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世耕弘成

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第180回 予算委員会 (参議院)

2012年03月12日

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(1)

世耕弘成君

 

自由民主党の世耕弘成でございます。

昨日は、私も東日本大震災一周年追悼式典に出席をさせていただきました。大手術の後のお体を押して御出席いただいて、そして非常に心のこもったお言葉を述べられた天皇陛下のお姿に大変感動いたしましたし、また、御遺族三名の方の御挨拶にも非常に心を打たれるものがありました。

しかし、その中で、私、二点ほどあれっと思ったことがありますので、総理、実行委員長でいらっしゃいましたんで事実関係を是非教えていただきたい。

まず一つは、天皇陛下が御入場になるとき、御退場になるとき、これ普通、ああいう式典ではどこの国でも大統領や国王が出たり入ったりされるときには全員起立して迎えるものですが、場内アナウンスが流れて、着席したままにしてくださいと言われた。言われたから私もそうしていましたけれども、非常にあの式典としては変な形になったと思いますが、これ、どういう経緯でそういうふうになったんでしょうか。(発言する者あり)

 

国務大臣(藤村修君)

 

正直に申しまして、事務方でずっと詰めてきたものを昨日、直前に私も聞いたところでありました。そういう意味では、私が分からないというのは済まないぞと言われましたが、もうそれはおわびするしかないんで、分かりません。

 

世耕弘成君

 

非常に重要なところを事務方に任せきりだというところ、ここにまさに皆さん方の政権の国家観が出ている。世界に恥ずかしいですよ。大統領や国王が入ってきたとき、日本でいえば天皇陛下が入ってきたときは立って迎えるのが常識だと思います。これ、非常に昨日の式典で残念なことだった。

もう一つお伺いしたいと思います。

献花がありました。そして、外国の各国の大使館の献花、そして各国際機関の献花が指名献花の形で行われました。

この献花の中に台湾の代表の方はいらっしゃいませんでしたが、これは御招待されたんですか、されていなかったんでしょうか。

 

国務大臣(藤村修君)

 

いらっしゃらなかったと思います。

 

世耕弘成君

 

違うんですよ。台湾のいわゆる文化代表処の副代表の方が参列をされていたんです。しかし、どこに案内をされたか。二階席。二階席で、一般のほかの日本の企業とか団体と一緒に座らせて、指名献花もさせなかったんです。

台湾は、一番早く救援の手をあの大震災のときに差し伸べて、一番たくさんの義援金もくれた国じゃないですか。その台湾に対してどうしてそういう失礼な扱いをされるんでしょうか。お答えいただきたいと思います。

 

国務大臣(藤村修君)

 

いわゆる国と国の関係において、ああして大使らが多分指名献花されたと思います。台湾については、これは経済交流の機関というふうなとらえ方だったと思います。

 

世耕弘成君

 

でも、あの指名献花の中には国際機関も入っているんですよ。OECDだって呼ばれていましたよ、パレスチナも呼ばれていましたよ。どうして台湾に指名献花をその一番最後でもいいからさせてあげなかったんですか。官房長官ですら来ていたか来ていないかも分からないとおっしゃっているじゃないですか。

どう思われますか。もう一度お答えください。

 

国務大臣(藤村修君)

 

台湾が、大変なたくさんの義援金をいただいていると、このことを私、本当に深く感謝しているところでございます。そのことについて十分にマネジメントできていなかったということについてはおわびしたいと思います。

 

世耕弘成君

 

これ、誰が台湾をそこへ座らせると判断されたんですか、指名献花させないと判断されたんですか、お答えください。

 

国務大臣(藤村修君)

 

事務方で全てある意味じゃお膳立てをしたということでありますが、台湾に関する我が国の基本的立場は七二年の共同声明にあるとおりであり、それは何ら変更ないと。非政府間の実務関係者としてのお招きだったように思います。

 

世耕弘成君

 

一番支援をしてくれた国に対して対応を事務方に任せている。外交上難しい面があるのは私もよく分かりますよ。だけれども、こういうときはそれを超えて台湾の友情にこたえるべきじゃないですか。

私もこの場で一人の日本人として台湾の皆さんに昨日の我が国の振る舞いについてはおわびをしたいと思います。野田総理、おわびをしてください、国を代表して。お願いします。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

今般の東日本大震災の中では、本当に台湾の皆様には温かい御支援をいただきました。そのお気持ちをもしかすると傷つけるようなことがあったら、これは本当に申し訳ないと思います。行き届いていなかったことを深く反省をしたいと思います。

 

世耕弘成君

 

今総理からおわびの言葉があったということで、今後こういうことはちゃんと気を付けていただきたい。台湾の方のあの厚い気持ちに我々もしっかりこたえていくべきだということを申し上げておきたいと思います。

 

委員長(石井一君)

 

委員長として一言申し上げます。

ただいまの天皇陛下に関する御提案、また台湾に対する取扱い、非常に傾聴に値する意見であるというふうに拝聴いたしました。

政府におかれましては、恐らくその目的のためにこうしたんじゃない、しかしながら、こういう国事行為に対しては十分注意をされるように今後お願い申し上げたいと存じます。

質疑を続行します。

 

世耕弘成君

 

委員長の公平なお裁きに大変感謝と敬意を表したいと思います。ありがとうございました。

次の話題に行きたいと思います。ぐっと話題のレベルは落ちます。

党首討論の直前のまさにこの参議院の第一委員会室、この部屋で小川法務大臣が携帯電話で競馬サイトを見ておられました。言語道断。日中、普通の勤務時間中ですよ、競馬サイトを見ておられました。

まず、小川大臣の反省と謝罪の弁を聞きたいと思います。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

まず、事実経過から説明させていただきます。

党首討論が三時からでございますので、私も大変重要な会議と認識しておりますので、遅れることがないようにということで委員会室に向かったところ早過ぎたようでございまして、十五分前、約二時四十五分ごろに委員会室に入りました。部屋の中は大変閑散としておりました中で何もしていないでおったんですが、私が持っている愛馬がちょうど水曜日で調教する日でございましたので、はて、どういう状況だったなということでインターネットで確認しました。その情報に到達するまでが大体数十秒、情報そのものは八百メートルを何秒で走ったかという情報ですので、ほんの数秒の情報でございます。

このことにつきまして、まず委員会室で携帯電話、携帯を使用するということにつきまして確認しましたところ、委員会中につきましては使用しないということを申し合わせてあるようでございますが、委員会中でないときにつきましては特に申合せがないということで禁止されておるわけでないわけでございますが、委員の申出は、そうした重要な会議の前にそうしたサイトを見ているのは気が緩んでいるのではないかということであると思いますが、私自身は、まず、申し上げましたように、その討論会の重要性をしっかりと認識して十五分前に着席しているということを一つの評価していただきたいということ。それから、私の気持ちにおきまして、党首討論につきまして、そのサイトを見ていたことが何かに影響するとかいうことはなくて、全く重要視しておって臨んでおることでございますので、そうした気が緩んでいるというこういう御指摘は、御心配しておられるところであると思いますが、そのようなことはございませんでございます。(発言する者あり)

 

委員長(石井一君)

 

速記を止めて。

〔速記中止〕

委員長(石井一君)

 

速記を起こして。

小川法務大臣、再度御答弁を願いたいと存じます。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

この件につきまして記者会見の際にも質問されました。その際に、私といたしましては、大変お騒がせをしましたこともありましたので、禁止されていないとはいえ、以後、委員会室で携帯は使用しないということを約束いたしまして、このような騒ぎを起こすことはないということを約束いたしました。

以上でございます。

 

世耕弘成君

 

私は完全に謝罪があると思っていました。ところが、全く、要するに委員会室で見たのがちょっとまずかったかなという程度で、支障がないという判断。

私は、真っ昼間、水曜日の午後三時前に大臣が携帯サイトを見るということ自体問題だと思いますよ、一般の感覚でいって。サラリーマン、汗水垂らして働いている時間帯ですよ。土曜、日曜だったらいい、夜、家帰ってからだったら何も言いませんが、そういう勤務時間中に見ていたこと、悪かったなというふうに思われないんですか。どうですか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

私自身はその職務をないがしろにするという考えは全くございませんが、そのような御指摘をいただきましたことは深くしっかり受け止めまして、以後そのようなことがないように約束させていただいた次第でございます。

 

世耕弘成君

 

大臣にお伺いしたいんですが、過去、馬、今愛馬とおっしゃいましたが、何年ぐらいこの競馬の馬主やっておられるんですか。で、何頭ぐらい馬を持っておられるんですか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

私の趣味に関することでもありますけれども、特別に秘密にすることでもありませんのでお話しさせていただきますが、個人で馬を所有するようになったのは昭和六十二年だというふうに記憶しております。その後、今日まで引き続いて馬を持って、引退したり、また新しい馬をということで続いております。今現在は二頭でございます。

 

世耕弘成君

 

過去、トータル何頭ぐらい持たれて、そして、その競馬の馬は賞金稼ぎますわね、当然賞金も入ってくれば、その調教その他のための費用も掛かる。賞金が大体総額、今まで幾らぐらいお取りになってきたんですか、過去。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

二十五年間もやっていますので、年に数頭としても五、六十頭にはトータルなるんではないでしょうか。

それから、賞金はちょっと、それこそサイトを見ればすぐ分かるんですけれども、今すぐ幾らと言われても、ちょっと計算していませんので分かりませんです。


国会各委員会・質疑応答集

参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会(2)

世耕弘成君

 

これは全く覚悟が感じられないと思います。

今の総理のお話を伺っていて、命を懸けるとか危機感を持ってというのは本当に口先だけですよ。これ、このままでいけば、今までの答弁を総合すれば、今回これで反対票を投じて造反をした人は二か月間の党員資格だけ受けて、次の選挙では公認が得られる。そして、その選挙では、多分来年の夏、7月ですから、もういよいよ消費税増税の具体的時期が近づいている中で、反対論も起こっているでしょう、今でも6割の人が反対という世論調査もあるわけですから。そういう中でその人たちは、いや、実は私は反対だったんですけれどもね、もう執行部に押し切られました、自民党にも押し切られましたと言って、選挙をそうやって消費税に反対している人にこびを売って当選することができるんですよ。これ、民主党の中で今回真面目に賛成しようとしている方々も気の毒だと思いますよ、これ、頑張って総理の方針に付いていっている人に。

自民党も気の毒なんですよ。私だってこれ本来は成長戦略重視の立場ですよ。だけど、党でみんなで議論をして決めたことだから、歯を食いしばって今私だって賛成の立場で地元でもきちっと説明をしてやらせてもらっていますよ。だけど、その分、矢面に立っているんですよ。

総理、昨日から離党した方々のテレビでのコメント見ましたか。みんな、民主党が自民党化しているとか、あるいは自民党野田派だとか、全部自民党が矢面に立って泥をかぶっているんですよ。これ、自民党に対してどういうふうに思われますか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

党における処分というのは、やっぱり党の手続にのっとって、先例などを踏まえながらの総合的な判断をしています。

 

委員長(高橋千秋君)

 

傍聴の方、御静粛にお願いします。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

その結果出た除籍とか党員資格停止処分というのは、これは議員にとっては私は重たい処分だと思っています。あの郵政選挙のときには役職停止じゃないですか、御党の場合は。それに比べれば、私どもは自分たちの手続にのっとった中で厳正な対処をしてきているということでございます。

 

世耕弘成君

 

郵政選挙のときは我々はあれですよ、除名になって刺客立てられているんですよ。衛藤筆頭理事だってそのとき大変な思いをされているんですよ。そんな甘いものじゃないんですよ、我が党は。

総理、これ申し上げましょう。これ、我々がいつまでも黙って付いてくると思ったら大間違いですよ。ほうっておいても賛成すると思ったら大間違いですよ。私は、昨日今日の総理の答弁を聞いて、こんな覚悟や決意のない総理の下で本当に国民に消費税の増税や厳しい社会保障改革をお願いしていいんだろうか、そういう気持ちになってきていますよ。だけど、まだまだ時間は少し投票まであります、猶予がありますから、そこまでの私は総理の行動を見たいと思います。具体的に、口先じゃなく、行動を示してください。

提案します。是非、三党の党首会談、谷垣さんと山口さんに呼びかけて三党党首会談を開いて、一体改革をしっかりやっていく、修正もしないでこのままでいきたいから協力をお願いしたい、オリンピックも行かずに頑張る、そして参議院の造反者は衆議院より厳しい姿勢で処分で臨む、そして次期総選挙、来年の参議院選挙では、増税に反対する、一体改革に反対する者は公認しないと明言していただきたい、両党党首に。提案します。どうですか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

まずは参議院の中でしっかり御審議をいただいて採決に至るように、そのための環境整備は様々な場面でしなければいけないと思いますが、必要があるならば、私はその判断はお任せいただきたいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

全然、相変わらず、私はかなり今真剣に御提案したつもりですけれども、必要があるならばと、一般論、そういう形で覚悟が感じられない。でも、採決まではまだ少し時間がありますから、私は総理の一挙手一投足、一つ一つの発言を真剣に見ていきたいと思います。

そして、その上で、覚悟のある具体的な行動を総理がもう取らないようであれば、口先でごまかし続けられるようであれば、私個人にも覚悟があります。私も党内で、こんな総理の下での一体改革は無理だから反対しようじゃないか、あるいは、こんな総理の下で一体改革をやるのは良くないから法案採決の前に総理問責決議を参議院で提出して可決しようじゃないかという運動を党内で起こしますよ。見てください、これ。今の自民党内の空気では、それを起こしたら結構賛同者が出ますよ。このことを申し上げておきます。

私も、こちらも、自民党もそれぐらいの覚悟で参議院の審議に臨みますから、それぐらいの決意で言っている。総理も御覚悟をいただきたい。そうでなければ、このまま粛々とはいきませんよと、大変なことになりますよということを総理に申し上げておきたいと思います。

続いて、具体的な法案の中身について少し議論をさせていただきたいと思います。

今回の社会保障制度改革推進法……(発言する者あり)

 

委員長(高橋千秋君)

 

この際、申し上げます。

答弁席からの不規則発言はおやめください。

 

世耕弘成君

 

私がちゃんと質問していますから大丈夫です。

社会保障制度改革推進法五条二号に、「年金記録の管理の不備に起因した様々な問題への対処」ということが書かれています。それを前提に年金の改革を行うということが書かれています。これは具体的に何を指すのか、自民党の加藤発議者にお伺いをしたいと思います。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

推進法第五条第二号に、「年金記録の管理の不備に起因した様々な問題への対処」という文言が入っております。

これにつきましては、これまでも消えた年金等、いろいろ議論がございました。年金記録の管理の不備に起因して、基礎年金番号に統合されていなかった約5千万件の年金記録の問題、あるいは紙台帳の記載内容がコンピューターのデータの方にきちんと移し替えられていなかった、こういった問題が、ここにあります様々な問題ということで想定している中身でございます。

 

世耕弘成君

 

もう少し具体的にお伺いしたいんですけれども、それでは、その年金記録の問題の中には、これ、この委員会でも、あるいは衆議院の方でも加藤議員なんかが中心になって問題提起をされた、私もこの参議院の予算委員会で問題提起をさせていただきました専業主婦の年金切替え漏れ問題、これもここに入っている様々な問題への対処の中に含まれているんでしょうか。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

今御指摘ありました専業主婦の年金切替え漏れ問題、あるいは昨年の年初でございましたか、いわゆる運用三号等々、いろいろ議論になりましたけれども、先ほど私が説明した中身とはちょっと次元が違いますけれども、年金管理に係る問題でございますから当然この中に含まれると、こういうふうに考えております。

 

世耕弘成君

 

この主婦の年金切替え漏れ問題、含まれるということでございますが、少しおさらいをさせていただきたいと思います。

サラリーマンの主婦というのは、掛金を払わなくても年金がもらえる三号被保険者という分類になります。これ払わなくても将来年金はもらえる。しかし、夫が脱サラをした、農業になった、あるいは御本人のパート収入が増えて扶養家族でなくなった場合は、これは直ちに一号被保険者への切替え手続をして、一般の方々と同じく国民年金の掛金を支払っていかなければいけない。ところが、この手続を行わない人が結構いて、掛金を払っていないで三号被保険者のままでいる人が無視できない数いることが判明をした。これがいわゆる専業主婦の年金切替え問題です。

そして、この問題に対して、2010年3月に、厚生労働省が切替え手続を行っていない主婦、すなわち法律どおりだと年金がもらえないか大幅に減額される主婦に対して、掛金を払っていたことにして年金を支払うという、いわゆる運用三号というやつで救済すること、そしてその運用三号を課長通知で全国に通知をすることを決定をしたわけであります。これはすなわち、既に年金をもらっている人、掛金払っていないままでもらっている部分はそのままもらい続けられる、あるいは今掛金を払っている途中でこれからもらう人は、直近の2年分さえ払えば、過去の10年分、20年分は払っていなくても将来満額年金がもらえるということで、これ12月15日に課長通知の形で運用三号というのが始まりました。

そして、その翌年、大震災直前の2011年2月末から3月にかけての衆参の予算委員会で、衆議院では加藤勝信先生が、そして参議院では私が中心になって、これは非常に大きな問題ではないかということで問題が表面化をして、特に私が当時の細川厚生労働大臣に質問したら、大臣は最終的には、私は運用三号のことは知りませんでしたと答弁をして大問題になりました。

運用三号の問題点は大きく二つです。一つは、手続をせず掛金を払っていないのに年金がもらえる。これは真面目に掛金を払っている人、きちんと手続をしてきた人から見たら極めて不公平だということ。そして、問題点二は、当時、百万人が対象になるんじゃないかと言われていた、もしかしたら年金総額としては何兆円もの影響が出るかもしれない、そして何千万人もの多くの真面目に掛金を払ってきた、手続をきちっとやってきた国民が不公平感を感じる、こんな大きな制度変更を法律を作らないで一課長の通知でやったということ、これが大きな問題だった。

小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますが、その後、運用三号はどういうふうになったんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

運用三号通知による取扱いについては、今、世耕議員もおっしゃったように国会で御議論がございましたので、昨年の3月8日をもって廃止をいたしまして、法改正による抜本改善策を講ずることを決定をして、昨年の11月の臨時国会に主婦年金追納法案を提出をしています。

 

世耕弘成君

 

この運用三号は、ですから我々が問題を追及した後に取り下げられて法律による対応という形に変わったということですが、じゃ、この運用三号自体は、やっぱり厚生労働省としては間違っていた、法改正で対応しなかったことはまずかった、問題だったという認識でよろしいんでしょうか。小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

三号の記録不整合問題に関しましては、旧社会保険事務所等で年金の支給決定を行う際のチェックなどについて必ずしも統一的に運用されてこなかったという、そういう実態があったと思います。いわゆる運用三号の取扱いは、こうした現場の対応を一定のルールの下で統一化しようとしたもので、運用上の問題であると考えて通知で対応したというふうに聞いています。

この点に関しましては、昨年12月にまとめられた第三号被保険者不整合記録問題に関する調査会議の報告書、ここで、「不整合記録保持者の記録訂正に伴う不利益の回避や迅速な対応を重視するあまり、法律改正を必要とする措置を検討対象から除外し、正規の届出等の手続きをとった者との公平性について十分に考慮しなかった。」という指摘がございまして、意思決定プロセスには反省すべき点があったと私も考えています。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会(3)

世耕弘成君

 

意思決定プロセスには問題があったということを厚生労働省がお認めになり、また大臣自身も正式にそのことをここで表明をされました。

先ほど大臣が言及をされました、今政府が衆議院の方へ提出をされている主婦年金追納法案のポイントをちょっと簡潔に教えていただきたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

この主婦年金追納法案のポイントということですけれども、まず、不整合期間を年金の受給資格期間に算入できるようにして不整合期間が判明することで、年金の受給資格を失ってしまうということを防止するという点がございます。

そして、記録を正しく訂正して、年金額が低くなっている人を対象に、3年間の時限措置として特例的に過去10年間にある不整合期間の分の国民年金の保険料を追納できるようにすることで、自らの年金額を引き上げる機会を設けているということがあります。

さらに、現に老齢年金を受給している人には、現在受けている年金を生活の糧としているということに配慮をして、追納できる期間3年間は年金額を維持することにした上で、この期間の終了後に追納状況に応じて一定の範囲で年金を減額するという配慮措置を設けています。過去分の返還は求めません。

そのほか、今後、同様の年金記録の不整合問題が生じないようにするための再発防止策を法案に盛り込んでいます。

 

世耕弘成君

 

おおむねいい法案だと思います。法案の中身は後でやらせていただきたいと思いますが、今、一つ皆さん方に申し上げておきたいのは、過去もらい過ぎたものは返さなくていいという法律になっているということだけは、少しここは私は問題だと思っていますので指摘をしておきたいと思いますが、この法律、全然審議進んでいませんね、これ、残念ながら。

これは、ここのところずっと国会が空転していてこういう重要な法案の審議が進んでいません。また、衆議院の国対委員長に民主党の国対委員長から提出をされた7月中に成立させてほしい法律リストというのがあります。これ最優先でやってくれという法律リストですが、このリストにも入っていません。参議院には何も言ってきていません。入っていません、入っていないんです。真剣さが足りないというふうに思います。

