YouTubeチャンネル
【公式】世耕 弘成【和歌山から日本を再起動!!】
2010年03月20日
去る3月12日に予算委員会で質問に立ちました。ちょうどいい機会ですから、一般の方はほとんどご存じない国会の予算委員会の慣例についてご説明しましょう。
予算委員会の質疑は何種類かに分類されます。予算の審議冒頭に行われる「基本的質疑」、そして「一般質疑」、その時々の重要テーマについて集中的に議論する「集中審議」、終盤に行われる「締めくくり総括質疑」です。他にも外部の参考人をお呼びして行う「公聴会」、各委員会に分かれて専門分野を集中して審議してもらう「委嘱審査」(衆議院では分科会)があります。流れとしては冒頭財務大臣から予算に関する趣旨説明が行われます。そこから数日間は全大臣出席で「基本的質疑」が行われ、その後財務大臣+質疑者が要求する大臣だけで行われる「一般質疑」に移り、時々総理、財務大臣+関係大臣が出席する「集中審議」を取り入れ、やがて「公聴会」が実施され、総務委員会等各委員会で「委嘱審査」が行われ、最後に全大臣出席のもと「締めくくり総括質疑」が行われて、採決に至ります。採決までは約1ヶ月かかります。
質疑の種類によって時間の計測方法が違って、「基本」「一般」「締めくくり」は片道方式で計算されます。これは質問者が質問する時間のみカウントされ、大臣がいくら長答弁しても質疑者の持ち時間は減りません。一方で「集中」は往復方式で計算されます。大臣の答弁時間も合わせての持ち時間ですから、長答弁されるとどんどん質問時間が減っていきます。また慣例では「基本的質疑」と「集中審議」の模様はテレビ中継されることになっています。12日の私の質疑は「経済に関する集中審議」でしたので、NHKの中継が入りました。また、質問は往復方式でした。持ち時間は20分でしたので、郵政民営化の見直し問題に絞って質疑を行いました。
往復方式でしたので、老練な亀井大臣は長答弁で対抗してきました。昼を跨ぐ時間帯で11時54分には天気予報に移ってしまうので、私も電波時計で時間を正確に計測しながら質疑を進めていきました。何気なく進んでいる予算審議ですが、複雑なルールと慣行のもと、目に見えない駆け引きが行われています。