薬(ジェネリック)の使用を義務づける▽低額でもかまわないので診察毎に一定の自己負担をしてもらう―。などの改革を行って、過剰な受診の抑制を図っていきたい。
他にも現金給付でカバーされている食料や住居を現物給付化することでお金の流用や貧困ビジネスの防止に努めていきたい。勤労と生活保護卒業のインセンティブを与えるために、生活保護期間に働いて得た収入を公的に「凍結貯蓄」の形で預かり、生活保護給付終了時に自立資金として渡す制度なども検討していきたい。最終的には生活保護が不可避な高齢者や障害者と、働くことが可能な層との間で制度を分割すべきである。そして後者に対しては真摯な求職活動を義務づけ、ハローワークの就職あっせんを断った場合には生活保護費を減額する仕組みを導入したい。
また長期的取り組みとしては、小学校時代から勤労やお金に関する基礎的教育を行っていくことの重要性も指摘しておきたい。
2012年03月17日
3月1日、私は自民党の生活保護に関するプロジェクトチームの座長に任命されました。
きっかけは、平成24年度政府予算案に対する自民党の見解をまとめる政調全体会議において私が発言を求め、「生活保護費の膨張は目に余る。国民の不公平感が限界に達している。いまこそ自民党が保守政党として自助自立の精神で勇気を持って生活保護費の削減に取り組むべきだ」と発言したことです。
すぐ茂木敏充政調会長から電話がかかってきて、「言い出しっぺなんだから、世耕君が座長になって、削減プランを取りまとめてくれ。プロジェクトのメンバー選定もすべて任せる。結果は衆議院選挙に向けたマニフェストに反映する」と言われました。会議で発言した者を座長に選定し、全権を委任する。こういう機動力がわが党の強みでもあります。早速、前から保護費問題に関心を示していた小泉進次郎議員らに声をかけて、メンバーになってもらいました。
毎週末和歌山に帰ってきて、皆さんと対話させていただく中で、最近とくに生活保護に関する不満を耳にすることが多くなりました。「年金との逆転現象は納得できない」「働けるのに受給している人がいる」などなどです。本当に困っている人に助けの手を差し伸べるのが生活保護の本来の目的ですが、民主党政権になって、たがが外れています。
私のプロジェクトチームでは、まず給付を現金から現物に代えていくことを軸に考えていきたいと思います。食料や住居は現物支給で十分対応できるはずです。そうすることで遊興費への流用や貧困ビジネスの横行を防止することができます。
また保護費のほぼ半分を占める医療費についても、後発薬の使用を義務づける。病院は行政が指定する。一部自己負担を導入する。などの改善を行い、無規律な受診の歯止めをかけていきます。
他にも改善すべき点は多々あります。今まで議論の避けられてきた生活保護の在り方について、聖域無く議論し、本当に困っている人をしっかり助けるという本来の目的は尊重しながら、財政難の中、膨張を続けることがないように、しっかりと見直しと削減に取り組んでいきます。
2012年02月18日
私は、毎週末和歌山に戻り全県下を走り回ってミニ集会等で国政の状況を報告させていただいています。その中で、有権者の率直なご意見も聞かせていただきますが、最も多いご指摘が「国会での議論は批判や揚げ足取りが目立ち、建設的でない」というものです。
本会議や各委員会は、特に野党にとって法案、予算やその他重要テーマについて政府見解を質す場ですので、追及調になってしまうのは仕方ない面があります。しかし、われわれ国会議員は国会で質問しているだけでなく、党における政策立案や法律に関する与野党調整にもかなりの時間を割いており、こういった場では建設的議論を行っています。
また、国会質問でも揚げ足取りや批判ばかりしているわけではありません。野党といえども、建設的提案や政府が「参りました。修正します」とシャッポを脱ぐような鋭い本質的な指摘を行うことも多々あります。では、なぜ国民の皆さんから国会が非建設的に見えるのでしょうか?