この法案が成立をしていないということは、まだ今、元々掛金払っていない分年金をもらい過ぎている人はそのままもらい続けているという認識でよろしいんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

今委員がおっしゃいましたように、第三号被保険者で第一号被保険者となったにもかかわらず必要な届出をしなかったためにそのまま第三号被保険者として記録がされている不整合期間、これを持つ人が現在も多数存在しているということは事実でございます。

 

世耕弘成君

 

具体的に何人ぐらいの方が、トータルでこれ月々、年金ですから、幾らぐらい余分にもらっているという計算になるんでしょうか。通告していますよ。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

年金額に影響のある不整合記録を持つ受給者はおよそ5.3万人、受給者一人当たりの平均不整合月数はおよそ6・8月と推計をしています。この値から単純に計算をいたしますと、受給者全体の過払い額の月額はおよそ4千8百万円と見込んでいます。

 

世耕弘成君

 

月4千8百万ですから、これ電卓で計算してもいいんですけど、一応通告していますから教えていただきたいんですが、去年この運用三号をやめるって決めてから今日までトータルで幾ら払われているということになるんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

年金額に影響のある不整合記録を持つ受給者およそ5.3万人への過払い額の月額はおよそ4千8百万円と推計していますので、したがいまして、昨年2月の定期払いから今年6月の定期払いまでの18か月の間に支払われた額を単純に計算すれば、およそ8.6億円と見込んでいます。

 

世耕弘成君

 

これ、8.6億円が、少なくともですよ、政策方針変更が決まってからもずっと払われ続けて、そして先ほどの法律だと返納しなくていいということですからね、これ大変なことになっているわけです。

やっぱりこれ、小宮山大臣、最初のボタンの掛け違いは大きかったと思いませんか。2010年の3月にきちっと判断して法律で対応しようということであれば、これまた別の法案で、10年遡ってみんな払えるという法案はもう既にこれ国会でちゃんと成立させているんですよ、我々。それと類似のケースだから、それにうまく乗せて一緒に審議して、一括法案でもうとっくの昔に成立をしていたかも分からない。最初のボタンの掛け違いは大きかったと思いませんか。小宮山大臣のお考えを伺いたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

先ほど申し上げたように、ちょうどそのとき私は副大臣でございましたが、担当ではない形で直接はかかわっておりませんでしたが、その後聞いているところによりますと、先ほど申し上げたように、運用上でなるべく早く対応したいというふうに事務方の方で考え、そういう形でよいという判断をしたということは、やはりその考え方の中に問題はあったというふうに私は思っております。

 

世耕弘成君

 

これ、2010年3月に運用三号でいこうと、課長通知でいいと、法律じゃなくて通知でやってしまおうと決めたのは誰でしょうか、最高責任者は誰でしょうか。小宮山大臣お答えください。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

そのときにはいろいろそのときの御判断があったと思いますが、その当時の大臣は長妻大臣でございました。

 

世耕弘成君

 

ここで長妻発議者にお伺いしたいと思います。

当時の厚生労働大臣として、これだけ事態が混乱している、そしてまた、今も月々4千8百万円、方針が決まってから8.6億円も垂れ流されているということ、そして国民にこれまたひどい不公平が課長通知一枚で決まった、また年金の信頼を失わせたことについてどういう責任をお感じなのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

世耕委員にお答えをいたします。

実際、この運用三号を決定したのは私でございます。これ、年金の記録の回復委員会、あるいは省内の議論を経て決定をしたところでございますけれども、今から考えますと、やはり世耕委員御指摘のとおり、法案で対応すればよかったというふうに反省をしております。

ただ、一点ちょっと申し上げたいのは、この問題というのは、昭和61年に三号というのができまして、その間ずっとこの問題が放置をされてきたという事実もあります。政権交代後、私が大臣になって、社会保険庁の職員全員に、うみを出し切ろうと、問題点を全部出してほしいということで、その中で発覚をした問題でございまして、その間ずっと昭和61年から見過ごされてきた問題でございますので、これしっかりと……(発言する者あり)

 

委員長(高橋千秋君)

 

御静粛に、御静粛に。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

今、法律を国会に提出をしておりますので、自民党の御賛同もいただければ速やかに法律が成立すると思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

 

世耕弘成君

 

あといろいろ言われましたけれども、長妻議員は率直に責任は認められました。反省をしているということも認められました。

我々も昭和60年以降のことは責任があるということはよく分かっています。また、消えた年金、長妻さんが見付けてくれた消えた年金についても責任を感じています。だからこそ、我々もねんきん特別便とか、あるいは紙台帳をコンピューターとマッチさせる作業というのは、これ全部我々のころから始めて、照合作業もきちっとやってきております。我々も反省している。

で、その上で、でも、このことがテーマになって、一つの大きなテーマになって、我々は参議院選挙で負けてここの多数を失うことになりましたし、その後の政権を民主党に明け渡すことになった大きな原因にもなっていると思います。だから、我々も責任は感じているし、その責任の重みはかなり我々も受けているということを申し上げておきたいと思います。

長妻大臣にもう一言だけ。これだけ混乱させた、長妻さん、年金のヒーローだったけれども、この運用三号の問題については国民に不信感を広がらせてしまった。一言国民におわびしてもらえませんか。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

当時、やはり法案化になると非常に時間も掛かる、あるいは過払いが続くということで、そういう運用三号という決定をいたしましたけれども、本当に国民の皆様には申し訳なく思っております。

あと、ちょっと年金記録のお話もございましたので……(発言する者あり)

 

委員長(高橋千秋君)

 

簡潔にお願いします。答弁は簡潔にお願いします。簡潔に。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

記録については、1千2百70万人の方の記録が戻って1.6兆円の記録が戻ったということも御報告を申し上げてまいります。

 

世耕弘成君

 

記録について高らかにおっしゃいました。

記録がなくなったことを野党時代、長妻さんが見付けてくれたことは認めますが、我々だってこれ回復の手続はずっとやってきていますから、回復のスピード、グラフにしてみれば分かりますけれども、民主党は、逆に言ったら、マニフェストでは2年間で片付けると言っていたけど、3年たっても片付いていませんよ。そういうことを申し上げておきたいと思います。

ただ、今ようやく長妻さんが国民に謝罪をされました。残念ながら、去年の3月にこの事態が発覚してから、長妻さん、いろんなところで年金のインタビューとか受けられていますけれども、この問題、一切謝罪をしてこられなかった。今初めて、1年半たって謝罪をされたことは多としたいというふうに思っております。

さて、ここで、今、長妻さんもおっしゃいました、この主婦年金追納法案が衆議院でぶら下がったままになっています。これ、早く進めなければいけないというのは私も同感であります。

さて、これ、自民党としてこの主婦年金追納法案の早期成立に協力する用意があるのかどうか。今、長妻さんからも言われました。これは我が党の年金問題のスペシャリストである加藤勝信議員にお伺いをしたいと思います。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

今議論がございましたように、月々5千万円近い年金、保険料に基づかない形で支給されている、これは一日も早く是正すべきだと、こういうふうに思っております。

ただ、今回出していただいている法案について、与党側から早く審議をする云々という議論もあります。しかし、同時に、やっぱり中に幾つか私は問題点があると、かように考えております。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会(4)

世耕弘成君

 

先ほど法案の御説明をいただきました。私も、10年遡るというのは、これはもう一般の方々もできるような法律になっていますから問題はない。あるいは、空期間をちゃんと認めてあげて25年の受給資格に足らなくならないようにするというのは、これ今回まさに改革法案の中には入っているわけですからこれも問題はないと思います。

じゃ、具体的に、加藤議員、何が、今出ているこの主婦年金追納法案の問題点、自民党として懸念している点なんでしょうか。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

先ほど世耕委員からもお話がありましたけれども、過去に保険料の納付に基づかなく支給されたものについて、あえて遡及をして返還を求めないという、やはり我々そもそも、元々やっぱり保険料に基づいて初めて年金は支給される、その原則はしっかり堅持すべきだと思いますが、それ以上に、私自身、問題になっているのは、過去の分ではなくて、これから5年間分も含めて遡及を求めないという中身になっているわけであります。

簡単に申し上げますと、公布して半年以内に施行されるということになっております。そして、施行後2年たったところで先ほど御説明があった特例納付が行われ、そして特例納付は3年間でございます。それの終了するまでは今と同じように払われ、しかもその分については運用三号で適用された方は除外されておりますけれども、それ以外の方の分については払い続けると、こういうふうになっているので、これまでだけでもいろいろ問題があるし、これから5年近い分についても遡及をしないという原則論はいかがなものかなと。中にはいろいろ勘案しなきゃいけない部分はあると思いますけれども、そこを原則とすることはいかがなものかと、こういうふうに思っております。

 

世耕弘成君

 

詳しくお答えいただきました。要するに、過去もらったものを返さなくていいと、それがまた、その状態がまだしばらく続いちゃうというところが問題だというのが自民党の問題意識だと思います。

小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますが、私もこの問題をずっとフォローしてきていますから、厚生労働省が一番最初に出した案では、これちゃんと返してもらう案になっていたんじゃないでしょうか。御説明いただきたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

この第三号被保険者の記録不整合問題については、二つの視点から考える必要があると思うんですね。一つは、真面目に保険料を納めてきた人との公平ということ、もう一つは、不整合記録がまだ訂正されていない受給者が現在受けている年金を生活の糧として暮らしているという生活への配慮、この二つの点で検討した上で考えていくことが必要だと思っています。

今、世耕委員御指摘のように、当初政府が作成した法案では、既に老齢年金を受給している人は追納可能期間の終了時点で過去5年分のもらい過ぎた年金を今後の年金から減額する形で返還してもらう、そのことを内容として盛り込んでいました。これは今申し上げた公平の観点を重視した考え方でした。

一方で、法案に関する民主党内での議論の中で、この問題はやはり行政の取組が必ずしも十分でなかったことによって生じた事態であると、それは事実そういうことがあると思います。現にその年金で生活している高齢者の生活への配慮、これをより重視した形でやるべきだと、そういう御意見がありまして、そこで政府で総合的に判断した結果、過去5年分の年金の返還は求めないということで現在の法案となっているところです。

 

世耕弘成君

 

いや、当初の法案はちゃんと返納してもらうことになっていたということですよね、今の御説明では。

では、加藤議員にお伺いしますが、当初の、その五年分ちゃんと返すと、これたしか上限も付いていましたよね、返すんだけど、まあ激変があっちゃいけないから年金額の10%が減るぐらいにちゃんと返してもらうということでしたよね。こういう案だったら、加藤議員、どうでしょうか、自民党としては賛成できるんでしょうか。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

今、当初あるいは今のというお話がありましたけれども、国会に出てきているのは今の法案だけで、多分今の当初の議論は民主党あるいは与党の中での議論だろうと思っておりますから、ちょっとそこをつまびらかに承知しておりませんので、党としてどうかというのはございますが、ただ、先ほど申し上げたように一番大きい問題点は、これから5年間分も含めて返還を求めない、原則として求めないと、ここはどうなのかというところが一番大きな問題点だと思っております。

 

世耕弘成君

 

当初厚生労働省が出していた案と、今、加藤議員の思い、若干のずれはあるかもしれないけど、でも、少なくとも、これは私も含めて、ある程度ちゃんと返納してもらうということであれば我々納得ができて、この法案、早期に成立できると思うんです。

ただ、我々が納得できるその返納の部分はなぜ落ちたんですか。もう一回、どこで落ちたんですか。厚生労働省、最初入っていたでしょう。私、新聞報道を全部見ていますよ。厚生労働省からも説明を受けていますよ。最初はやるんだと言っていました。5年分返してもらうんだ、年金の10%までの額だったら返してもらうんだとおっしゃっていました。これで私は国民も納得できる、大多数の真面目に掛金払っている国民も納得できると思うんですが、その部分はどこで落ちたんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

先ほど申し上げたように、民主党内での議論の中で、生活の糧を奪うというか、それを下げることが問題だという論点が非常に強く出ましたので、その中で総合的に判断をして、これは政府として提出をいたしましたので、提出をしている責任者は私でございます。

先ほどから世耕委員がおっしゃっていただいているように、これはやはり一日も早く成立をさせていただきたい法案でございますので、国会で御審議の上、その点も御議論をいただければというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

なかなかお答えいただけませんから、これ、昨年の11月1日に民主党の厚生労働部門会議でいろんな反対意見が出て、そこの部分を落とされた。当時、翌日の日経新聞は、いつあるか分からない選挙を前に高齢者に負担を強いる判断はできないというような、いわゆる民主党的なポピュリズム的な意見も出ていたようであります。日経新聞が報道しています。その厚生労働部門の反対で落ちたんです。元々その5年分返してもらうという案を厚生労働省は民主党に提示をしていたのに、部門会議の反対で落ちたんです。そして、その部門会議の座長は長妻さんであります、最高責任者は。

ですから、長妻議員は、この運用三号問題について、大臣として一番最初、課長通知でやるという原因をつくっただけではなくて、今度その回復策、リカバリーショットである主婦年金追納法案成立の足も引っ張っていることになるんですよ。二重の失策をやっている。残念ながら、これはミスター年金ではなくて、2回もミスった年金ですよ、はっきり言って。

長妻議員にお伺いしたい。今、加藤議員も私も、責任を持って主婦年金追納法案は我々の責任もあるから成立させなきゃいけないと思っています。ただ、その長妻議員が主宰する会議で落とされた、払い過ぎた分を年金から減額するという部分を直してほしいと思います。どうですか。ここは責任を持って、先ほど国民にもおわびをされたその立場で、ここの部分、修正に応じると言っていただけませんでしょうか。

 

委員長(高橋千秋君)

 

長妻昭君。簡潔に答弁をお願いします。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

まず、議論の経緯というのは、先ほども申し上げましたような、小宮山大臣が申し上げた、政府と与党で議論をしてそういう形で法案が出たということです。

ただ、これはテレビ見ている国民の皆さんも誤解をいただかないようにしなきゃいけないのは、今現在、5.3万人の方が間違った記録で受給しているんですね。でも、受給しているということは、年金事務所で、あなたは未納がありませんと、ちゃんと払っていますからということで判こを押されて受給しているわけです。その方には何の落ち度もないわけで、その間も問い合わせても、あなたは未納がありませんと、通知にも未納という表示がなくて、あなたは全部払っていますというふうに言い続けられていることが昭和61年からほったらかしにされて、政権交代後それが明らかになったということで、その落ち度が全くない方々に対してどう対応するのか。

つまり、公平と、そしてそういう受給者の生活を守るという二つのバランスの中で苦渋の決断をしたところでありまして、別に選挙対策など全く考えておりません。

 

世耕弘成君

 

じゃ、この5.3万人の人が本当に善意の人なのか。昭和61年以降、行政が全部責任をしょわなきゃいけないのか。ここは私は相当議論の余地があると思っていますよ。

これは、私も年金のいろんな専門家と社会保険労務士とも議論しましたけれども、専門家は、普通の人は切替えの必要性は自覚できると。昭和61年でも大半の人は制度導入当初でもきちっと切替え手続をやっているんです。なぜならば、まず国民健康保険に切り替えなきゃいけませんから。旦那さんが脱サラしたときは会社の健保組合から国民健康保険に切り替わるから、その手続には必ず役場に行く。行けば、市町村は必ず誘導をして、年金も国民年金の一号被保険者に変わらなければいけませんよという手続は必ずやるんだから、ほとんどの人はきちっと自覚ができた。だから、今5.3万人の人が全て善意の人で全て行政の責任だというのはおかしいと思います。

そして、厚生労働省が去年12月にまとめられたこの運用三号に関する調査会議の委員のお一人でもありました神奈川県立福祉大学の山崎名誉教授は実態調査をされています。

横須賀、神戸、岐阜の実態調査では、一号被保険者に切替え手続をやっていなかった人のうち、横須賀と神戸では約2割、岐阜では約4割の人は、国民健康保険は切り替えて払っているけれども、結局、国民年金の方は一号被保険者に切り替えないままで払っていないと。

これ、悪く取れば、あしたかかるかもしれない病気に備えては必要な国民健康保険の掛金は払うけれども、今日明日すぐ必要ではない国民年金は払わないという考え方の人じゃないかと、この山崎先生も指摘をされています。これでも、過払い分をプレゼントしなければいけない、あげてしまわなければいけないような善意の人なんでしょうか。

これは小宮山厚生労働大臣にお考え伺いたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

第三号被保険者不整合記録問題に関する調査会議、この報告書の中で、問題の原因は、大量な不整合記録の存在は本人自らの届出に基づき被保険者資格を得たり失ったりする、その記録を管理するという制度創設時の趣旨に沿った運用を行いつつも、記録の正確性を確認し種別届出の勧奨を行うこと等に関する行政の取組が不十分であったことに起因するものというふうにされています。

 

世耕弘成君

 

それは強引に、厚生労働省の、民主党の辻副大臣が強引にそうまとめられたんだけど、その委員の一人に入っておられた山崎さんはそうじゃないと主張され、データも出されているんです。

しかも、山崎さんが調べた横須賀と神戸と岐阜というのは、国民健康保険と国民年金の切替え手続がカーボンコピーになっているんですよ。国民健康保険のずっと名前とか住所を書けば、そのまま国民年金の紙が下に付いてくるようになっているのに、国民年金だけ引きちぎって捨てて、健康保険だけ出している人なんですよ。これでも本当に善意なのか。

あるいは、もう一つ。これは、じゃ今度はどうしても、もう最近はちゃんとこれは行政の方で通知をして、あなた、これ切り替えなきゃいけませんよと言っている。ところが、この三つの町では、あなた、一号被保険者に切り替えなきゃいけないよと連絡をしているんだけれども、その連絡にこたえて切り替えた人は、横須賀と神戸では3割弱、岐阜ではたった1割、残りは全部職権による強制適用ですよ。

ですから、今、厚生労働大臣、厚生労働省が出しているこの法案の前提になっている、この5.3万人の人が全て善意の人だということは私は絶対に納得をできません。

こういう部分にも民主党の特徴である人気取り政策、ばらまき体質が出ていると思います。消費税を上げる以上、こういう体質を改めてもらう必要が私はあると思っています。

そして、民主党が政権交代に成功した大きな原因の一つが年金問題。国民は安心できる公正公平な年金制度を確立してくれると信じて、この政権交代に期待をした。ところが、これまで消えた年金記録の解明を2年でやると言ったけど、これも全然できていない。そして、ミスター年金と言われた、年金改革のシンボルだった長妻さんも、運用三号で大きな失策をやった。その意味からも……

 

委員長(高橋千秋君)

 

時間を過ぎておりますので、おまとめください。

 

世耕弘成君

 

この政権はもう正統性がないということを申し上げまして、一日も早く解散・総選挙で信を問うていただきたいということを申し上げ、私の質問を終わらしていただきます。

ありがとうございました。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(2)

世耕弘成君

 

問題があったということは、だから会見で問題がなかったとおっしゃった、ここは訂正していただきたい。明らかに言っていますよ、事務レベルの仕切りについて何か問題があったとは思いませんと明確に、私、これ正確に入手していますから、資料を。(発言する者あり)

 

委員長(石井一君)

 

はい、はい。今後注意して事に当たりたいと。

 

国務大臣(藤村修君)

 

会見の今別なところを多分読まれたと思います。事務レベルの仕切りについて何か問題があったとは思いませんがとは確かに述べました。ただ、トータルで考えて配慮が足りないだとかそういうことは、事務的にも問題があったということは私も事務方にも言ったところで、それを教訓として今後そういうことがないようにしたいと、このように思いますので、もし事務的に問題がなかったということだけが先行しているなら、そのことはそうでは、意図はなかったということで、そういうふうに取られた発言についてはおわびをしたいと思います。

 

世耕弘成君

 

長官は、この間おわびをこの委員会でされたときは、これは知らなかったことをおわびされたんですか、それとも台湾に失礼なことをしたからおわびをされたんですか、どっちですか。

 

国務大臣(藤村修君)

 

二つあったと思います。

まず一つは、直前までそういうことを知らなかったということ、それから私がやっぱり配慮に欠けていたというのは総理と同じ思いでございました。両方に対してのおわびをしたつもりでありました。

 

世耕弘成君

 

じゃ、それを事務レベルでとか分けること自体おかしいんですよ。結果として台湾に対して失礼なことをしたということを、もう一度政府を代表してきちっとおわびをしていただきたいと思います。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

今回の大震災の際に、本当に多くの義援金を送っていただきました。しかも即応という形でございました。その感謝の気持ちは、台湾の主要の新聞紙等で謝意の広告を出したり、テレビのコマーシャル等で流しているつもりです。

感謝の気持ちはいっぱいあるんですが、追悼式という、それに関連する一つの節目の中で私はやっぱり失礼があったと思います。例えば、いわゆる指名献花でも、御指名の仕方、御紹介の仕方はあったと思います。あるいはほかの外交団と一緒に一階に入ってきたときに右往左往されたという報道もありました。

きちっと御案内もしていなかった等々含めて、私は心からおわびを申したいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

そういうおわびをされている総理にもう一回伺いますが、会見で事務的に問題がなかったという趣旨を発言される官房長官をどういうふうに思われますか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

真意はさっき申し上げたとおりですが、誤解を招いたとするならば、それは本当に申し訳ないということでございます。

 

世耕弘成君

 

これは配慮のレベルではありません。外交上の大失態です。弔問外交という言葉があるぐらい、ああいう舞台というのは非常に重要な、まさに外交官としての技術が試される場なんです。

事務的に問題がなかったということをもう一度明確に取り消していただけませんか、官房長官。

 

国務大臣(藤村修君)

 

もう一度ちょっとさっきのところを申しますと、いわゆる外交団という仕分は外務省の方できちっとしたものが過去伝統的にあるということでありますので、その事務レベルの仕切りについて何か問題があったということではないと。ただ、それ以上に、それ以上に、式典の運びについて配慮が足りなかったかどうかというのはこれ問題であり、今後の反省材料としたいと思います。そういう意味では、事務的にも問題があったということはきちんと認め、おわびをしたいと思います。

 

世耕弘成君

 

会見でおっしゃっているのとは違って、この国会では事務的な責任もお認めになるということでよろしいですね。

 

国務大臣(藤村修君)

 

そのとおりでございます。

 

世耕弘成君

 

官房長官は、政府を代表して常にコメントを出される立場なんです。オフィシャルスポークスマンなんです、立場として。そして、海外との関係にかかわる日々の発言は、一つ一つが政府を代表した外交行為なんです。委員会での答弁と記者会見での発言と、そしてまた今日の委員会での答弁がその都度ぶれるような官房長官では、政府のオフィシャルスポークスマンを務めている資格はないと私は思います。

今回のこの昨日の発言が、真意はどうあったか分かりませんけれども、少なくとも問題なしと、今日、産経新聞の一面トップと日経新聞で報道されているんです。世界に伝わっている、台湾にも伝わっているんですよ。そのことを、反省の弁を言ってください。

 

国務大臣(藤村修君)

 

委員の御指摘、そして委員長からの御注意も踏まえて、十分に反省し、今後慎重に検討したいと思います。

 

世耕弘成君

 

あれだけの大きな式典を政府の官房長官として、台湾をどういう扱いをしているか事前に知らなかった。そして、私が指摘したら慌ててこの委員会で、十分な事実確認もしないまま、まず謝罪をされた。そして、その次の記者会見では事務的に問題ないと言い、また今日私が指摘したら、やっぱり事務的に問題があった。この繰り返しでは私は官房長官の資格はないと思いますし、もういなくなられましたけれども、田中防衛大臣だって今の答弁ひどかった。どこが一体最強の布陣なんでしょうか。この内閣の閣僚の問題点を指摘して、私の質問を終わらせていただきます。

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国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(2)

世耕弘成君

 

今ここでサイトを見ちゃ駄目ですよ。代わりに私が昨日、日曜日、家で競馬のサイト見ましたから、それでお答えします。大臣は過去六十八頭の馬を持っておられます。賞金総額は七億三千七百八十六万円、これだけ入れられております。

国会議員は、これは皆さん御存じのように、毎年所得を公開をしております。大臣はこの競馬の賞金で獲得したお金、これ、公開所得にちゃんと入れられているんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

当然、所得でございますので、ほかの所得と通算して申告しておりまして、その数字のとおり公開しております。

 

世耕弘成君

 

国税庁にお伺いしますが、個人馬主のこの所得の申告というのはどういう考え方でやるようになっているんでしょうか。

 

政府参考人(岡本榮一君)

 

お答え申し上げます。

一般論として申し上げますと、競走馬の馬主が受けた賞金等につきましては、その規模、収益の状況その他の事情を総合勘案いたしまして、所得税の課税上、事業所得又は雑所得の収入金額として取り扱うこととされております。事業所得又は雑所得の金額は、一年間の賞金や出走奨励金等の総収入金額から預託料や競走馬の減価償却費等の必要経費を差し引いて計算をすることとされております。

いずれにいたしましても、国税当局といたしましては個々の事実関係に基づき法令等に照らして適正に取り扱わせていただいております。

 

世耕弘成君

 

これ、大臣はこの競馬の収支は事業所得として計上されているという理解でよろしいでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

私の個人の所得のプライバシーに関することでありますが、しかし、隠すことでもございませんのでお話しさせていただきますと、収入があるときには所得として、マイナスであればそれは損益通算として所得に算入しております。

 

世耕弘成君

 

そうなんですね。競馬はこれは損をすることもありますから、大きなマイナスを計上されることもある。

大臣の過去の初当選以来の収入状況をずっと見ますと、最高の収入のときは二〇〇〇年の三千八百五十八万円、これ議員歳費も合わせてですね。最低のときが二〇〇六年の一千一万円です。普通の議員は歳費だけもらっていれば今大体千九百万円前後のはずですが、これだけ浮き沈みが激しいんですね。これは主に、やっぱり自分の持っていらっしゃる馬が大きく優勝して勝った年と全然入らなかった年でこれだけの差が出ているという理解でよろしいんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

議員になってからの私の収入の事業所得に関しましては、弁護士の事業部分がございます。こちらの方はそんなに大きなマイナスはないんですが、マイナスのときもありますし、安定した所得のときもあります。多いとき、少ないという変動幅が大きいのは、やはりその競走馬に関することだと思います。

 

世耕弘成君

 

まさかそうだとは思っていなかったんですが、やっぱり競馬で変動していたわけですね。そうしたら、当然、年収が三千九百万ぐらいから一千万まで上下するんだったら、それは気になって仕方ないですよね。日中やっぱり携帯でどうなっているかなとチェックしたくなりますよね。

これ、総理、閣僚申合せ事項で兼職が禁止になっています。これは、例えば権限を行使してはいけないとかそういういろんな意味もあると思いますが、やっぱり基本は大臣としての仕事に集中しなさいということだと思いますね。馬主として日中、党首討論の直前に、やっぱり自分の馬の状況どうなっているだろうか、そうじゃないと今年の収入にかかわるよといって気になるようではこれは仕方ないわけでありまして、私は馬主はやめられるべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

私が競走馬を所有しているのはあくまでも趣味でございます。人それぞれに様々な趣味があると思います。

ただ、この競走馬に関しましては、その収支に関しまして税務上事業所得として計上してもいいという扱いがされておるだけでございまして、私は事業としてその競走馬を持っておるのではなくて、あくまでも趣味として持っておるものでございます。

 

世耕弘成君

 

これ、なかなか趣味で済む問題ではないんですね。実は今国会には競馬法の改正案というのがかかります。競馬法はこれは基本的には農林水産大臣の所管でありますけれども、この競馬にまつわるいろんな、暴力団の関与とかのみ行為とかそういったものも起こり得るわけですから、法務大臣は当然司法警察のトップとして閣議で意見を言ったり発言をしたりという立場にあるわけですね。

だから、馬主という事業主を兼業しているというのは、私はやはり大臣の兼職規定の禁止事項に精神からいって私は抵触するべきだと思います。やめるべきだと思いますが、いかがですか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

政治的地位にかかわるような状態で馬の所有があるとか馬の成績がそれによっている、私の政治的地位によって馬の成績が影響が出るんなら考えますけれども、私の政治的地位とは全く無関係に、私の期待に関しても、走らないときは走らないわけでございますので、政治的な意味では全く影響を及ぼさないと思っておりまして、あくまでもこれは趣味でございます。

 

世耕弘成君

 

しかし、実際仕事が手に付かずにそうやって携帯で見ておられるわけですから、少なくとも大臣をやっている間は、少なくともですよ、それは趣味とおっしゃるなら馬を持っていただいていても結構ですけれども、出走はやめたらどうですか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

あくまでも趣味でございまして、確かに委員会の始まる十三分前ですか、その何秒間か情報に接したのは、今後そういうことがないようにと注意いたしますが、そのことによって委員会に対する集中力が欠けたというようなことは全くございませんので、また、私の趣味に関しまして、馬を持つなと言われましても、持たないと馬はどうしちゃうんでしょうか、生き物ですので、これ不用意に手放すと困りますしですね。

ですから、やはり様々な状況を考えまして、結論としまして、私の趣味でございますので私は続けさせていただきたいと思っておりますし、また、馬という性質上、直ちに、いきなりやめたり始めたりと、そういうことをやることには向かないわけでございます。そうした意味で私は、委員の御指摘、大変深く受け止めますが、今後も馬の所有は続けさせていただきます。

 

世耕弘成君

 

賞金が七億数千万獲得をされ、そしてまた、国会で携帯サイトを見ていたことも、昼間そういうサイトを見たらサラリーマンだったら処分ものですよ。でも、そういうのは全然いいんだと。もう全く一般の感覚から懸け離れていることを指摘して、次の小川大臣の問題に行きたいと思います。

これは、はっきり言って笑い事、趣味では済みません。大臣のもう一つの副業である弁護士業でも問題が起こっています。

あたみ百万石という高級旅館がかつて熱海にありました。石川県の老舗ホテルの系列として一九九六年に開業。しかし、旅館業の御多分に漏れず、その後経営が大変苦しくなって、いろんないきさつはありましたけれども、最終的に二〇〇七年に新しいスキームが導入されて、土地と建物はある投資会社に売却をされ、その投資会社が土地、建物の家主となって、そしてホテル運営会社であるファーイースト・キャピタルマネジメント社というホテル運営会社に土地と建物を賃貸するという形態になりました。ところが、二〇〇八年一月から家賃支払をめぐってこの土地、建物を貸している家主会社と、そしてあたみ百万石を運営しているファーイースト・キャピタルマネジメント社が対立をして、家主会社が家賃に当たる金を払えと裁判に訴え、一方でファーイースト社も反対に訴訟を起こして裁判ざたになりました。

この裁判で小川大臣は、土地、建物の借主で、あたみ百万石を運営する会社であるファーイースト・キャピタルマネジメント社の弁護士、訴訟代理人として活動されましたか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

いたしました。

 

世耕弘成君

 

まず、一審の裁判は二〇〇八年三月から二〇一〇年二月二十六日まで約二年間続いているわけでありますが、この二年間、大臣は当然国会議員であられたわけですが、一方で、この訴訟の弁護士としてどういう活動をどの程度されたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

一番基本的なことは、裁判所に出頭して訴訟行為を行うことでございます。そして、それに付随する行為を行いました。

 

世耕弘成君

 

裁判所には何回ぐらい出頭されましたか、ざっとでいいですけれども。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

ざっとでということですので、私の記憶もはっきりしませんが、まあ十回は超えていると思います。

 

世耕弘成君

 

国会議員をやりながら本当に十分な弁護士としての活動ができるのかなと。これ、かなり大きな訴訟ですよね、家賃だけでも四億円ぐらいの訴訟です。しかも、そのころ小川法務大臣は、二〇〇八年から二〇一〇年にかけては決算委員長、農水委員長そして国家基本政策委員会の筆頭理事、これ私も今やっていますけれども、そういう重職を歴任をされています。

そして、しかも、この一審の判決の二月、二〇一〇年というのは、あなたにとっては選挙の年ですね。我々の感覚でいくと、選挙七月にあるわけです、その年の二月、衆議院の皆さんとは違って我々選挙の期日決まっていますから、もう一月、二月なんていうと、もう選挙準備でばたばたですよ。そんな中で十分その弁護士として活動できたというふうに評価されていますか、どうでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

まず、国会議員としての様々な役職につきましては、その役職を全力を挙げて尽くしておったというふうに認識しております。

また、弁護士の業務の方でございますが、当然、引き受けた以上、それは真剣にやっております。

 

世耕弘成君

 

じゃ、次、この後結局、二月二十六日、一生懸命やったと言われましたが、東京地裁の判決では家主会社の完全勝訴、法務大臣が代理人を務めておられたこのファーイースト社は完全敗訴でありました。そして、その翌月、三月十五日には東京地裁から債権差押命令が出ています。

そんな中、あなたの顧客であるファーイースト社は、地裁の判決を不満として控訴をされました。この控訴審でも小川大臣はファーイースト社の弁護士、代理人を務められたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

いたしました。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(3)

世耕弘成君

 

この裁判はどうなったかといいますと、二〇一〇年六月七日に東京高等裁判所で控訴審の第一回口頭弁論が開かれて、そして翌月、たった一か月後です、七月七日には判決が出ました。そして、判決内容はファーイースト社の控訴棄却、小川大臣の付いた側はまた完敗をしたわけであります。

実は、この裁判は、高等裁判所での裁判は第一回の口頭弁論と判決の日の二回しか開かれていませんが、小川大臣は十分に弁護士として活動されたんでしょうか。裁判所にも足を運ばれたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

第二審に関しましては、私と私どもの依頼者との間で相手方の行動に対する、出方に対する予測といいますか、そうしたことも踏まえて訴訟活動を行いましたが、若干専門的になりますが、一審判決で仮執行宣言というものが付きました。仮執行宣言というのは、控訴をしても控訴の結論を待たずに強制執行してもいいという、こういう命令でございます。それで、控訴している間に強制執行されてしまいますと控訴する意味がなくなるわけでございますので、仮執行を止める決定を裁判所にいただかなくてはならないというのが実際の実情でございます。

ただ、これは申立てすれば出るというものではなくて、保証金を積まなくてはならない。それで、その保証金は、私どもとしては、この強制執行を止めるにはざっと見ても三億円ぐらいの保証金を積まなくてはならないんではないかと。そういう中で、この仮執行を止めるために三億円を金策する中で控訴したわけでございますが、三億円の金策ができないのでその執行を停止することができなかったと。

そしてまた、一つの読みとしましては、これは強制執行をやってこないだろうと。なぜやってこないかという私ども読みをしたのは、強制執行をやりますと、私どもが使っていれば、私どもというか、私の依頼者が使っていれば、ホテル営業をしていれば建物の維持管理をしておるわけでございます。しかし、強制執行をしまして明け渡して空になりますと建物のメンテナンスをする者がいなくなりまして、建物の価値が劣化します。これによりますと強制執行した側の損害が大変大きいということ、経済的な実情を見極めれば強制執行をやってこないだろうと、このような見通しを持っておりました。

しかし、現実的には、まず私どもの方は保証金の金策ができなくて仮執行を止めることができなかったと。それから、私どもの予想に反して強制執行をやってきました。それで控訴審は、受けて裁判を開いたんですが、第一回の期日の前か後かですか、結局強制執行されてしまいましたので、強制執行されてしまいましたら、出されちゃったものですから、もうこれ以上裁判をやってもしようがないなという私どもの判断もありましたし、裁判所の判断もそういうことだったんでしょう、それですぐに、第二審の判決が早かったということでございます。

 

世耕弘成君

 

今いろいろおっしゃいましたけれども、弁護士として十分な活動をこの控訴審では私が調べた限りやっておられない。

現に政治状況を見たらそうですよ。六月七日から七月七日の裁判ですけれども、六月二日には鳩山さんが辞任をされました。そして、菅さんと樽床さんが出馬表明をされて、小川大臣は当時、菅グループの幹部議員として走り回って、推薦人になっておられて、六月四日に代表選挙が行われて菅さんが民主党代表に選ばれているんです。

この六月四日の同じ日に、あなたが弁護しているファーイースト社の訴訟関連で重要な動きがあったが、御記憶になっていますか。

 

委員長(石井一君)

 

小川敏夫君、ややプライバシーに至っておりますので、簡潔に御答弁願いたいと思います。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

分かりました。

しっかりと控訴趣意書も非常に十分な書面も書きまして提出しました。それに基づく証人等も用意しました。それから、今言いましたような仮執行を停止する部分の点についても十分検討いたしました。ですから、その控訴審の訴訟について弁護活動が不十分だったという御指摘は私は認めることはできません。しっかりやったと思っております。

 

世耕弘成君

 

それは後で明らかにしますけれども、この六月四日という日は、まさに今あなたがおっしゃった強制執行があった日なんです。熱海のホテルに明渡しの強制執行が入ったんです。ファーイースト社はこの日に追い出された。だけど、あなたはそこの弁護士であるにもかかわらず、この日は代表選だから当然代表選に行っておられますよね。立ち会ってもいらっしゃらないわけなんです。私は、弁護士として本当に十分な活動ができたのか。

そして、裁判の間であった六月七日から七月七日の間、これ、まさにあなたの選挙期間とばっちりぶつかっているんですね。あなたのあのときの選挙は、六月二十四日公示、七月十一日投票です。日程、ブログとかで見させていただきました。選挙へ向けた運動一色ですよ。各種演説会や街頭演説、選挙カーでの遊説に走り回っておられた。特に、小川大臣のあのときの選挙は厳しかったと言われている。民主党逆風の中で東京選挙区には蓮舫さんと小川大臣二人立たれて、蓮舫さんの方が知名度が圧倒的に高くて、民主党逆風の中で小川大臣は大変厳しいというふうに言われていた。相当大変な選挙戦だった。

この間、本当に十分な弁護活動を小川大臣にやれたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

ちょっとその手続なんですが、強制執行は私どもじゃなくて相手方が執行官を呼んできて強制的にやってしまうものですから、債務者が立ち会う必要はないし、私が立ち会う必要は全くございません。

ただ、私が債務者、依頼者の方に指示したのは、変に抵抗したりしてもめ事を起こさないように執行官の処分には従いなさいという指示はしましたが、弁護士の通常の業務として、出される方が立ち会うということは普通はないと思います。

 

世耕弘成君

 

それは私の認識と違いますね。私もサラリーマン時代、会社に強制執行入ったことあるんですよ。そのときはやっぱり顧問弁護士がしっかり立ち会ってこういうふうにやりなさいと、何かを、どれを差し押さえられるか分からないからどれを差し出させないということはきっちり親密に指示をしてもらいました。

結果として、この裁判でも負けました、ファーイースト社は。そして、七月二十六日には上告が行われなかったためにファーイースト社の敗訴が確定、翌八月には家主会社によってこのファーイースト社に対して破産申立てが静岡地裁に対して行われて、十月八日には破産手続開始決定が出ています。完全に小川大臣が弁護をされたファーイースト社は負けて破綻をしたわけであります。

ここで伺います。この裁判にかかわって小川大臣が受け取った報酬の金額についてお伺いをしたいと思います。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

この事件の内容につきましては私もいろいろ言いたいことがあるんでございますが、今の質問の最後の部分だけを答えますと、一審の着手金の際に一千万円、それからその後、一審をやっている間の何か月か後に五百万円。その後のお金は、まだもらえるはずなんですが、もらい損ねております。そのもらい損ねた分を破産した後に破産届出いたしました。

 

世耕弘成君

 

既に千五百万円もらっているということですが、あともらい損ねた分というのは幾らでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

結論からいいますと、一審と二審を合わせて七千何万だったかな、そのくらいだと思いますが。

これ、根拠を申し上げますと、元々のこの物件は私どもの方が所有しておったんですが、このホテルを売却する際の価格としては四十五億円というふうに見ておりました。しかし、売った物件をこちらが引き続いて賃借を受けて営業する、売った物件をこちらが貸してもらうということなので、その分を見込んで四十億円というふうに売買契約を設定いたしました。

これだけなら単純な契約なんですが、これから更に複雑なのは、四十億円の売買契約であるけれども、そのうち五億円は、新たな買主がそのホテルについてリニューアルをすると、その五億円をリニューアルするということで言わば売買代金に代えようという約束をいたしました。そしてその中で、売買代金を三十五億円にして、リニューアルを五億円でするということにしたわけでございます。そして、そのようなリニューアルをすれば営業成績が上がるからということで、家賃をそれまでの家賃の五割増しにいたしました。

そして、そうしたものの一括契約を行ったわけでございますが、契約が実行された後、実際にはその五億円のリニューアルはなされませんでした。リニューアルがなされませんですと、それじゃ増額家賃、これを決めた根拠がなくなりますし、そもそも売買代金四十億円を五億円減額したのは一体何であるかということになりますので、そこで家賃を停止するトラブルになったわけでございます。そうしたような状況の中で起きた訴訟でございます。

 

世耕弘成君

 

もう裁判の中身は、負けで決着付いているんですから、余り説明していただかなくて結構です。

結局、一審の着手金が私の調べたところでは四千八百万円、控訴審の着手金が四千万円、合計八千八百万円。うち千五百万円は受け取っているんで、残り七千三百万円が残っているということになります。これ、着手金だけで一審、二審合わせて八千八百万円。国会議員と兼職で副業としてやっておられる弁護士で、厳しい選挙運動もやりながらやっておられて、そして完全に負けてしまった裁判であるのに八千八百万円というのは、これ高過ぎると思いませんか。

 

委員長(石井一君)

 

小川敏夫君、事件の経過については省略し、質問にだけ答えてください。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

はい。

弁護士の報酬は、争う訴訟物の価格に大体比例して決まるわけでございます。七千万、八千万というと大変多い金額のように言われますが、確かに多いと思いますが、物件の価格が今申し上げましたように四十億円でございます。四十億円の一%は四千万円でございます。この争う価格が時価で四十億円、これを固定資産税の評価額にしました訴額にしましても十八億円でございます。

これを弁護士報酬規定に当てはめますと、訴額の十八億円を基準にして、一審が大体五千万円、二審が四千万になるわけでございます。私は、時価の四十億円ではなくて訴額の十八億円ということを基準にして弁護士報酬規定に当てはめますとそういう数字が出るわけでございますので、これは正当な報酬債権として破産に届け出たものでございます。