まず、中継の対象に問題があります。NHKが中継するのは本会議と予算委員会の総括質疑、集中審議のみです。これらは国会の晴れ舞台とはやされていますが、本会議は党を代表しての質問という性格から質疑者は党の了承を得た原稿を読むというスタイルになり、非常に無味乾燥なものになりがちです。予算委員会は逆にテーマが決まっていないので、個別のテーマを掘り下げた議論はしにくく、古くから政治とカネなどを追及する場にもなっているので、センセーショナルな質疑になりがちです。
実は国会で個別の政策をじっくりと掘り下げて議論しているのは厚生労働、国土交通といった各委員会です。敵対政党の質問であっても、思わず拍手をしてしまうくらい勉強になる質問も多くあります。ここを見て頂くと国民の皆さんの国会への評価も変わるかも知れません。
ただ、残念なことに一般の委員会はテレビ中継されることはありません。マスコミも地道な政策議論よりも、話題性の大きいテーマの質疑を取り上げがちです。私の経験でも政策の議論を行った時よりも大臣の資質を追及した時の方が夜のニュース番組に取り上げられる量が遙かに多かったです。
しかし、今は衆参両院の公式HPですべての委員会での審議模様がさかのぼって動画で見ることが出来きます。国会に不満をお感じの皆さんは、是非一度ご覧になってみて下さい。
2012年02月07日
1月4日に和歌山放送の「2012和歌山県出身国会議員座談会」に出席した。出演者は和歌山出身の衆参国会議員9名と、仁坂知事。来年度予算案の評価、消費税、TPPなどが主なテーマで、与野党議員が異なる見解をぶつけ合う場面もあった。
その中で目立ったのは民主党議員の無責任な逃げてばかりのコメントだ。我々が民主党政権の政策について具体的に問題点を指摘すると「個別に反論していると明日の朝までかかる」という無責任な逃げ答弁や、「ある自民党議員とは普段話していると同じ意見になる」との抱きつき答弁を繰り返すばかりだった。
マニフェストで「16.7兆円の無駄を見つける」といっていたのに、鳴り物入りの事業仕分けでもほとんど成果が上がっていないという重要な点を指摘すると、「マニフェスト期間はあと1年あるので、なお16兆円の無駄遣いを見つけ出すという前提で議論をしている」など、今となっては誰も信用しないような答弁を繰り出した。16.7兆円の無駄を削って各種バラマキ施策を行うとしてきたのに、見つけられないまま国債を増発して、財政を危機的状況に追い込んでいる自覚がまったくない。
特にあきれたのは、「マニフェストがほとんど反故(ほご)になっていることを国民に真摯(しんし)に詫びるべき」とのわれわれの追及に対して「私たちは党を代表してきているわけではないので」と無責任なコメントをした点である。公党所属の議員たる者、常に党を代表する心構えで発言しなければならないのは言うまでもない。
放送の内容は「和歌山放送」のホームページで聴けるようになっているので、ぜひ一度聴いてみて欲しい。私の発言は、「今年の抱負」がパート1の18分5秒から、「予算案に関する評価」がパート2の24分24秒から、「消費税の賛否」がパート3の16分56秒あたり、「TPP」についてはパート4の12分11秒から、「政権奪還への決意」がパート5の4分15秒から、それぞれ取り上げられているので、ぜひ聴いて頂きたい。
めったにない与野党議員全員がそろっての討論の場なので、私は変に気を遣うことなく、率直な発言を心がけたつもりだ。政権与党を厳しく批判すべきは批判したし、国民が強い関心を持っている消費税については「反対」。TPP問題については「米を守ることを前提に賛成」と賛否をきちんと述べさせてもらった。
民主党政権はもはや政権運営の機能を喪失し、一日長く続けば続くほどその分国益を害する状況になっている。今回の討論で、民主党の各国会議員も政権与党の一員としての当事者意識を持たず、マニフェスト違反やメチャクチャな政権運営について責任を自覚しない政治姿勢であることがはっきりした。自民党がもっとしっかりして一日も早く解散総選挙に追い込まなくてはならないとの気持ちをあらためて強くした。