 

世耕弘成君

 

弁護士報酬規定と言われましたけど、もうありませんよ、今。それは、旧弁護士報酬規定と言わなければいけない。今は完全に料金は自由化されているんです。そういう上で、あなたの国会議員と兼職をしたということを含めて、私はこの八千八百万円高いんじゃないかと思っています。特に、高等裁判所での控訴審、満足に活動していません。裁判二回だけですよ。それで四千万円の着手金ですよ。これ本当におかしいと思いますね。

じゃ、先ほど資料を作ったと言いましたけど、どの程度の資料を作成して裁判所に提出されたんですか、四千万円分も。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

報酬規定そのものは確かに、多分公正取引委員会の独占禁止に触れるということで廃止されておりますが、その精神そのものは残っておりますので、ですから私、規定と、標準報酬ということでそれを参考にして報酬を決めるわけでございます。また、報酬を決めるのは依頼者との約束でございますが、依頼者とは全く完全に合意して、依頼者もそうした規定どおりでいいということで、依頼者との円満な約束の下でやっておるわけでございまして、何ら言われる筋合いのものはございませんです。

 

世耕弘成君

 

それでは、当然この控訴審で闘うには、一審の地方裁判所の裁判よりも、出てこなかった新しい新事実とか新戦略がないとなかなか逆転勝訴できませんよね。どういう新事実とか新戦略を携えて控訴審に臨まれたんですか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

まず、裁判ですが、判決になりますと、これはオール・オア・ナッシングで勝つか負けるかになってしまうわけでございます。ただ、それぞれの事情の中にはそれぞれの言い分というものが十分見込まれますから、オール・オア・ナッシングの判決であっても、実質的には六、四なのか七、三なのか、それぞれの言い分があるわけでございます。

一審におきましても、この五億円のリニューアル、これが約束されたものが実行されていないということは認められたわけでございますが、しかし、残念なことに家賃を払っていないということを正当化するまでには至らないということで出されてしまったわけでございますが、大変不本意でございまして、この事件はトラブルになってから私、受任したわけでございます。トラブルになる前に契約時点から私に依頼があれば、このような不始末にならないような契約に持っていったと思うんでございますが、大変そういう意味で残念だと思っています。

また、控訴審で何をするかということでございます。これは、詳細な準備書面も書きました。そしてまた、特にこのリニューアルをやらなかったことに対する相手方のこの内部の状況がどうであるかということに関しまして、そうした内部側の、相手方の側の関係者の証言等、これ等も用意して十分な態勢で臨む予定であったところが、しかし強制的に出されてしまったというのが実際でございます。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(4)

世耕弘成君

 

これ、結局、東京高裁に提出された資料は十ページぐらいなんですよ。私の今日の質問資料だけでも十ページ以上ありますよ。

あるいは、この東京高裁の判決文ではこういうふうに述べられています。被告人らの主張は実質的に一審における主張の繰り返しにすぎずと、一刀両断ですよ。裁判所は一審と比べて何ら新事実のなかったことをお見通しで、二日で裁判を終わって、そしてしかも判決内容は、当裁判所の判断は原判決の説示するとおりだと、地裁の言うとおりだということになっている。これで四千万もらえるなんというのは、完全に一般の感覚からもおかしいと思います。

更に私は申し上げたいのは、小川大臣は今、残りの、この四千万と一審の残り三千三百万、七千三百万は自分の権利だといってこのホテル運営会社に対して差押えを掛けておられます。そして、そのことが原因で、このホテルもう既に破綻しているんです、熱海のホテルの運営会社です。恐らく、この運営会社に売掛金を持っている会社というのは、地元の地域の零細な会社とかそういうのが多いと思います。そういう人たちが結局支払を受けれていない、あるいは従業員も事実上全部解雇されている、そういう中で退職金も満足に受けれていない、そういう中で、小川大臣が七千三百万は俺の取り分だと主張していることによって、この潰れた会社、少しだけ財産残っています。クレジットカード会社からの支払、旅行代理店からの支払、なけなしの預金少し残っている。こういうものはできる限り地域の零細な事業者や、あるいは退職した社員に分け与えるべきなんですが、それが今なかなかできなくなっている可能性があるわけです。これ、私は、人間として問題がある。この程度の仕事で、幾らそれが何%だ、弁護士の報酬、昔の規定に沿っているといってもおかしいと思いませんか。私は人間としておかしいと思う。

現にこれ、勝った側の弁護士は幾らもらっていると思いますか。勝った側の、あなたと裁判やって勝った側は幾らもらっていると思いますか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

まず、今委員が指摘された中で、私が差押えという点がありました。これにつきまして、大変に事実を勘違いするような、前提事実が委員から述べられておりませんです。

すなわち、ホテルの売掛金、預金というものを相手方が差し押さえました。そのことによって、私どもの従業員の給料、それから熱海の様々な業者の代金を支払うことができなくなりました。すなわち、相手方がその預金と売掛金を独り占めしようとして、そしてこの会社を潰そうとして、まあ潰そうとした意図があるかどうかは別にしまして、結果的に営業が立ち行かなくなるようなやり方で差押えしてきたわけでございます。

相手方の差押えが先にありました。先に差押えがあって、相手方が独り占めしようとする状況の中で、私は、それは独り占めできる債権ではありませんと、お互いに債権額でこれを分け合いましょうと。債権額で分け合いましょうという場合に、相手方が差押えしてきた場合には、この差押えの配当を得るためには私も差押えをしなくてはならないから差押えをしたわけでございます。

 

委員長(石井一君)

 

それで、小川法務大臣、質問者は、相手側の弁護士は幾ら報酬を得たのか知っていますかという、そこです。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

それは存じておりません。

 

世耕弘成君

 

大臣がもらったお金の十分の一ぐらいということです、勝った側がですよ。これが私は社会通念上の常識だと思いますよ。勝った側は専業の弁護士事務所ですよ。この人が一生懸命やって裁判に勝って八百万ですよ。それに対してあなたは八千八百万、残り七千三百万を請求されている。

私はこれは、そのことによって、それは差押えの後先はあるでしょう。でも、大臣が差押えに参加したことによって地元の零細な事業者の取り分も減るんですよ、これは。私はこれ、法の番人たる法務大臣として非常に問題が多いというふうに思います。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

地元の零細業者の取り分云々と言いますが、相手方が差押えして、従業員の給料、それから地元の様々な業者に対する支払ができなくなりました。できないまま放置できないので、こちら側の会社が急遽七千万円をこの会社に入れて、その七千万円で従業員に給料を全部払いました。それから、熱海のそうした業者の支払も全部行いました。ですから、今回の破産債権の届出の中には従業員のその人件費というものは届けられておりません、払ってあるわけですから。それから、そうした熱海の業者の債権もほとんどありませんです。全くないとは言いません、漏れているものがありますから。しかし、基本的にはそうした零細な業者の支払も支払済みでございます、こちら側から。

ですから、私の差押えが結果的にそうした方たちの取り分を奪ったという御主張は全く事実と違います。

 

世耕弘成君

 

もう時間がありませんのでこの辺にしたいと思いますけれども、もう一回言います。

大した仕事もしていないのに、地域の零細な、これまだ零細な債権者いますよ、全部きれいになっていませんよ、まだいっぱい債権残っていますよ、こういう人たちの取り分が破綻会社から減ってしまう、こういう常識外れの巨額の着手金を請求しているという点で法務大臣としてこれ認められない。そしてまた、相手側弁護士からは意見書、上申書というのが出ていて、これは今日詳しくやりませんけれども、東京の不動産会社が、これいろいろ通謀虚偽表示というのを行って、この債権をなるべく債権者に渡る分を減って、自分たちのグループの中にお金を残そうという動きがあったんではないかということをこれ上申書で裁判所に出しています。

私は、こういう事件に関連している人物を法の番人たる法務大臣に本当にしていていいのか、極めて疑問だと思います。これ、委員長には、この問題も含めて、まだ政治と金の問題たくさん残っています。この政治と金に関する集中審議をやっていただきたいし、今回のこの事件に関するいろんな関係者の参考人招致をお願いしたいと思います。

 

委員長(石井一君)

 

後刻理事会において協議いたします。

 

世耕弘成君

 

続いて、細野大臣にお伺いしたいと思います。

細野大臣は従来から個人献金は非常に重要だとおっしゃって、企業・団体献金の禁止を訴えてこられました。そして、閣僚の献金状況の公開によりますと、細野大臣の個人献金は二千七百七十九万円ということで、一番閣僚の中で個人献金が多い。これは立派なことだと思います。どういう考えに基づいてやっておられるんでしょうか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

私は、政治家になって、国会議員になったときから、できれば個人のそれぞれの皆さんから思いをいただいてやりたいと考えましたので、一度も企業・団体献金を受け取ったことがありません。そして、パーティーも一度もやったことがありません。

全て個人献金でということで、大変厳しかった時期もあるんですけれども、徐々に応援してくださる方が増えまして、最近は何とか事務所も回るようになってきたということで、その金額に至ったということでございます。

 

世耕弘成君

 

本当に立派な取組だと思いますよ。

個人献金の中身を精査してみました。二百五十三人の個人から献金をされている、すばらしいことです。

職業欄を見てみると、これ政治資金規正法で記入が義務付けられている職業欄ですが、主婦とかパートという方もいらっしゃいます。幅広い献金だと思います。私もこうありたいと思います。しかし、職業別に見ると自営業が非常に多い。二百五十三名のうち九十二名、全体の四割近くは自営業。町の商店街の店主とか、そういう個人事業主の方から寄附をもらっているというイメージが湧きました。

しかし、この職業の記述についてはちょっと幾つか問題があります。全体の一割を超す三十名が空欄になっています。この職業は政治資金規正法で記述が義務付けられている欄なんですが、これが空欄になっております。

総務省選挙部にお伺いしますが、政治資金規正法上、ここは空欄でも問題はないんでしょうか。

 

政府参考人(田口尚文君)

 

お答え申し上げます。

総務省としては個別の事案についてはお答えは差し控えさせていただきたいと存じますが、その上で一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきましては、個人からの寄附で同一の者からの年間五万円を超える寄附につきましては寄附をした者の氏名、住所、職業並びに当該寄附の金額及び年月日を収支報告書に記載することとされておりまして、故意又は重大な過失によりまして収支報告書に記載すべき事項を記載しなかった者又は虚偽を記入をした者につきましては罰則の定めがあるところでございます。

 

世耕弘成君

 

あと、この全体の四割近くを占める自営業も調べてみるといいかげんなんですね。株式会社、有限会社の社長さんは自営業じゃありませんよ。これは会社役員と書かなければいけないし、現に細野さん、会社役員と書いておられる方もいらっしゃいます。有権者がこういう収支報告、細野さんの中身をチェックするときに、ああ、自営業だったら町の零細な個人商店、八百屋さんとかを思い浮かべますが、会社役員だと別のイメージになる。少なくともこの九十二名の自営業と書かれている方のうち三十名以上の方は、本来、会社役員、団体役員若しくは医療法人役員と書くべき方でありました。また、会社役員の中には建設業関係が多いわけです。全然イメージが変わってくるわけです。

これ、総務省、間違った記載をした場合はどういうふうになるんでしょうか。もう一回お答えください。

 

政府参考人(田口尚文君)

 

お答え申し上げます。

個別の事案についてのお答えは差し控えさせていただく前提で、一般論として申し上げますと、故意又は重大な過失によりまして収支報告書に虚偽の記入をした者につきましては罰則の定めがございます。

 

世耕弘成君

 

あと、もう一度大臣にお伺いしますが、業界団体からは組織ぐるみで献金はもらっておられないということですね。よろしいですか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

大変恐縮なんですけれども、できれば事前に言っていただければ私も確認できます。つい先ほど、この質問を急にするからということですので、一切事前に確認ができておりませんので、そこは是非、そういう御質問をいただくのであれば、できれば前日に御通告をいただければ調べてお答えさせていただきたいというふうに思います。

その上で、企業、団体からの支援という形では企業・団体献金は受け取っておりませんので、今の御指摘についてはおっしゃるとおりということでございます。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(5)

世耕弘成君

 

私はちゃんと金曜日の夕方に個人献金について各大臣に聞くという通知をしておりますから、質問通告していないわけはありませんよ。

大臣はちゃんと、団体献金、企業献金はないとお答えになっているじゃないですか。ないんですよね。それでよろしいですね。

じゃ、もう一つお伺いしますが、パチンコ業界からの組織ぐるみの献金もありませんか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

はい。念のために申し上げますと、個人として、例えば企業の役員をやっている方で個人献金ではいると思います。パチンコに限らず、業者の方で個人で献金くださっている方はこれはおられるというふうに思います。

先ほどの、総務省からの答弁ありましたけれども、どうしても個人献金の場合は最後は御本人からのお話を信じるしかないんですね。その方の、実は例えばどういう会社かとか、時々私も気になることがあるので、気になるときは調べるようにしているんですが、どうしても限界があるんです、それぞれの皆さんの個人の事情ということに関しては。したがいまして、それぞれの皆さんが書いてくださったことを基本的にはそのまま政治資金報告書に書くという形になっているということでございます。

 

世耕弘成君

 

もちろん、個人の方であってもどこかの会社の役員であったり団体の役員だったりというのはあるんですが、ある県の遊技業組合、これはパチンコ組合ですね。ここの理事長、副理事長以下幹部の職にある方、そしてその県下の大手のパチンコ会社の方が六名そろって年間七十一万円の献金をきちっとされています。これまさに、個人献金の姿になっていますけれども、実質業界団体からの献金と言えませんか、どうでしょうか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

元々、私、個人献金をやったときには本当に一人一人にお願いしていたんです。そうやって数百万円になって、そこからその人たちに少しずつ固まりをつくってもらって、例えば個人の方が友人を連れて五人とかいう形で仲間を増やして、そうして増やしてきたんですね。そういう中に、二百数十人って、また更に増えていますので、今三百人超えていますから、友人五人でという方でまとめてというのは結構あるんですよ。そういう意味で、類似の職業の方で、建設の方もいるし、それはパチンコの方もおられます。いろんな業種が恐らくあると思います。そういう方々のそれぞれの固まりごとに個人献金をいただいているというケースはあると思います。

ただ、それは本当に個人の友人で声掛けていただいているんであって、業界からの献金という形にはなっていないということでございます。

 

世耕弘成君

 

いや、それはそうは言えないと思いますよ。この県のパチンコ組合の理事長、副理事長がずらっとそろって同じ金額をやっているんです。しかも、振り込み日はこれ同じ日ですよ、全部毎月。六月七日、七月六日、八月五日、九月七日、十月六日、十一月八日、十二月七日。みんなそろって同じ日に、よし、今日、細野さんに献金しようと思い付いて同じ金額を入れるんですか。これ、完全にこの業界団体からのあなたへの団体としての献金と受け止めることはできませんか。お答えください。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

お金の集め方もそれぞれの形にしていただいているんです。例えば、友人で集まっていただいたときに、そこで集めていただいて、会費でいろんな形で振り込んでいただく方もいらっしゃいますし、特定のグループで同じ日に決めて振り込んでくださっている方もいらっしゃいます。会をつくって、たまに集まって一緒に食事をして、そこで現金で下さるという方もおられます。まあ、現金は余り良くないので最近は振り込みにしているんですけれども、それぞれの形でしていますので、それは、例えばその幹事役というか取りまとめをしていただく方にある程度お任せをせざるを得ないんですね、それだけ集まると。

逆に言うと、そういうやり方は駄目だということになると、広がらないんですよ。二百人、三百人、全部一対一でということになってしまうと、これはつながらないので、どうしてもそういうやり方になるということを是非御理解をいただきたいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

私も個人献金を集めるのは苦労していますから、お気持ちは分かりますよ。だったら、余り個人献金、個人献金って言わない方がいい。業界ぐるみの事実上献金になっているじゃないですか。この辺はやっぱりきちっと説明責任を果たしていただきたいと思います。

続いて、生活保護についてお伺いしたいと思います。

生活保護費が、政権交代後、皆さんが初めて組んだ平成二十二年度予算の三兆円から平成二十四年度予算ベースでは三兆七千億円に、たった二年間で七千億円まで膨脹していますが、この要因をどういうふうにお考えになるでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

これは、やはり厳しい社会経済情勢の変化と、それから高齢化で自分で働けなくなった方が出てきた、そうしたことからかと思っています。以上です。

 

世耕弘成君

 

社会のせいにしていますけど、そうじゃありませんよ。私は、これは完全に政権交代でたがが外れて膨脹しているというふうに思います。

政権交代直後の二〇〇九年十二月二十五日に厚労省の課長通達が出ています。保護の決定に当たっては、申請者の窮状に鑑みて、可能な限り速やかに行うよう努めること。要するに、来た人はすぐ認めろと、生活保護申請来たら若い人でもすぐ認めろというふうにこういう通達を出したからたがが外れたんじゃないですか。どうお考えでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

それは、特に認定を甘くしたということはございません。資産の調査等、保護の決定に必要な手続、支給要件、これは政権交代前から変えておりません。

この生活保護受給者の急増につきましては、今申し上げましたように、経済情勢が悪くなったこと、また高齢者が非常に増えたことからでございますので、今回はその念押しという形でそういう形をしたので、何も認定要件は一切甘くしておりません。

 

世耕弘成君

 

これ、全然現場のこと分かっていらっしゃらない。この通達が今現場では金科玉条になっているんですよ。これがあるからもう認めなきゃいけない。現場の人は真面目だから、本省の課長から通達が来たら、これは何とかしなきゃいけないということになるんです。だったら、大臣、この通達取り下げられたらどうですか。この通達、明らかに私が今読んだ文章書いてあるんですよ。できる限り速やかに認めろと書いてあるんですよ。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

それは、必要な方が速やかに認められるということと要件を甘くしているということは全く別のことでございますので、それは要件についてはしっかりと調査をしております。

 

世耕弘成君

 

していないから増えているんです、あっという間に。この膨脹を止めないと、幾ら税と社会保障の一体改革で消費税上げたって意味なくなりますよ。これ、切り込む覚悟はおありなんでしょうか。お答えください。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

それは、今増えている中で、例えば不正受給につきましてはこれは医療費扶助が非常に多いわけですが、電子レセプトなどできちんとそこをチェックするとか、不正についてはしっかり取り扱うようにしたいと思っております。

それで、御党からもビジョンを出されているということ、委員が座長でいらっしゃることも承知しておりますので、その中で共通する考え方もございますし、今、生活支援の戦略をこの秋をめどに作って、来年国会に生活保護法の改正を出す準備をしておりますから、御党からの御意見も伺いながら見直すべきところはしっかり見直したいと思います。

 

世耕弘成君

 

自民党では生活保護関連のPTをつくって、私が座長になりました。これから抜本的にいろんな提言をしていきます。もう現物給付増やした方がいいんじゃないか。食料費で、お金で渡すんじゃなくて、お弁当をちゃんと役場で炊き出しでもして渡してあげたらいいんじゃないか。家も、貧困ビジネスの根源になっているアパートとかありますから、これ空いている公共住宅とかを貸していけばいいんじゃないか。我々これからそういう提言をしていきたいと思いますので、是非またこの予算委員会でもしっかりと大臣と、あるいは総理と議論をさせていただきたいと思います。

最後に、神本政務官関連でお伺いしたいと思います。

この間、義家議員が、日教組の本部ビルに神本議員の後援会事務所や政党支部があるのはおかしいと指摘をしたら、文科大臣も総理も、日教組のビルの持ち主である財団法人日本教育会館は別法人だから全然問題ないとお答えになりました。今もそういう認識でしょうか。

 

国務大臣(平野博文君)

 

同じ認識でございます。

 

世耕弘成君

 

東京商工リサーチのデータベースで調べましたら、財団法人日本教育会館調べますと、代表者、理事長中村讓と出てきました。神本政務官、この人誰か御存じですか。

 

大臣政務官(神本美恵子君)

 

日教組の委員長でございます。

 

世耕弘成君

 

結局、一体なんですよ、このビルの持ち主の財団と。しかも、理事も調べました。理事も調べたら、過去、日教組書記局次長だった方、東京都高教組書記長だった方、日教組中央執行委員副委員長だった方、もうこれ完全に日教組と一体の組織なんですよ。このビルにやっぱり神本政務官がいらっしゃるというのは、これ教育行政の中立性上私は問題だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 

国務大臣(平野博文君)

 

会館の運営はきちっとガバナンスとして理事会できちっとやられている……(発言する者あり)いや、やられていることですから、別法人としての運営体系をしいている以上、法的に私問題ないと思っていますが。

 

世耕弘成君

 

これで終わらせていただきます。どうも。

KEYWORD:

第178回 予算委員会 (参議院)

2011年09月28日

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(1)

世耕弘成君

 

今委員長から、やじるんだったらここへ座ってちゃんと言えということをおっしゃいました。いいじゃないですか。是非たっぷり国会を延長していただいて、予算委員会の時間をしっかり取っていただいてやっていただきたいということを申し上げます。

まず、総理に申し上げます。御質問します。

昨日、民主党と政府の方で復興増税の方針が決まったということであります。そして、三次補正の成立へ向けて総理は自民党との事前協議を求めておられるという報道がありますが、その理由はどうしてでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

第三次補正編成に当たっては、税制改正のことも含めて三党合意に基づいて協議をしていくということ、これはこれまで確認をしてきているというふうに思いますし、復興基本法等の精神からしても、しっかりと与野党協議をしていくということが大事だというふうに認識をしています。

 

世耕弘成君

 

三党合意が守られるのは当然ですけれども、予算というのは、基本的にはこれは憲法上内閣のみに提出権が認められているんです。それを野党と事前協議をするというのは異例のことだと思いますが、どうしてそれをあえて今求められているんでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

まず、何よりも東日本大震災からの復興、これは極めて大事で、これはお互い共通認識だと思いますし、一日も早く予算を編成し、そして成立をさせるということがそれぞれの事業を迅速に遂行する上で必要であります。そのためにも、事前にお互いにある程度合意をしながら、そして予算の提出の後にはなるべく速やかに成立を期す、そういう意味からでございます。

 

世耕弘成君

 

なるべく早く予算を成立させるためとおっしゃいますが、我々は、事前協議がなくても、過去の震災関係の補正予算は全部迅速な成立に協力しています。一次補正は五日で成立させました。二次補正は十一日で成立をさせました。事前協議は全く必要がないと思いますが、どうお考えでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

一次補正、二次補正、本当に御協力は感謝申し上げたいと思いますが、第三次補正については、さっき申し上げたとおり三党合意もございます。もちろんこれまでも実績として御協力いただいていることはよく分かりますけれども、そうした合意も踏まえて、それの中身の点検が早く進む方がいいだろうというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

予算というものは、内閣がしっかり提出をして国会がチェックすべきものであります。これは国会審議の形骸化にもつながると思います。迅速に成立させたいというんだったら、国会の運営をスムーズにやってください。小沢さんの政治と金の問題も含めて、国会運営こそスムーズにやるということをここでお誓いをいただきたいと思います。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

国会運営については、当然次の国会では第三次補正が柱になりますが、そのほかのいろんな法案もあると思います。全てを与野党でしっかり円滑に議論ができる環境整備が必要だと思います。

 

世耕弘成君

 

それでは、次の質問に移ります。

台風十二号、これ、和歌山、奈良、三重を中心とする紀伊半島を中心に、全国で死者六十九名、行方不明者二十六名、百名近い被害者が出ました。史上空前の台風被害です。そして、亡くなった方々にはお悔やみを申し上げ、今なお被害に苦しんでおられる被災者の皆さんには心からお見舞いを申し上げたいと思います。

総理は、九月九日に現場を視察されました。何を感じられましたでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

九月九日、特に被害の大きかった紀伊半島の先生の地元の和歌山県やあるいは三重県、奈良県、それぞれ視察をさせていただき、それぞれの知事さん始め、あるいは那智勝浦町の町長さん始め、現状についてのお話を克明にお聞かせをいただきました。

改めて、集中豪雨と土砂災害の恐ろしさ、特に上空から見たときの、あのいわゆる土砂ダム等の姿というものをまさにかいま見まして、きちっと緊張感を持って対応しなければいけないということを強く感じた次第であります。

 

世耕弘成君

 

総理は、同じころに東日本大震災の被災地も訪問されています。今回の台風十二号の被災地と東日本大震災の被災地比べてどういうふうに感じられましたか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

東日本大震災の場合は、もちろん元々の原因は地震でありますけれども、津波による被害がやっぱり強烈であったこと。特に、陸前高田に行ったときに市庁舎が無残に壊れている姿がございました。そこはまさに多くの方が亡くなったところでございますけれども、改めて、津波のエネルギーのすさまじさ、それを超えるまさにエネルギーを投じないと復興できないということを感じました。

一方で、紀伊半島の場合は、まさに土砂災害、それから、ちょっと集落がいろいろと、山間部にいる中で、まさに自然災害と向き合って生きていらっしゃってきたということを改めて思ったということであって、災害の原因は違いますけれども、それぞれ、この日本はいつ何が起こってもいけない中、自然災害についての備えはしっかり備えなければいけないというふうに思いました。

 

世耕弘成君

 

まさに東日本大震災は海の津波の被害ですよ。今回、台風十二号の紀伊半島はまさに山の津波の被害だと思います。そして、この東日本大震災に関しては、前菅内閣は初動の対応が遅れて、危機管理能力に疑問符が付いて致命傷になっていきました。

今回の台風十二号に関して、野田総理個人あるいは野田内閣として迅速な初動対応ができたとお考えでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

台風十二号が上陸をして、そしてすぐに、九月三日九時に情報連絡室を設置をしまして被害状況の把握に当たりました。そして、四日二十時には私から平野防災担当大臣に三つの指示をしています。

一つは、人命救助を第一に被災者の救出救助を始めとする災害応急対策に全力を尽くすこと、二つ目は、被害状況の迅速的確な把握に努めること、三つ目は、関係省庁は地元自治体と連携をして復旧復興対策に政府一丸となって緊張感を持って臨むこと、この三点を指示をさせていただきまして、その後、平野防災担当大臣を長とする非常災害対策本部を設置をいたしましたし、四日からは現地対策本部という形で、当時の阿久津政務官を現地に派遣し、その後速やかに平野大臣が現地入りをしています。

 

世耕弘成君

 

やっぱり遅いんですよ。四日から対応を始められたということですけれども、雨は三十日から激しく降り始めているんですよ。

今被災地を訪れると、初動の段階でもっと何かできなかったのか、こんなに犠牲者が出る結果になって、最初の段階で政府の顔が見えなかったという声が聞こえています。三十日から強い雨が降り始めて、九月の二日にはもう各地で記録的な雨量が記録されているんです。

その間の政治スケジュールを振り返りますと、実は大きな空白があったんです。三十日に菅内閣が総辞職をいたしました。そして、野田首相が首班指名をされました。しかし、総理はなぜか直ちに組閣に着手をしないで、閣僚の認証式が行われたのは結局二日の夕方ですよ。野田内閣の初閣議は二日の午後六時過ぎですよ。まさに台風対応の初動時期は菅内閣が職務執行内閣として続いていた状態。はっきり言って、抜け殻状態の内閣と総理大臣が危機対応をしていたことになるんです。

職務執行内閣であったことが台風十二号の対応の遅れにつながったというふうに思いますが、総理、どうお考えでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

首班指名選挙を経て組閣が終わったのは確かに九月二日です。その間は、万全を期して党と政府の人事を行っていきたいという思いで、結果的には二日になりました。その間については、もう事前に菅前総理には、職務執行内閣になりますけれども、防災訓練等もございましたけれども、しっかりその間の対応はお願いをしますということをさせていただいて、その間に空白があったとは思いません。

加えて、先ほど現地、和歌山含めて紀伊半島へ行ったと申し上げましたが、現地に行ったときには、迅速な対応であったということを逆に現地の皆さん、首長さんを始め御指摘をいただいたということでございます。


国会各委員会・質疑応答集

参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会(2)

世耕弘成君

 

これは全く覚悟が感じられないと思います。

今の総理のお話を伺っていて、命を懸けるとか危機感を持ってというのは本当に口先だけですよ。これ、このままでいけば、今までの答弁を総合すれば、今回これで反対票を投じて造反をした人は二か月間の党員資格だけ受けて、次の選挙では公認が得られる。そして、その選挙では、多分来年の夏、7月ですから、もういよいよ消費税増税の具体的時期が近づいている中で、反対論も起こっているでしょう、今でも6割の人が反対という世論調査もあるわけですから。そういう中でその人たちは、いや、実は私は反対だったんですけれどもね、もう執行部に押し切られました、自民党にも押し切られましたと言って、選挙をそうやって消費税に反対している人にこびを売って当選することができるんですよ。これ、民主党の中で今回真面目に賛成しようとしている方々も気の毒だと思いますよ、これ、頑張って総理の方針に付いていっている人に。

自民党も気の毒なんですよ。私だってこれ本来は成長戦略重視の立場ですよ。だけど、党でみんなで議論をして決めたことだから、歯を食いしばって今私だって賛成の立場で地元でもきちっと説明をしてやらせてもらっていますよ。だけど、その分、矢面に立っているんですよ。

総理、昨日から離党した方々のテレビでのコメント見ましたか。みんな、民主党が自民党化しているとか、あるいは自民党野田派だとか、全部自民党が矢面に立って泥をかぶっているんですよ。これ、自民党に対してどういうふうに思われますか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

党における処分というのは、やっぱり党の手続にのっとって、先例などを踏まえながらの総合的な判断をしています。

 

委員長(高橋千秋君)

 

傍聴の方、御静粛にお願いします。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

その結果出た除籍とか党員資格停止処分というのは、これは議員にとっては私は重たい処分だと思っています。あの郵政選挙のときには役職停止じゃないですか、御党の場合は。それに比べれば、私どもは自分たちの手続にのっとった中で厳正な対処をしてきているということでございます。

 

世耕弘成君

 

郵政選挙のときは我々はあれですよ、除名になって刺客立てられているんですよ。衛藤筆頭理事だってそのとき大変な思いをされているんですよ。そんな甘いものじゃないんですよ、我が党は。

総理、これ申し上げましょう。これ、我々がいつまでも黙って付いてくると思ったら大間違いですよ。ほうっておいても賛成すると思ったら大間違いですよ。私は、昨日今日の総理の答弁を聞いて、こんな覚悟や決意のない総理の下で本当に国民に消費税の増税や厳しい社会保障改革をお願いしていいんだろうか、そういう気持ちになってきていますよ。だけど、まだまだ時間は少し投票まであります、猶予がありますから、そこまでの私は総理の行動を見たいと思います。具体的に、口先じゃなく、行動を示してください。

提案します。是非、三党の党首会談、谷垣さんと山口さんに呼びかけて三党党首会談を開いて、一体改革をしっかりやっていく、修正もしないでこのままでいきたいから協力をお願いしたい、オリンピックも行かずに頑張る、そして参議院の造反者は衆議院より厳しい姿勢で処分で臨む、そして次期総選挙、来年の参議院選挙では、増税に反対する、一体改革に反対する者は公認しないと明言していただきたい、両党党首に。提案します。どうですか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

まずは参議院の中でしっかり御審議をいただいて採決に至るように、そのための環境整備は様々な場面でしなければいけないと思いますが、必要があるならば、私はその判断はお任せいただきたいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

全然、相変わらず、私はかなり今真剣に御提案したつもりですけれども、必要があるならばと、一般論、そういう形で覚悟が感じられない。でも、採決まではまだ少し時間がありますから、私は総理の一挙手一投足、一つ一つの発言を真剣に見ていきたいと思います。

そして、その上で、覚悟のある具体的な行動を総理がもう取らないようであれば、口先でごまかし続けられるようであれば、私個人にも覚悟があります。私も党内で、こんな総理の下での一体改革は無理だから反対しようじゃないか、あるいは、こんな総理の下で一体改革をやるのは良くないから法案採決の前に総理問責決議を参議院で提出して可決しようじゃないかという運動を党内で起こしますよ。見てください、これ。今の自民党内の空気では、それを起こしたら結構賛同者が出ますよ。このことを申し上げておきます。

私も、こちらも、自民党もそれぐらいの覚悟で参議院の審議に臨みますから、それぐらいの決意で言っている。総理も御覚悟をいただきたい。そうでなければ、このまま粛々とはいきませんよと、大変なことになりますよということを総理に申し上げておきたいと思います。

続いて、具体的な法案の中身について少し議論をさせていただきたいと思います。

今回の社会保障制度改革推進法……(発言する者あり)

 

委員長(高橋千秋君)

 

この際、申し上げます。

答弁席からの不規則発言はおやめください。

 

世耕弘成君

 

私がちゃんと質問していますから大丈夫です。

社会保障制度改革推進法五条二号に、「年金記録の管理の不備に起因した様々な問題への対処」ということが書かれています。それを前提に年金の改革を行うということが書かれています。これは具体的に何を指すのか、自民党の加藤発議者にお伺いをしたいと思います。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

推進法第五条第二号に、「年金記録の管理の不備に起因した様々な問題への対処」という文言が入っております。

これにつきましては、これまでも消えた年金等、いろいろ議論がございました。年金記録の管理の不備に起因して、基礎年金番号に統合されていなかった約5千万件の年金記録の問題、あるいは紙台帳の記載内容がコンピューターのデータの方にきちんと移し替えられていなかった、こういった問題が、ここにあります様々な問題ということで想定している中身でございます。

 

世耕弘成君

 

もう少し具体的にお伺いしたいんですけれども、それでは、その年金記録の問題の中には、これ、この委員会でも、あるいは衆議院の方でも加藤議員なんかが中心になって問題提起をされた、私もこの参議院の予算委員会で問題提起をさせていただきました専業主婦の年金切替え漏れ問題、これもここに入っている様々な問題への対処の中に含まれているんでしょうか。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

今御指摘ありました専業主婦の年金切替え漏れ問題、あるいは昨年の年初でございましたか、いわゆる運用三号等々、いろいろ議論になりましたけれども、先ほど私が説明した中身とはちょっと次元が違いますけれども、年金管理に係る問題でございますから当然この中に含まれると、こういうふうに考えております。

 

世耕弘成君

 

この主婦の年金切替え漏れ問題、含まれるということでございますが、少しおさらいをさせていただきたいと思います。

サラリーマンの主婦というのは、掛金を払わなくても年金がもらえる三号被保険者という分類になります。これ払わなくても将来年金はもらえる。しかし、夫が脱サラをした、農業になった、あるいは御本人のパート収入が増えて扶養家族でなくなった場合は、これは直ちに一号被保険者への切替え手続をして、一般の方々と同じく国民年金の掛金を支払っていかなければいけない。ところが、この手続を行わない人が結構いて、掛金を払っていないで三号被保険者のままでいる人が無視できない数いることが判明をした。これがいわゆる専業主婦の年金切替え問題です。

そして、この問題に対して、2010年3月に、厚生労働省が切替え手続を行っていない主婦、すなわち法律どおりだと年金がもらえないか大幅に減額される主婦に対して、掛金を払っていたことにして年金を支払うという、いわゆる運用三号というやつで救済すること、そしてその運用三号を課長通知で全国に通知をすることを決定をしたわけであります。これはすなわち、既に年金をもらっている人、掛金払っていないままでもらっている部分はそのままもらい続けられる、あるいは今掛金を払っている途中でこれからもらう人は、直近の2年分さえ払えば、過去の10年分、20年分は払っていなくても将来満額年金がもらえるということで、これ12月15日に課長通知の形で運用三号というのが始まりました。

そして、その翌年、大震災直前の2011年2月末から3月にかけての衆参の予算委員会で、衆議院では加藤勝信先生が、そして参議院では私が中心になって、これは非常に大きな問題ではないかということで問題が表面化をして、特に私が当時の細川厚生労働大臣に質問したら、大臣は最終的には、私は運用三号のことは知りませんでしたと答弁をして大問題になりました。

運用三号の問題点は大きく二つです。一つは、手続をせず掛金を払っていないのに年金がもらえる。これは真面目に掛金を払っている人、きちんと手続をしてきた人から見たら極めて不公平だということ。そして、問題点二は、当時、百万人が対象になるんじゃないかと言われていた、もしかしたら年金総額としては何兆円もの影響が出るかもしれない、そして何千万人もの多くの真面目に掛金を払ってきた、手続をきちっとやってきた国民が不公平感を感じる、こんな大きな制度変更を法律を作らないで一課長の通知でやったということ、これが大きな問題だった。

小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますが、その後、運用三号はどういうふうになったんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

運用三号通知による取扱いについては、今、世耕議員もおっしゃったように国会で御議論がございましたので、昨年の3月8日をもって廃止をいたしまして、法改正による抜本改善策を講ずることを決定をして、昨年の11月の臨時国会に主婦年金追納法案を提出をしています。

 

世耕弘成君

 

この運用三号は、ですから我々が問題を追及した後に取り下げられて法律による対応という形に変わったということですが、じゃ、この運用三号自体は、やっぱり厚生労働省としては間違っていた、法改正で対応しなかったことはまずかった、問題だったという認識でよろしいんでしょうか。小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

三号の記録不整合問題に関しましては、旧社会保険事務所等で年金の支給決定を行う際のチェックなどについて必ずしも統一的に運用されてこなかったという、そういう実態があったと思います。いわゆる運用三号の取扱いは、こうした現場の対応を一定のルールの下で統一化しようとしたもので、運用上の問題であると考えて通知で対応したというふうに聞いています。

この点に関しましては、昨年12月にまとめられた第三号被保険者不整合記録問題に関する調査会議の報告書、ここで、「不整合記録保持者の記録訂正に伴う不利益の回避や迅速な対応を重視するあまり、法律改正を必要とする措置を検討対象から除外し、正規の届出等の手続きをとった者との公平性について十分に考慮しなかった。」という指摘がございまして、意思決定プロセスには反省すべき点があったと私も考えています。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会(3)

世耕弘成君

 

意思決定プロセスには問題があったということを厚生労働省がお認めになり、また大臣自身も正式にそのことをここで表明をされました。

先ほど大臣が言及をされました、今政府が衆議院の方へ提出をされている主婦年金追納法案のポイントをちょっと簡潔に教えていただきたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

この主婦年金追納法案のポイントということですけれども、まず、不整合期間を年金の受給資格期間に算入できるようにして不整合期間が判明することで、年金の受給資格を失ってしまうということを防止するという点がございます。

そして、記録を正しく訂正して、年金額が低くなっている人を対象に、3年間の時限措置として特例的に過去10年間にある不整合期間の分の国民年金の保険料を追納できるようにすることで、自らの年金額を引き上げる機会を設けているということがあります。

さらに、現に老齢年金を受給している人には、現在受けている年金を生活の糧としているということに配慮をして、追納できる期間3年間は年金額を維持することにした上で、この期間の終了後に追納状況に応じて一定の範囲で年金を減額するという配慮措置を設けています。過去分の返還は求めません。

そのほか、今後、同様の年金記録の不整合問題が生じないようにするための再発防止策を法案に盛り込んでいます。

 

世耕弘成君

 

おおむねいい法案だと思います。法案の中身は後でやらせていただきたいと思いますが、今、一つ皆さん方に申し上げておきたいのは、過去もらい過ぎたものは返さなくていいという法律になっているということだけは、少しここは私は問題だと思っていますので指摘をしておきたいと思いますが、この法律、全然審議進んでいませんね、これ、残念ながら。

これは、ここのところずっと国会が空転していてこういう重要な法案の審議が進んでいません。また、衆議院の国対委員長に民主党の国対委員長から提出をされた7月中に成立させてほしい法律リストというのがあります。これ最優先でやってくれという法律リストですが、このリストにも入っていません。参議院には何も言ってきていません。入っていません、入っていないんです。真剣さが足りないというふうに思います。

この法案が成立をしていないということは、まだ今、元々掛金払っていない分年金をもらい過ぎている人はそのままもらい続けているという認識でよろしいんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

今委員がおっしゃいましたように、第三号被保険者で第一号被保険者となったにもかかわらず必要な届出をしなかったためにそのまま第三号被保険者として記録がされている不整合期間、これを持つ人が現在も多数存在しているということは事実でございます。

 

世耕弘成君

 

具体的に何人ぐらいの方が、トータルでこれ月々、年金ですから、幾らぐらい余分にもらっているという計算になるんでしょうか。通告していますよ。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

年金額に影響のある不整合記録を持つ受給者はおよそ5.3万人、受給者一人当たりの平均不整合月数はおよそ6・8月と推計をしています。この値から単純に計算をいたしますと、受給者全体の過払い額の月額はおよそ4千8百万円と見込んでいます。

 

世耕弘成君

 

月4千8百万ですから、これ電卓で計算してもいいんですけど、一応通告していますから教えていただきたいんですが、去年この運用三号をやめるって決めてから今日までトータルで幾ら払われているということになるんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

年金額に影響のある不整合記録を持つ受給者およそ5.3万人への過払い額の月額はおよそ4千8百万円と推計していますので、したがいまして、昨年2月の定期払いから今年6月の定期払いまでの18か月の間に支払われた額を単純に計算すれば、およそ8.6億円と見込んでいます。

 

世耕弘成君

 

これ、8.6億円が、少なくともですよ、政策方針変更が決まってからもずっと払われ続けて、そして先ほどの法律だと返納しなくていいということですからね、これ大変なことになっているわけです。

やっぱりこれ、小宮山大臣、最初のボタンの掛け違いは大きかったと思いませんか。2010年の3月にきちっと判断して法律で対応しようということであれば、これまた別の法案で、10年遡ってみんな払えるという法案はもう既にこれ国会でちゃんと成立させているんですよ、我々。それと類似のケースだから、それにうまく乗せて一緒に審議して、一括法案でもうとっくの昔に成立をしていたかも分からない。最初のボタンの掛け違いは大きかったと思いませんか。小宮山大臣のお考えを伺いたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

先ほど申し上げたように、ちょうどそのとき私は副大臣でございましたが、担当ではない形で直接はかかわっておりませんでしたが、その後聞いているところによりますと、先ほど申し上げたように、運用上でなるべく早く対応したいというふうに事務方の方で考え、そういう形でよいという判断をしたということは、やはりその考え方の中に問題はあったというふうに私は思っております。

 

世耕弘成君

 

これ、2010年3月に運用三号でいこうと、課長通知でいいと、法律じゃなくて通知でやってしまおうと決めたのは誰でしょうか、最高責任者は誰でしょうか。小宮山大臣お答えください。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

そのときにはいろいろそのときの御判断があったと思いますが、その当時の大臣は長妻大臣でございました。

 

世耕弘成君

 

ここで長妻発議者にお伺いしたいと思います。

当時の厚生労働大臣として、これだけ事態が混乱している、そしてまた、今も月々4千8百万円、方針が決まってから8.6億円も垂れ流されているということ、そして国民にこれまたひどい不公平が課長通知一枚で決まった、また年金の信頼を失わせたことについてどういう責任をお感じなのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

世耕委員にお答えをいたします。

実際、この運用三号を決定したのは私でございます。これ、年金の記録の回復委員会、あるいは省内の議論を経て決定をしたところでございますけれども、今から考えますと、やはり世耕委員御指摘のとおり、法案で対応すればよかったというふうに反省をしております。

ただ、一点ちょっと申し上げたいのは、この問題というのは、昭和61年に三号というのができまして、その間ずっとこの問題が放置をされてきたという事実もあります。政権交代後、私が大臣になって、社会保険庁の職員全員に、うみを出し切ろうと、問題点を全部出してほしいということで、その中で発覚をした問題でございまして、その間ずっと昭和61年から見過ごされてきた問題でございますので、これしっかりと……(発言する者あり)

 

委員長(高橋千秋君)

 

御静粛に、御静粛に。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

今、法律を国会に提出をしておりますので、自民党の御賛同もいただければ速やかに法律が成立すると思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

 

世耕弘成君

 

あといろいろ言われましたけれども、長妻議員は率直に責任は認められました。反省をしているということも認められました。

我々も昭和60年以降のことは責任があるということはよく分かっています。また、消えた年金、長妻さんが見付けてくれた消えた年金についても責任を感じています。だからこそ、我々もねんきん特別便とか、あるいは紙台帳をコンピューターとマッチさせる作業というのは、これ全部我々のころから始めて、照合作業もきちっとやってきております。我々も反省している。

で、その上で、でも、このことがテーマになって、一つの大きなテーマになって、我々は参議院選挙で負けてここの多数を失うことになりましたし、その後の政権を民主党に明け渡すことになった大きな原因にもなっていると思います。だから、我々も責任は感じているし、その責任の重みはかなり我々も受けているということを申し上げておきたいと思います。

長妻大臣にもう一言だけ。これだけ混乱させた、長妻さん、年金のヒーローだったけれども、この運用三号の問題については国民に不信感を広がらせてしまった。一言国民におわびしてもらえませんか。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

当時、やはり法案化になると非常に時間も掛かる、あるいは過払いが続くということで、そういう運用三号という決定をいたしましたけれども、本当に国民の皆様には申し訳なく思っております。

あと、ちょっと年金記録のお話もございましたので……(発言する者あり)

 

委員長(高橋千秋君)

 

簡潔にお願いします。答弁は簡潔にお願いします。簡潔に。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

記録については、1千2百70万人の方の記録が戻って1.6兆円の記録が戻ったということも御報告を申し上げてまいります。

 

世耕弘成君

 

記録について高らかにおっしゃいました。

記録がなくなったことを野党時代、長妻さんが見付けてくれたことは認めますが、我々だってこれ回復の手続はずっとやってきていますから、回復のスピード、グラフにしてみれば分かりますけれども、民主党は、逆に言ったら、マニフェストでは2年間で片付けると言っていたけど、3年たっても片付いていませんよ。そういうことを申し上げておきたいと思います。

ただ、今ようやく長妻さんが国民に謝罪をされました。残念ながら、去年の3月にこの事態が発覚してから、長妻さん、いろんなところで年金のインタビューとか受けられていますけれども、この問題、一切謝罪をしてこられなかった。今初めて、1年半たって謝罪をされたことは多としたいというふうに思っております。

さて、ここで、今、長妻さんもおっしゃいました、この主婦年金追納法案が衆議院でぶら下がったままになっています。これ、早く進めなければいけないというのは私も同感であります。

さて、これ、自民党としてこの主婦年金追納法案の早期成立に協力する用意があるのかどうか。今、長妻さんからも言われました。これは我が党の年金問題のスペシャリストである加藤勝信議員にお伺いをしたいと思います。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

今議論がございましたように、月々5千万円近い年金、保険料に基づかない形で支給されている、これは一日も早く是正すべきだと、こういうふうに思っております。

ただ、今回出していただいている法案について、与党側から早く審議をする云々という議論もあります。しかし、同時に、やっぱり中に幾つか私は問題点があると、かように考えております。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会(4)

世耕弘成君

 

先ほど法案の御説明をいただきました。私も、10年遡るというのは、これはもう一般の方々もできるような法律になっていますから問題はない。あるいは、空期間をちゃんと認めてあげて25年の受給資格に足らなくならないようにするというのは、これ今回まさに改革法案の中には入っているわけですからこれも問題はないと思います。

じゃ、具体的に、加藤議員、何が、今出ているこの主婦年金追納法案の問題点、自民党として懸念している点なんでしょうか。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

先ほど世耕委員からもお話がありましたけれども、過去に保険料の納付に基づかなく支給されたものについて、あえて遡及をして返還を求めないという、やはり我々そもそも、元々やっぱり保険料に基づいて初めて年金は支給される、その原則はしっかり堅持すべきだと思いますが、それ以上に、私自身、問題になっているのは、過去の分ではなくて、これから5年間分も含めて遡及を求めないという中身になっているわけであります。

簡単に申し上げますと、公布して半年以内に施行されるということになっております。そして、施行後2年たったところで先ほど御説明があった特例納付が行われ、そして特例納付は3年間でございます。それの終了するまでは今と同じように払われ、しかもその分については運用三号で適用された方は除外されておりますけれども、それ以外の方の分については払い続けると、こういうふうになっているので、これまでだけでもいろいろ問題があるし、これから5年近い分についても遡及をしないという原則論はいかがなものかなと。中にはいろいろ勘案しなきゃいけない部分はあると思いますけれども、そこを原則とすることはいかがなものかと、こういうふうに思っております。

 

世耕弘成君

 

詳しくお答えいただきました。要するに、過去もらったものを返さなくていいと、それがまた、その状態がまだしばらく続いちゃうというところが問題だというのが自民党の問題意識だと思います。

小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますが、私もこの問題をずっとフォローしてきていますから、厚生労働省が一番最初に出した案では、これちゃんと返してもらう案になっていたんじゃないでしょうか。御説明いただきたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

この第三号被保険者の記録不整合問題については、二つの視点から考える必要があると思うんですね。一つは、真面目に保険料を納めてきた人との公平ということ、もう一つは、不整合記録がまだ訂正されていない受給者が現在受けている年金を生活の糧として暮らしているという生活への配慮、この二つの点で検討した上で考えていくことが必要だと思っています。

今、世耕委員御指摘のように、当初政府が作成した法案では、既に老齢年金を受給している人は追納可能期間の終了時点で過去5年分のもらい過ぎた年金を今後の年金から減額する形で返還してもらう、そのことを内容として盛り込んでいました。これは今申し上げた公平の観点を重視した考え方でした。

一方で、法案に関する民主党内での議論の中で、この問題はやはり行政の取組が必ずしも十分でなかったことによって生じた事態であると、それは事実そういうことがあると思います。現にその年金で生活している高齢者の生活への配慮、これをより重視した形でやるべきだと、そういう御意見がありまして、そこで政府で総合的に判断した結果、過去5年分の年金の返還は求めないということで現在の法案となっているところです。

 

世耕弘成君

 

いや、当初の法案はちゃんと返納してもらうことになっていたということですよね、今の御説明では。

では、加藤議員にお伺いしますが、当初の、その五年分ちゃんと返すと、これたしか上限も付いていましたよね、返すんだけど、まあ激変があっちゃいけないから年金額の10%が減るぐらいにちゃんと返してもらうということでしたよね。こういう案だったら、加藤議員、どうでしょうか、自民党としては賛成できるんでしょうか。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

今、当初あるいは今のというお話がありましたけれども、国会に出てきているのは今の法案だけで、多分今の当初の議論は民主党あるいは与党の中での議論だろうと思っておりますから、ちょっとそこをつまびらかに承知しておりませんので、党としてどうかというのはございますが、ただ、先ほど申し上げたように一番大きい問題点は、これから5年間分も含めて返還を求めない、原則として求めないと、ここはどうなのかというところが一番大きな問題点だと思っております。

 

世耕弘成君

 

当初厚生労働省が出していた案と、今、加藤議員の思い、若干のずれはあるかもしれないけど、でも、少なくとも、これは私も含めて、ある程度ちゃんと返納してもらうということであれば我々納得ができて、この法案、早期に成立できると思うんです。

ただ、我々が納得できるその返納の部分はなぜ落ちたんですか。もう一回、どこで落ちたんですか。厚生労働省、最初入っていたでしょう。私、新聞報道を全部見ていますよ。厚生労働省からも説明を受けていますよ。最初はやるんだと言っていました。5年分返してもらうんだ、年金の10%までの額だったら返してもらうんだとおっしゃっていました。これで私は国民も納得できる、大多数の真面目に掛金払っている国民も納得できると思うんですが、その部分はどこで落ちたんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

先ほど申し上げたように、民主党内での議論の中で、生活の糧を奪うというか、それを下げることが問題だという論点が非常に強く出ましたので、その中で総合的に判断をして、これは政府として提出をいたしましたので、提出をしている責任者は私でございます。

先ほどから世耕委員がおっしゃっていただいているように、これはやはり一日も早く成立をさせていただきたい法案でございますので、国会で御審議の上、その点も御議論をいただければというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

なかなかお答えいただけませんから、これ、昨年の11月1日に民主党の厚生労働部門会議でいろんな反対意見が出て、そこの部分を落とされた。当時、翌日の日経新聞は、いつあるか分からない選挙を前に高齢者に負担を強いる判断はできないというような、いわゆる民主党的なポピュリズム的な意見も出ていたようであります。日経新聞が報道しています。その厚生労働部門の反対で落ちたんです。元々その5年分返してもらうという案を厚生労働省は民主党に提示をしていたのに、部門会議の反対で落ちたんです。そして、その部門会議の座長は長妻さんであります、最高責任者は。

ですから、長妻議員は、この運用三号問題について、大臣として一番最初、課長通知でやるという原因をつくっただけではなくて、今度その回復策、リカバリーショットである主婦年金追納法案成立の足も引っ張っていることになるんですよ。二重の失策をやっている。残念ながら、これはミスター年金ではなくて、2回もミスった年金ですよ、はっきり言って。

長妻議員にお伺いしたい。今、加藤議員も私も、責任を持って主婦年金追納法案は我々の責任もあるから成立させなきゃいけないと思っています。ただ、その長妻議員が主宰する会議で落とされた、払い過ぎた分を年金から減額するという部分を直してほしいと思います。どうですか。ここは責任を持って、先ほど国民にもおわびをされたその立場で、ここの部分、修正に応じると言っていただけませんでしょうか。

 

委員長(高橋千秋君)

 

長妻昭君。簡潔に答弁をお願いします。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

まず、議論の経緯というのは、先ほども申し上げましたような、小宮山大臣が申し上げた、政府と与党で議論をしてそういう形で法案が出たということです。

ただ、これはテレビ見ている国民の皆さんも誤解をいただかないようにしなきゃいけないのは、今現在、5.3万人の方が間違った記録で受給しているんですね。でも、受給しているということは、年金事務所で、あなたは未納がありませんと、ちゃんと払っていますからということで判こを押されて受給しているわけです。その方には何の落ち度もないわけで、その間も問い合わせても、あなたは未納がありませんと、通知にも未納という表示がなくて、あなたは全部払っていますというふうに言い続けられていることが昭和61年からほったらかしにされて、政権交代後それが明らかになったということで、その落ち度が全くない方々に対してどう対応するのか。

つまり、公平と、そしてそういう受給者の生活を守るという二つのバランスの中で苦渋の決断をしたところでありまして、別に選挙対策など全く考えておりません。

 

世耕弘成君

 

じゃ、この5.3万人の人が本当に善意の人なのか。昭和61年以降、行政が全部責任をしょわなきゃいけないのか。ここは私は相当議論の余地があると思っていますよ。

これは、私も年金のいろんな専門家と社会保険労務士とも議論しましたけれども、専門家は、普通の人は切替えの必要性は自覚できると。昭和61年でも大半の人は制度導入当初でもきちっと切替え手続をやっているんです。なぜならば、まず国民健康保険に切り替えなきゃいけませんから。旦那さんが脱サラしたときは会社の健保組合から国民健康保険に切り替わるから、その手続には必ず役場に行く。行けば、市町村は必ず誘導をして、年金も国民年金の一号被保険者に変わらなければいけませんよという手続は必ずやるんだから、ほとんどの人はきちっと自覚ができた。だから、今5.3万人の人が全て善意の人で全て行政の責任だというのはおかしいと思います。

そして、厚生労働省が去年12月にまとめられたこの運用三号に関する調査会議の委員のお一人でもありました神奈川県立福祉大学の山崎名誉教授は実態調査をされています。

横須賀、神戸、岐阜の実態調査では、一号被保険者に切替え手続をやっていなかった人のうち、横須賀と神戸では約2割、岐阜では約4割の人は、国民健康保険は切り替えて払っているけれども、結局、国民年金の方は一号被保険者に切り替えないままで払っていないと。

これ、悪く取れば、あしたかかるかもしれない病気に備えては必要な国民健康保険の掛金は払うけれども、今日明日すぐ必要ではない国民年金は払わないという考え方の人じゃないかと、この山崎先生も指摘をされています。これでも、過払い分をプレゼントしなければいけない、あげてしまわなければいけないような善意の人なんでしょうか。

これは小宮山厚生労働大臣にお考え伺いたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

第三号被保険者不整合記録問題に関する調査会議、この報告書の中で、問題の原因は、大量な不整合記録の存在は本人自らの届出に基づき被保険者資格を得たり失ったりする、その記録を管理するという制度創設時の趣旨に沿った運用を行いつつも、記録の正確性を確認し種別届出の勧奨を行うこと等に関する行政の取組が不十分であったことに起因するものというふうにされています。

 

世耕弘成君

 

それは強引に、厚生労働省の、民主党の辻副大臣が強引にそうまとめられたんだけど、その委員の一人に入っておられた山崎さんはそうじゃないと主張され、データも出されているんです。

しかも、山崎さんが調べた横須賀と神戸と岐阜というのは、国民健康保険と国民年金の切替え手続がカーボンコピーになっているんですよ。国民健康保険のずっと名前とか住所を書けば、そのまま国民年金の紙が下に付いてくるようになっているのに、国民年金だけ引きちぎって捨てて、健康保険だけ出している人なんですよ。これでも本当に善意なのか。

あるいは、もう一つ。これは、じゃ今度はどうしても、もう最近はちゃんとこれは行政の方で通知をして、あなた、これ切り替えなきゃいけませんよと言っている。ところが、この三つの町では、あなた、一号被保険者に切り替えなきゃいけないよと連絡をしているんだけれども、その連絡にこたえて切り替えた人は、横須賀と神戸では3割弱、岐阜ではたった1割、残りは全部職権による強制適用ですよ。

ですから、今、厚生労働大臣、厚生労働省が出しているこの法案の前提になっている、この5.3万人の人が全て善意の人だということは私は絶対に納得をできません。

こういう部分にも民主党の特徴である人気取り政策、ばらまき体質が出ていると思います。消費税を上げる以上、こういう体質を改めてもらう必要が私はあると思っています。

そして、民主党が政権交代に成功した大きな原因の一つが年金問題。国民は安心できる公正公平な年金制度を確立してくれると信じて、この政権交代に期待をした。ところが、これまで消えた年金記録の解明を2年でやると言ったけど、これも全然できていない。そして、ミスター年金と言われた、年金改革のシンボルだった長妻さんも、運用三号で大きな失策をやった。その意味からも……

 

委員長(高橋千秋君)

 

時間を過ぎておりますので、おまとめください。

 

世耕弘成君

 

この政権はもう正統性がないということを申し上げまして、一日も早く解散・総選挙で信を問うていただきたいということを申し上げ、私の質問を終わらしていただきます。

ありがとうございました。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(2)

世耕弘成君

 

問題があったということは、だから会見で問題がなかったとおっしゃった、ここは訂正していただきたい。明らかに言っていますよ、事務レベルの仕切りについて何か問題があったとは思いませんと明確に、私、これ正確に入手していますから、資料を。(発言する者あり)

 

委員長(石井一君)

 

はい、はい。今後注意して事に当たりたいと。

 

国務大臣(藤村修君)

 

会見の今別なところを多分読まれたと思います。事務レベルの仕切りについて何か問題があったとは思いませんがとは確かに述べました。ただ、トータルで考えて配慮が足りないだとかそういうことは、事務的にも問題があったということは私も事務方にも言ったところで、それを教訓として今後そういうことがないようにしたいと、このように思いますので、もし事務的に問題がなかったということだけが先行しているなら、そのことはそうでは、意図はなかったということで、そういうふうに取られた発言についてはおわびをしたいと思います。

 

世耕弘成君

 

長官は、この間おわびをこの委員会でされたときは、これは知らなかったことをおわびされたんですか、それとも台湾に失礼なことをしたからおわびをされたんですか、どっちですか。

 

国務大臣(藤村修君)

 

二つあったと思います。

まず一つは、直前までそういうことを知らなかったということ、それから私がやっぱり配慮に欠けていたというのは総理と同じ思いでございました。両方に対してのおわびをしたつもりでありました。

 

世耕弘成君

 

じゃ、それを事務レベルでとか分けること自体おかしいんですよ。結果として台湾に対して失礼なことをしたということを、もう一度政府を代表してきちっとおわびをしていただきたいと思います。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

今回の大震災の際に、本当に多くの義援金を送っていただきました。しかも即応という形でございました。その感謝の気持ちは、台湾の主要の新聞紙等で謝意の広告を出したり、テレビのコマーシャル等で流しているつもりです。

感謝の気持ちはいっぱいあるんですが、追悼式という、それに関連する一つの節目の中で私はやっぱり失礼があったと思います。例えば、いわゆる指名献花でも、御指名の仕方、御紹介の仕方はあったと思います。あるいはほかの外交団と一緒に一階に入ってきたときに右往左往されたという報道もありました。

きちっと御案内もしていなかった等々含めて、私は心からおわびを申したいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

そういうおわびをされている総理にもう一回伺いますが、会見で事務的に問題がなかったという趣旨を発言される官房長官をどういうふうに思われますか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

真意はさっき申し上げたとおりですが、誤解を招いたとするならば、それは本当に申し訳ないということでございます。

 

世耕弘成君

 

これは配慮のレベルではありません。外交上の大失態です。弔問外交という言葉があるぐらい、ああいう舞台というのは非常に重要な、まさに外交官としての技術が試される場なんです。

事務的に問題がなかったということをもう一度明確に取り消していただけませんか、官房長官。

 

国務大臣(藤村修君)

 

もう一度ちょっとさっきのところを申しますと、いわゆる外交団という仕分は外務省の方できちっとしたものが過去伝統的にあるということでありますので、その事務レベルの仕切りについて何か問題があったということではないと。ただ、それ以上に、それ以上に、式典の運びについて配慮が足りなかったかどうかというのはこれ問題であり、今後の反省材料としたいと思います。そういう意味では、事務的にも問題があったということはきちんと認め、おわびをしたいと思います。

 

世耕弘成君

 

会見でおっしゃっているのとは違って、この国会では事務的な責任もお認めになるということでよろしいですね。

 

国務大臣(藤村修君)

 

そのとおりでございます。

 

世耕弘成君

 

官房長官は、政府を代表して常にコメントを出される立場なんです。オフィシャルスポークスマンなんです、立場として。そして、海外との関係にかかわる日々の発言は、一つ一つが政府を代表した外交行為なんです。委員会での答弁と記者会見での発言と、そしてまた今日の委員会での答弁がその都度ぶれるような官房長官では、政府のオフィシャルスポークスマンを務めている資格はないと私は思います。

今回のこの昨日の発言が、真意はどうあったか分かりませんけれども、少なくとも問題なしと、今日、産経新聞の一面トップと日経新聞で報道されているんです。世界に伝わっている、台湾にも伝わっているんですよ。そのことを、反省の弁を言ってください。

 

国務大臣(藤村修君)

 

委員の御指摘、そして委員長からの御注意も踏まえて、十分に反省し、今後慎重に検討したいと思います。

 

世耕弘成君

 

あれだけの大きな式典を政府の官房長官として、台湾をどういう扱いをしているか事前に知らなかった。そして、私が指摘したら慌ててこの委員会で、十分な事実確認もしないまま、まず謝罪をされた。そして、その次の記者会見では事務的に問題ないと言い、また今日私が指摘したら、やっぱり事務的に問題があった。この繰り返しでは私は官房長官の資格はないと思いますし、もういなくなられましたけれども、田中防衛大臣だって今の答弁ひどかった。どこが一体最強の布陣なんでしょうか。この内閣の閣僚の問題点を指摘して、私の質問を終わらせていただきます。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(2)

世耕弘成君

 

今ここでサイトを見ちゃ駄目ですよ。代わりに私が昨日、日曜日、家で競馬のサイト見ましたから、それでお答えします。大臣は過去六十八頭の馬を持っておられます。賞金総額は七億三千七百八十六万円、これだけ入れられております。

国会議員は、これは皆さん御存じのように、毎年所得を公開をしております。大臣はこの競馬の賞金で獲得したお金、これ、公開所得にちゃんと入れられているんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

当然、所得でございますので、ほかの所得と通算して申告しておりまして、その数字のとおり公開しております。

 

世耕弘成君

 

国税庁にお伺いしますが、個人馬主のこの所得の申告というのはどういう考え方でやるようになっているんでしょうか。

 

政府参考人(岡本榮一君)

 

お答え申し上げます。

一般論として申し上げますと、競走馬の馬主が受けた賞金等につきましては、その規模、収益の状況その他の事情を総合勘案いたしまして、所得税の課税上、事業所得又は雑所得の収入金額として取り扱うこととされております。事業所得又は雑所得の金額は、一年間の賞金や出走奨励金等の総収入金額から預託料や競走馬の減価償却費等の必要経費を差し引いて計算をすることとされております。

いずれにいたしましても、国税当局といたしましては個々の事実関係に基づき法令等に照らして適正に取り扱わせていただいております。

 

世耕弘成君

 

これ、大臣はこの競馬の収支は事業所得として計上されているという理解でよろしいでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

私の個人の所得のプライバシーに関することでありますが、しかし、隠すことでもございませんのでお話しさせていただきますと、収入があるときには所得として、マイナスであればそれは損益通算として所得に算入しております。

 

世耕弘成君

 

そうなんですね。競馬はこれは損をすることもありますから、大きなマイナスを計上されることもある。

大臣の過去の初当選以来の収入状況をずっと見ますと、最高の収入のときは二〇〇〇年の三千八百五十八万円、これ議員歳費も合わせてですね。最低のときが二〇〇六年の一千一万円です。普通の議員は歳費だけもらっていれば今大体千九百万円前後のはずですが、これだけ浮き沈みが激しいんですね。これは主に、やっぱり自分の持っていらっしゃる馬が大きく優勝して勝った年と全然入らなかった年でこれだけの差が出ているという理解でよろしいんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

議員になってからの私の収入の事業所得に関しましては、弁護士の事業部分がございます。こちらの方はそんなに大きなマイナスはないんですが、マイナスのときもありますし、安定した所得のときもあります。多いとき、少ないという変動幅が大きいのは、やはりその競走馬に関することだと思います。

 

世耕弘成君

 

まさかそうだとは思っていなかったんですが、やっぱり競馬で変動していたわけですね。そうしたら、当然、年収が三千九百万ぐらいから一千万まで上下するんだったら、それは気になって仕方ないですよね。日中やっぱり携帯でどうなっているかなとチェックしたくなりますよね。

これ、総理、閣僚申合せ事項で兼職が禁止になっています。これは、例えば権限を行使してはいけないとかそういういろんな意味もあると思いますが、やっぱり基本は大臣としての仕事に集中しなさいということだと思いますね。馬主として日中、党首討論の直前に、やっぱり自分の馬の状況どうなっているだろうか、そうじゃないと今年の収入にかかわるよといって気になるようではこれは仕方ないわけでありまして、私は馬主はやめられるべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

私が競走馬を所有しているのはあくまでも趣味でございます。人それぞれに様々な趣味があると思います。

ただ、この競走馬に関しましては、その収支に関しまして税務上事業所得として計上してもいいという扱いがされておるだけでございまして、私は事業としてその競走馬を持っておるのではなくて、あくまでも趣味として持っておるものでございます。

 

世耕弘成君

 

これ、なかなか趣味で済む問題ではないんですね。実は今国会には競馬法の改正案というのがかかります。競馬法はこれは基本的には農林水産大臣の所管でありますけれども、この競馬にまつわるいろんな、暴力団の関与とかのみ行為とかそういったものも起こり得るわけですから、法務大臣は当然司法警察のトップとして閣議で意見を言ったり発言をしたりという立場にあるわけですね。

だから、馬主という事業主を兼業しているというのは、私はやはり大臣の兼職規定の禁止事項に精神からいって私は抵触するべきだと思います。やめるべきだと思いますが、いかがですか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

政治的地位にかかわるような状態で馬の所有があるとか馬の成績がそれによっている、私の政治的地位によって馬の成績が影響が出るんなら考えますけれども、私の政治的地位とは全く無関係に、私の期待に関しても、走らないときは走らないわけでございますので、政治的な意味では全く影響を及ぼさないと思っておりまして、あくまでもこれは趣味でございます。

 

世耕弘成君

 

しかし、実際仕事が手に付かずにそうやって携帯で見ておられるわけですから、少なくとも大臣をやっている間は、少なくともですよ、それは趣味とおっしゃるなら馬を持っていただいていても結構ですけれども、出走はやめたらどうですか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

あくまでも趣味でございまして、確かに委員会の始まる十三分前ですか、その何秒間か情報に接したのは、今後そういうことがないようにと注意いたしますが、そのことによって委員会に対する集中力が欠けたというようなことは全くございませんので、また、私の趣味に関しまして、馬を持つなと言われましても、持たないと馬はどうしちゃうんでしょうか、生き物ですので、これ不用意に手放すと困りますしですね。

ですから、やはり様々な状況を考えまして、結論としまして、私の趣味でございますので私は続けさせていただきたいと思っておりますし、また、馬という性質上、直ちに、いきなりやめたり始めたりと、そういうことをやることには向かないわけでございます。そうした意味で私は、委員の御指摘、大変深く受け止めますが、今後も馬の所有は続けさせていただきます。

 

世耕弘成君

 

賞金が七億数千万獲得をされ、そしてまた、国会で携帯サイトを見ていたことも、昼間そういうサイトを見たらサラリーマンだったら処分ものですよ。でも、そういうのは全然いいんだと。もう全く一般の感覚から懸け離れていることを指摘して、次の小川大臣の問題に行きたいと思います。

これは、はっきり言って笑い事、趣味では済みません。大臣のもう一つの副業である弁護士業でも問題が起こっています。

あたみ百万石という高級旅館がかつて熱海にありました。石川県の老舗ホテルの系列として一九九六年に開業。しかし、旅館業の御多分に漏れず、その後経営が大変苦しくなって、いろんないきさつはありましたけれども、最終的に二〇〇七年に新しいスキームが導入されて、土地と建物はある投資会社に売却をされ、その投資会社が土地、建物の家主となって、そしてホテル運営会社であるファーイースト・キャピタルマネジメント社というホテル運営会社に土地と建物を賃貸するという形態になりました。ところが、二〇〇八年一月から家賃支払をめぐってこの土地、建物を貸している家主会社と、そしてあたみ百万石を運営しているファーイースト・キャピタルマネジメント社が対立をして、家主会社が家賃に当たる金を払えと裁判に訴え、一方でファーイースト社も反対に訴訟を起こして裁判ざたになりました。

この裁判で小川大臣は、土地、建物の借主で、あたみ百万石を運営する会社であるファーイースト・キャピタルマネジメント社の弁護士、訴訟代理人として活動されましたか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

いたしました。

 

世耕弘成君

 

まず、一審の裁判は二〇〇八年三月から二〇一〇年二月二十六日まで約二年間続いているわけでありますが、この二年間、大臣は当然国会議員であられたわけですが、一方で、この訴訟の弁護士としてどういう活動をどの程度されたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

一番基本的なことは、裁判所に出頭して訴訟行為を行うことでございます。そして、それに付随する行為を行いました。

 

世耕弘成君

 

裁判所には何回ぐらい出頭されましたか、ざっとでいいですけれども。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

ざっとでということですので、私の記憶もはっきりしませんが、まあ十回は超えていると思います。

 

世耕弘成君

 

国会議員をやりながら本当に十分な弁護士としての活動ができるのかなと。これ、かなり大きな訴訟ですよね、家賃だけでも四億円ぐらいの訴訟です。しかも、そのころ小川法務大臣は、二〇〇八年から二〇一〇年にかけては決算委員長、農水委員長そして国家基本政策委員会の筆頭理事、これ私も今やっていますけれども、そういう重職を歴任をされています。

そして、しかも、この一審の判決の二月、二〇一〇年というのは、あなたにとっては選挙の年ですね。我々の感覚でいくと、選挙七月にあるわけです、その年の二月、衆議院の皆さんとは違って我々選挙の期日決まっていますから、もう一月、二月なんていうと、もう選挙準備でばたばたですよ。そんな中で十分その弁護士として活動できたというふうに評価されていますか、どうでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

まず、国会議員としての様々な役職につきましては、その役職を全力を挙げて尽くしておったというふうに認識しております。

また、弁護士の業務の方でございますが、当然、引き受けた以上、それは真剣にやっております。

 

世耕弘成君

 

じゃ、次、この後結局、二月二十六日、一生懸命やったと言われましたが、東京地裁の判決では家主会社の完全勝訴、法務大臣が代理人を務めておられたこのファーイースト社は完全敗訴でありました。そして、その翌月、三月十五日には東京地裁から債権差押命令が出ています。

そんな中、あなたの顧客であるファーイースト社は、地裁の判決を不満として控訴をされました。この控訴審でも小川大臣はファーイースト社の弁護士、代理人を務められたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

いたしました。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(3)

世耕弘成君

 

この裁判はどうなったかといいますと、二〇一〇年六月七日に東京高等裁判所で控訴審の第一回口頭弁論が開かれて、そして翌月、たった一か月後です、七月七日には判決が出ました。そして、判決内容はファーイースト社の控訴棄却、小川大臣の付いた側はまた完敗をしたわけであります。

実は、この裁判は、高等裁判所での裁判は第一回の口頭弁論と判決の日の二回しか開かれていませんが、小川大臣は十分に弁護士として活動されたんでしょうか。裁判所にも足を運ばれたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

第二審に関しましては、私と私どもの依頼者との間で相手方の行動に対する、出方に対する予測といいますか、そうしたことも踏まえて訴訟活動を行いましたが、若干専門的になりますが、一審判決で仮執行宣言というものが付きました。仮執行宣言というのは、控訴をしても控訴の結論を待たずに強制執行してもいいという、こういう命令でございます。それで、控訴している間に強制執行されてしまいますと控訴する意味がなくなるわけでございますので、仮執行を止める決定を裁判所にいただかなくてはならないというのが実際の実情でございます。

ただ、これは申立てすれば出るというものではなくて、保証金を積まなくてはならない。それで、その保証金は、私どもとしては、この強制執行を止めるにはざっと見ても三億円ぐらいの保証金を積まなくてはならないんではないかと。そういう中で、この仮執行を止めるために三億円を金策する中で控訴したわけでございますが、三億円の金策ができないのでその執行を停止することができなかったと。

そしてまた、一つの読みとしましては、これは強制執行をやってこないだろうと。なぜやってこないかという私ども読みをしたのは、強制執行をやりますと、私どもが使っていれば、私どもというか、私の依頼者が使っていれば、ホテル営業をしていれば建物の維持管理をしておるわけでございます。しかし、強制執行をしまして明け渡して空になりますと建物のメンテナンスをする者がいなくなりまして、建物の価値が劣化します。これによりますと強制執行した側の損害が大変大きいということ、経済的な実情を見極めれば強制執行をやってこないだろうと、このような見通しを持っておりました。

しかし、現実的には、まず私どもの方は保証金の金策ができなくて仮執行を止めることができなかったと。それから、私どもの予想に反して強制執行をやってきました。それで控訴審は、受けて裁判を開いたんですが、第一回の期日の前か後かですか、結局強制執行されてしまいましたので、強制執行されてしまいましたら、出されちゃったものですから、もうこれ以上裁判をやってもしようがないなという私どもの判断もありましたし、裁判所の判断もそういうことだったんでしょう、それですぐに、第二審の判決が早かったということでございます。

 

世耕弘成君

 

今いろいろおっしゃいましたけれども、弁護士として十分な活動をこの控訴審では私が調べた限りやっておられない。

現に政治状況を見たらそうですよ。六月七日から七月七日の裁判ですけれども、六月二日には鳩山さんが辞任をされました。そして、菅さんと樽床さんが出馬表明をされて、小川大臣は当時、菅グループの幹部議員として走り回って、推薦人になっておられて、六月四日に代表選挙が行われて菅さんが民主党代表に選ばれているんです。

この六月四日の同じ日に、あなたが弁護しているファーイースト社の訴訟関連で重要な動きがあったが、御記憶になっていますか。

 

委員長(石井一君)

 

小川敏夫君、ややプライバシーに至っておりますので、簡潔に御答弁願いたいと思います。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

分かりました。

しっかりと控訴趣意書も非常に十分な書面も書きまして提出しました。それに基づく証人等も用意しました。それから、今言いましたような仮執行を停止する部分の点についても十分検討いたしました。ですから、その控訴審の訴訟について弁護活動が不十分だったという御指摘は私は認めることはできません。しっかりやったと思っております。

 

世耕弘成君

 

それは後で明らかにしますけれども、この六月四日という日は、まさに今あなたがおっしゃった強制執行があった日なんです。熱海のホテルに明渡しの強制執行が入ったんです。ファーイースト社はこの日に追い出された。だけど、あなたはそこの弁護士であるにもかかわらず、この日は代表選だから当然代表選に行っておられますよね。立ち会ってもいらっしゃらないわけなんです。私は、弁護士として本当に十分な活動ができたのか。

そして、裁判の間であった六月七日から七月七日の間、これ、まさにあなたの選挙期間とばっちりぶつかっているんですね。あなたのあのときの選挙は、六月二十四日公示、七月十一日投票です。日程、ブログとかで見させていただきました。選挙へ向けた運動一色ですよ。各種演説会や街頭演説、選挙カーでの遊説に走り回っておられた。特に、小川大臣のあのときの選挙は厳しかったと言われている。民主党逆風の中で東京選挙区には蓮舫さんと小川大臣二人立たれて、蓮舫さんの方が知名度が圧倒的に高くて、民主党逆風の中で小川大臣は大変厳しいというふうに言われていた。相当大変な選挙戦だった。

この間、本当に十分な弁護活動を小川大臣にやれたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

ちょっとその手続なんですが、強制執行は私どもじゃなくて相手方が執行官を呼んできて強制的にやってしまうものですから、債務者が立ち会う必要はないし、私が立ち会う必要は全くございません。

ただ、私が債務者、依頼者の方に指示したのは、変に抵抗したりしてもめ事を起こさないように執行官の処分には従いなさいという指示はしましたが、弁護士の通常の業務として、出される方が立ち会うということは普通はないと思います。

 

世耕弘成君

 

それは私の認識と違いますね。私もサラリーマン時代、会社に強制執行入ったことあるんですよ。そのときはやっぱり顧問弁護士がしっかり立ち会ってこういうふうにやりなさいと、何かを、どれを差し押さえられるか分からないからどれを差し出させないということはきっちり親密に指示をしてもらいました。

結果として、この裁判でも負けました、ファーイースト社は。そして、七月二十六日には上告が行われなかったためにファーイースト社の敗訴が確定、翌八月には家主会社によってこのファーイースト社に対して破産申立てが静岡地裁に対して行われて、十月八日には破産手続開始決定が出ています。完全に小川大臣が弁護をされたファーイースト社は負けて破綻をしたわけであります。

ここで伺います。この裁判にかかわって小川大臣が受け取った報酬の金額についてお伺いをしたいと思います。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

この事件の内容につきましては私もいろいろ言いたいことがあるんでございますが、今の質問の最後の部分だけを答えますと、一審の着手金の際に一千万円、それからその後、一審をやっている間の何か月か後に五百万円。その後のお金は、まだもらえるはずなんですが、もらい損ねております。そのもらい損ねた分を破産した後に破産届出いたしました。

 

世耕弘成君

 

既に千五百万円もらっているということですが、あともらい損ねた分というのは幾らでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

結論からいいますと、一審と二審を合わせて七千何万だったかな、そのくらいだと思いますが。

これ、根拠を申し上げますと、元々のこの物件は私どもの方が所有しておったんですが、このホテルを売却する際の価格としては四十五億円というふうに見ておりました。しかし、売った物件をこちらが引き続いて賃借を受けて営業する、売った物件をこちらが貸してもらうということなので、その分を見込んで四十億円というふうに売買契約を設定いたしました。

これだけなら単純な契約なんですが、これから更に複雑なのは、四十億円の売買契約であるけれども、そのうち五億円は、新たな買主がそのホテルについてリニューアルをすると、その五億円をリニューアルするということで言わば売買代金に代えようという約束をいたしました。そしてその中で、売買代金を三十五億円にして、リニューアルを五億円でするということにしたわけでございます。そして、そのようなリニューアルをすれば営業成績が上がるからということで、家賃をそれまでの家賃の五割増しにいたしました。

そして、そうしたものの一括契約を行ったわけでございますが、契約が実行された後、実際にはその五億円のリニューアルはなされませんでした。リニューアルがなされませんですと、それじゃ増額家賃、これを決めた根拠がなくなりますし、そもそも売買代金四十億円を五億円減額したのは一体何であるかということになりますので、そこで家賃を停止するトラブルになったわけでございます。そうしたような状況の中で起きた訴訟でございます。

 

世耕弘成君

 

もう裁判の中身は、負けで決着付いているんですから、余り説明していただかなくて結構です。

結局、一審の着手金が私の調べたところでは四千八百万円、控訴審の着手金が四千万円、合計八千八百万円。うち千五百万円は受け取っているんで、残り七千三百万円が残っているということになります。これ、着手金だけで一審、二審合わせて八千八百万円。国会議員と兼職で副業としてやっておられる弁護士で、厳しい選挙運動もやりながらやっておられて、そして完全に負けてしまった裁判であるのに八千八百万円というのは、これ高過ぎると思いませんか。

 

委員長(石井一君)

 

小川敏夫君、事件の経過については省略し、質問にだけ答えてください。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

はい。

弁護士の報酬は、争う訴訟物の価格に大体比例して決まるわけでございます。七千万、八千万というと大変多い金額のように言われますが、確かに多いと思いますが、物件の価格が今申し上げましたように四十億円でございます。四十億円の一%は四千万円でございます。この争う価格が時価で四十億円、これを固定資産税の評価額にしました訴額にしましても十八億円でございます。

これを弁護士報酬規定に当てはめますと、訴額の十八億円を基準にして、一審が大体五千万円、二審が四千万になるわけでございます。私は、時価の四十億円ではなくて訴額の十八億円ということを基準にして弁護士報酬規定に当てはめますとそういう数字が出るわけでございますので、これは正当な報酬債権として破産に届け出たものでございます。

 

世耕弘成君

 

弁護士報酬規定と言われましたけど、もうありませんよ、今。それは、旧弁護士報酬規定と言わなければいけない。今は完全に料金は自由化されているんです。そういう上で、あなたの国会議員と兼職をしたということを含めて、私はこの八千八百万円高いんじゃないかと思っています。特に、高等裁判所での控訴審、満足に活動していません。裁判二回だけですよ。それで四千万円の着手金ですよ。これ本当におかしいと思いますね。

じゃ、先ほど資料を作ったと言いましたけど、どの程度の資料を作成して裁判所に提出されたんですか、四千万円分も。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

報酬規定そのものは確かに、多分公正取引委員会の独占禁止に触れるということで廃止されておりますが、その精神そのものは残っておりますので、ですから私、規定と、標準報酬ということでそれを参考にして報酬を決めるわけでございます。また、報酬を決めるのは依頼者との約束でございますが、依頼者とは全く完全に合意して、依頼者もそうした規定どおりでいいということで、依頼者との円満な約束の下でやっておるわけでございまして、何ら言われる筋合いのものはございませんです。

 

世耕弘成君

 

それでは、当然この控訴審で闘うには、一審の地方裁判所の裁判よりも、出てこなかった新しい新事実とか新戦略がないとなかなか逆転勝訴できませんよね。どういう新事実とか新戦略を携えて控訴審に臨まれたんですか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

まず、裁判ですが、判決になりますと、これはオール・オア・ナッシングで勝つか負けるかになってしまうわけでございます。ただ、それぞれの事情の中にはそれぞれの言い分というものが十分見込まれますから、オール・オア・ナッシングの判決であっても、実質的には六、四なのか七、三なのか、それぞれの言い分があるわけでございます。

一審におきましても、この五億円のリニューアル、これが約束されたものが実行されていないということは認められたわけでございますが、しかし、残念なことに家賃を払っていないということを正当化するまでには至らないということで出されてしまったわけでございますが、大変不本意でございまして、この事件はトラブルになってから私、受任したわけでございます。トラブルになる前に契約時点から私に依頼があれば、このような不始末にならないような契約に持っていったと思うんでございますが、大変そういう意味で残念だと思っています。

また、控訴審で何をするかということでございます。これは、詳細な準備書面も書きました。そしてまた、特にこのリニューアルをやらなかったことに対する相手方のこの内部の状況がどうであるかということに関しまして、そうした内部側の、相手方の側の関係者の証言等、これ等も用意して十分な態勢で臨む予定であったところが、しかし強制的に出されてしまったというのが実際でございます。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(4)

世耕弘成君

 

これ、結局、東京高裁に提出された資料は十ページぐらいなんですよ。私の今日の質問資料だけでも十ページ以上ありますよ。

あるいは、この東京高裁の判決文ではこういうふうに述べられています。被告人らの主張は実質的に一審における主張の繰り返しにすぎずと、一刀両断ですよ。裁判所は一審と比べて何ら新事実のなかったことをお見通しで、二日で裁判を終わって、そしてしかも判決内容は、当裁判所の判断は原判決の説示するとおりだと、地裁の言うとおりだということになっている。これで四千万もらえるなんというのは、完全に一般の感覚からもおかしいと思います。

更に私は申し上げたいのは、小川大臣は今、残りの、この四千万と一審の残り三千三百万、七千三百万は自分の権利だといってこのホテル運営会社に対して差押えを掛けておられます。そして、そのことが原因で、このホテルもう既に破綻しているんです、熱海のホテルの運営会社です。恐らく、この運営会社に売掛金を持っている会社というのは、地元の地域の零細な会社とかそういうのが多いと思います。そういう人たちが結局支払を受けれていない、あるいは従業員も事実上全部解雇されている、そういう中で退職金も満足に受けれていない、そういう中で、小川大臣が七千三百万は俺の取り分だと主張していることによって、この潰れた会社、少しだけ財産残っています。クレジットカード会社からの支払、旅行代理店からの支払、なけなしの預金少し残っている。こういうものはできる限り地域の零細な事業者や、あるいは退職した社員に分け与えるべきなんですが、それが今なかなかできなくなっている可能性があるわけです。これ、私は、人間として問題がある。この程度の仕事で、幾らそれが何%だ、弁護士の報酬、昔の規定に沿っているといってもおかしいと思いませんか。私は人間としておかしいと思う。

現にこれ、勝った側の弁護士は幾らもらっていると思いますか。勝った側の、あなたと裁判やって勝った側は幾らもらっていると思いますか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

まず、今委員が指摘された中で、私が差押えという点がありました。これにつきまして、大変に事実を勘違いするような、前提事実が委員から述べられておりませんです。

すなわち、ホテルの売掛金、預金というものを相手方が差し押さえました。そのことによって、私どもの従業員の給料、それから熱海の様々な業者の代金を支払うことができなくなりました。すなわち、相手方がその預金と売掛金を独り占めしようとして、そしてこの会社を潰そうとして、まあ潰そうとした意図があるかどうかは別にしまして、結果的に営業が立ち行かなくなるようなやり方で差押えしてきたわけでございます。

相手方の差押えが先にありました。先に差押えがあって、相手方が独り占めしようとする状況の中で、私は、それは独り占めできる債権ではありませんと、お互いに債権額でこれを分け合いましょうと。債権額で分け合いましょうという場合に、相手方が差押えしてきた場合には、この差押えの配当を得るためには私も差押えをしなくてはならないから差押えをしたわけでございます。

 

委員長(石井一君)

 

それで、小川法務大臣、質問者は、相手側の弁護士は幾ら報酬を得たのか知っていますかという、そこです。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

それは存じておりません。

 

世耕弘成君

 

大臣がもらったお金の十分の一ぐらいということです、勝った側がですよ。これが私は社会通念上の常識だと思いますよ。勝った側は専業の弁護士事務所ですよ。この人が一生懸命やって裁判に勝って八百万ですよ。それに対してあなたは八千八百万、残り七千三百万を請求されている。

私はこれは、そのことによって、それは差押えの後先はあるでしょう。でも、大臣が差押えに参加したことによって地元の零細な事業者の取り分も減るんですよ、これは。私はこれ、法の番人たる法務大臣として非常に問題が多いというふうに思います。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

地元の零細業者の取り分云々と言いますが、相手方が差押えして、従業員の給料、それから地元の様々な業者に対する支払ができなくなりました。できないまま放置できないので、こちら側の会社が急遽七千万円をこの会社に入れて、その七千万円で従業員に給料を全部払いました。それから、熱海のそうした業者の支払も全部行いました。ですから、今回の破産債権の届出の中には従業員のその人件費というものは届けられておりません、払ってあるわけですから。それから、そうした熱海の業者の債権もほとんどありませんです。全くないとは言いません、漏れているものがありますから。しかし、基本的にはそうした零細な業者の支払も支払済みでございます、こちら側から。

ですから、私の差押えが結果的にそうした方たちの取り分を奪ったという御主張は全く事実と違います。

 

世耕弘成君

 

もう時間がありませんのでこの辺にしたいと思いますけれども、もう一回言います。

大した仕事もしていないのに、地域の零細な、これまだ零細な債権者いますよ、全部きれいになっていませんよ、まだいっぱい債権残っていますよ、こういう人たちの取り分が破綻会社から減ってしまう、こういう常識外れの巨額の着手金を請求しているという点で法務大臣としてこれ認められない。そしてまた、相手側弁護士からは意見書、上申書というのが出ていて、これは今日詳しくやりませんけれども、東京の不動産会社が、これいろいろ通謀虚偽表示というのを行って、この債権をなるべく債権者に渡る分を減って、自分たちのグループの中にお金を残そうという動きがあったんではないかということをこれ上申書で裁判所に出しています。

私は、こういう事件に関連している人物を法の番人たる法務大臣に本当にしていていいのか、極めて疑問だと思います。これ、委員長には、この問題も含めて、まだ政治と金の問題たくさん残っています。この政治と金に関する集中審議をやっていただきたいし、今回のこの事件に関するいろんな関係者の参考人招致をお願いしたいと思います。

 

委員長(石井一君)

 

後刻理事会において協議いたします。

 

世耕弘成君

 

続いて、細野大臣にお伺いしたいと思います。

細野大臣は従来から個人献金は非常に重要だとおっしゃって、企業・団体献金の禁止を訴えてこられました。そして、閣僚の献金状況の公開によりますと、細野大臣の個人献金は二千七百七十九万円ということで、一番閣僚の中で個人献金が多い。これは立派なことだと思います。どういう考えに基づいてやっておられるんでしょうか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

私は、政治家になって、国会議員になったときから、できれば個人のそれぞれの皆さんから思いをいただいてやりたいと考えましたので、一度も企業・団体献金を受け取ったことがありません。そして、パーティーも一度もやったことがありません。

全て個人献金でということで、大変厳しかった時期もあるんですけれども、徐々に応援してくださる方が増えまして、最近は何とか事務所も回るようになってきたということで、その金額に至ったということでございます。

 

世耕弘成君

 

本当に立派な取組だと思いますよ。

個人献金の中身を精査してみました。二百五十三人の個人から献金をされている、すばらしいことです。

職業欄を見てみると、これ政治資金規正法で記入が義務付けられている職業欄ですが、主婦とかパートという方もいらっしゃいます。幅広い献金だと思います。私もこうありたいと思います。しかし、職業別に見ると自営業が非常に多い。二百五十三名のうち九十二名、全体の四割近くは自営業。町の商店街の店主とか、そういう個人事業主の方から寄附をもらっているというイメージが湧きました。

しかし、この職業の記述についてはちょっと幾つか問題があります。全体の一割を超す三十名が空欄になっています。この職業は政治資金規正法で記述が義務付けられている欄なんですが、これが空欄になっております。

総務省選挙部にお伺いしますが、政治資金規正法上、ここは空欄でも問題はないんでしょうか。

 

政府参考人(田口尚文君)

 

お答え申し上げます。

総務省としては個別の事案についてはお答えは差し控えさせていただきたいと存じますが、その上で一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきましては、個人からの寄附で同一の者からの年間五万円を超える寄附につきましては寄附をした者の氏名、住所、職業並びに当該寄附の金額及び年月日を収支報告書に記載することとされておりまして、故意又は重大な過失によりまして収支報告書に記載すべき事項を記載しなかった者又は虚偽を記入をした者につきましては罰則の定めがあるところでございます。

 

世耕弘成君

 

あと、この全体の四割近くを占める自営業も調べてみるといいかげんなんですね。株式会社、有限会社の社長さんは自営業じゃありませんよ。これは会社役員と書かなければいけないし、現に細野さん、会社役員と書いておられる方もいらっしゃいます。有権者がこういう収支報告、細野さんの中身をチェックするときに、ああ、自営業だったら町の零細な個人商店、八百屋さんとかを思い浮かべますが、会社役員だと別のイメージになる。少なくともこの九十二名の自営業と書かれている方のうち三十名以上の方は、本来、会社役員、団体役員若しくは医療法人役員と書くべき方でありました。また、会社役員の中には建設業関係が多いわけです。全然イメージが変わってくるわけです。

これ、総務省、間違った記載をした場合はどういうふうになるんでしょうか。もう一回お答えください。

 

政府参考人(田口尚文君)

 

お答え申し上げます。

個別の事案についてのお答えは差し控えさせていただく前提で、一般論として申し上げますと、故意又は重大な過失によりまして収支報告書に虚偽の記入をした者につきましては罰則の定めがございます。

 

世耕弘成君

 

あと、もう一度大臣にお伺いしますが、業界団体からは組織ぐるみで献金はもらっておられないということですね。よろしいですか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

大変恐縮なんですけれども、できれば事前に言っていただければ私も確認できます。つい先ほど、この質問を急にするからということですので、一切事前に確認ができておりませんので、そこは是非、そういう御質問をいただくのであれば、できれば前日に御通告をいただければ調べてお答えさせていただきたいというふうに思います。

その上で、企業、団体からの支援という形では企業・団体献金は受け取っておりませんので、今の御指摘についてはおっしゃるとおりということでございます。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(5)

世耕弘成君

 

私はちゃんと金曜日の夕方に個人献金について各大臣に聞くという通知をしておりますから、質問通告していないわけはありませんよ。

大臣はちゃんと、団体献金、企業献金はないとお答えになっているじゃないですか。ないんですよね。それでよろしいですね。

じゃ、もう一つお伺いしますが、パチンコ業界からの組織ぐるみの献金もありませんか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

はい。念のために申し上げますと、個人として、例えば企業の役員をやっている方で個人献金ではいると思います。パチンコに限らず、業者の方で個人で献金くださっている方はこれはおられるというふうに思います。

先ほどの、総務省からの答弁ありましたけれども、どうしても個人献金の場合は最後は御本人からのお話を信じるしかないんですね。その方の、実は例えばどういう会社かとか、時々私も気になることがあるので、気になるときは調べるようにしているんですが、どうしても限界があるんです、それぞれの皆さんの個人の事情ということに関しては。したがいまして、それぞれの皆さんが書いてくださったことを基本的にはそのまま政治資金報告書に書くという形になっているということでございます。

 

世耕弘成君

 

もちろん、個人の方であってもどこかの会社の役員であったり団体の役員だったりというのはあるんですが、ある県の遊技業組合、これはパチンコ組合ですね。ここの理事長、副理事長以下幹部の職にある方、そしてその県下の大手のパチンコ会社の方が六名そろって年間七十一万円の献金をきちっとされています。これまさに、個人献金の姿になっていますけれども、実質業界団体からの献金と言えませんか、どうでしょうか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

元々、私、個人献金をやったときには本当に一人一人にお願いしていたんです。そうやって数百万円になって、そこからその人たちに少しずつ固まりをつくってもらって、例えば個人の方が友人を連れて五人とかいう形で仲間を増やして、そうして増やしてきたんですね。そういう中に、二百数十人って、また更に増えていますので、今三百人超えていますから、友人五人でという方でまとめてというのは結構あるんですよ。そういう意味で、類似の職業の方で、建設の方もいるし、それはパチンコの方もおられます。いろんな業種が恐らくあると思います。そういう方々のそれぞれの固まりごとに個人献金をいただいているというケースはあると思います。

ただ、それは本当に個人の友人で声掛けていただいているんであって、業界からの献金という形にはなっていないということでございます。

 

世耕弘成君

 

いや、それはそうは言えないと思いますよ。この県のパチンコ組合の理事長、副理事長がずらっとそろって同じ金額をやっているんです。しかも、振り込み日はこれ同じ日ですよ、全部毎月。六月七日、七月六日、八月五日、九月七日、十月六日、十一月八日、十二月七日。みんなそろって同じ日に、よし、今日、細野さんに献金しようと思い付いて同じ金額を入れるんですか。これ、完全にこの業界団体からのあなたへの団体としての献金と受け止めることはできませんか。お答えください。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

お金の集め方もそれぞれの形にしていただいているんです。例えば、友人で集まっていただいたときに、そこで集めていただいて、会費でいろんな形で振り込んでいただく方もいらっしゃいますし、特定のグループで同じ日に決めて振り込んでくださっている方もいらっしゃいます。会をつくって、たまに集まって一緒に食事をして、そこで現金で下さるという方もおられます。まあ、現金は余り良くないので最近は振り込みにしているんですけれども、それぞれの形でしていますので、それは、例えばその幹事役というか取りまとめをしていただく方にある程度お任せをせざるを得ないんですね、それだけ集まると。

逆に言うと、そういうやり方は駄目だということになると、広がらないんですよ。二百人、三百人、全部一対一でということになってしまうと、これはつながらないので、どうしてもそういうやり方になるということを是非御理解をいただきたいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

私も個人献金を集めるのは苦労していますから、お気持ちは分かりますよ。だったら、余り個人献金、個人献金って言わない方がいい。業界ぐるみの事実上献金になっているじゃないですか。この辺はやっぱりきちっと説明責任を果たしていただきたいと思います。

続いて、生活保護についてお伺いしたいと思います。

生活保護費が、政権交代後、皆さんが初めて組んだ平成二十二年度予算の三兆円から平成二十四年度予算ベースでは三兆七千億円に、たった二年間で七千億円まで膨脹していますが、この要因をどういうふうにお考えになるでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

これは、やはり厳しい社会経済情勢の変化と、それから高齢化で自分で働けなくなった方が出てきた、そうしたことからかと思っています。以上です。

 

世耕弘成君

 

社会のせいにしていますけど、そうじゃありませんよ。私は、これは完全に政権交代でたがが外れて膨脹しているというふうに思います。

政権交代直後の二〇〇九年十二月二十五日に厚労省の課長通達が出ています。保護の決定に当たっては、申請者の窮状に鑑みて、可能な限り速やかに行うよう努めること。要するに、来た人はすぐ認めろと、生活保護申請来たら若い人でもすぐ認めろというふうにこういう通達を出したからたがが外れたんじゃないですか。どうお考えでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

それは、特に認定を甘くしたということはございません。資産の調査等、保護の決定に必要な手続、支給要件、これは政権交代前から変えておりません。

この生活保護受給者の急増につきましては、今申し上げましたように、経済情勢が悪くなったこと、また高齢者が非常に増えたことからでございますので、今回はその念押しという形でそういう形をしたので、何も認定要件は一切甘くしておりません。

 

世耕弘成君

 

これ、全然現場のこと分かっていらっしゃらない。この通達が今現場では金科玉条になっているんですよ。これがあるからもう認めなきゃいけない。現場の人は真面目だから、本省の課長から通達が来たら、これは何とかしなきゃいけないということになるんです。だったら、大臣、この通達取り下げられたらどうですか。この通達、明らかに私が今読んだ文章書いてあるんですよ。できる限り速やかに認めろと書いてあるんですよ。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

それは、必要な方が速やかに認められるということと要件を甘くしているということは全く別のことでございますので、それは要件についてはしっかりと調査をしております。

 

世耕弘成君

 

していないから増えているんです、あっという間に。この膨脹を止めないと、幾ら税と社会保障の一体改革で消費税上げたって意味なくなりますよ。これ、切り込む覚悟はおありなんでしょうか。お答えください。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

それは、今増えている中で、例えば不正受給につきましてはこれは医療費扶助が非常に多いわけですが、電子レセプトなどできちんとそこをチェックするとか、不正についてはしっかり取り扱うようにしたいと思っております。

それで、御党からもビジョンを出されているということ、委員が座長でいらっしゃることも承知しておりますので、その中で共通する考え方もございますし、今、生活支援の戦略をこの秋をめどに作って、来年国会に生活保護法の改正を出す準備をしておりますから、御党からの御意見も伺いながら見直すべきところはしっかり見直したいと思います。

 

世耕弘成君

 

自民党では生活保護関連のPTをつくって、私が座長になりました。これから抜本的にいろんな提言をしていきます。もう現物給付増やした方がいいんじゃないか。食料費で、お金で渡すんじゃなくて、お弁当をちゃんと役場で炊き出しでもして渡してあげたらいいんじゃないか。家も、貧困ビジネスの根源になっているアパートとかありますから、これ空いている公共住宅とかを貸していけばいいんじゃないか。我々これからそういう提言をしていきたいと思いますので、是非またこの予算委員会でもしっかりと大臣と、あるいは総理と議論をさせていただきたいと思います。

最後に、神本政務官関連でお伺いしたいと思います。

この間、義家議員が、日教組の本部ビルに神本議員の後援会事務所や政党支部があるのはおかしいと指摘をしたら、文科大臣も総理も、日教組のビルの持ち主である財団法人日本教育会館は別法人だから全然問題ないとお答えになりました。今もそういう認識でしょうか。

 

国務大臣(平野博文君)

 

同じ認識でございます。

 

世耕弘成君

 

東京商工リサーチのデータベースで調べましたら、財団法人日本教育会館調べますと、代表者、理事長中村讓と出てきました。神本政務官、この人誰か御存じですか。

 

大臣政務官(神本美恵子君)

 

日教組の委員長でございます。

 

世耕弘成君

 

結局、一体なんですよ、このビルの持ち主の財団と。しかも、理事も調べました。理事も調べたら、過去、日教組書記局次長だった方、東京都高教組書記長だった方、日教組中央執行委員副委員長だった方、もうこれ完全に日教組と一体の組織なんですよ。このビルにやっぱり神本政務官がいらっしゃるというのは、これ教育行政の中立性上私は問題だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 

国務大臣(平野博文君)

 

会館の運営はきちっとガバナンスとして理事会できちっとやられている……(発言する者あり)いや、やられていることですから、別法人としての運営体系をしいている以上、法的に私問題ないと思っていますが。

 

世耕弘成君

 

これで終わらせていただきます。どうも。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(2)

世耕弘成君

 

それは私の聞いている現場の声とは全く違います。しかも、総理は今自ら、人事のために、自らの政局の人事のために二日まで内閣を組まなかったとおっしゃいました。

しかし、異常な雨は三十日から降り続きました。三十一日には気象庁の予報官が記者会見をして、台風十二号はゆっくりと進む異常なのろのろ台風で、各地で非常に長い雨になるおそれがあるから警戒をしろと警告をしています。そして九月一日、政府主催の総合防災訓練の現地訓練、これ埼玉で行われる予定だったものですけれども、これも、紀伊半島からはるか離れた埼玉でも台風の影響で中止になっているんです。政府は、台風の影響、これ大変なことになるというのはもう既に認知をしていた、この段階で早期に組閣をして台風十二号の対応に当たろうとはお考えにならなかったんでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

組閣前日の九月一日の御指摘ありましたけれども、これは防災訓練をやった後に、当時の菅総理から各閣僚に対して台風十二号に関して緊張感を持って的確に対応するよう指示がありました。これを受けて、職務執行内閣の閣僚は一層緊張感を持って対応をしているというふうに理解をしています。

 

世耕弘成君

 

もう辞めることが決まっている職務執行内閣が緊張感を持ってやれるとは私は思いません。

そもそも、危機管理上、職務執行内閣なんというのはなるべくやらないようにすべきだと思いませんか。これは一国のリーダーとしてどうお考えですか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

職務執行管理内閣といいながらも、それは国のために責任を持った皆さん閣僚であったわけでありますから、それは私は緊張感を持って対応していただいたものと確信をしています。

 

世耕弘成君

 

台風だけじゃありませんよ。地震が起こるかも分からない、外国が攻めてくるかも分からない、弾道ミサイルが撃たれるかも分からない。その危機管理の観点から、やはり職務執行内閣が多いというのはおかしいと思いますよ。

自民党の中の首相交代では、大平総理が急死されたとき等以外は基本的にはやっていません、過去。これ、平成に入ってからだけを見ても、宮澤さんから非自民の細川総理に替わったとき、そして細川総理から羽田総理に替わったとき、そして政権交代して民主党の中で鳩山総理から菅総理に替わったとき、そして今回、菅総理から野田総理に替わったとき、全部民主党政権絡みの職務執行内閣ばっかりですよ、平成の世に入ってからは。政権運営に対する私は真剣味が欠けていると思いますよ。自分たちの人事とか派閥のバランスとかそんなことばっかり考えて、内閣の一番の仕事は国民の生命、財産を守るということの認識が足りないんじゃないですか。

もう、これから職務執行内閣、民主党政権これからまた続くかも分かりません、野田さん替わるかも分かりません、職務執行内閣は組むべきではないと思いますが、いかがお考えでしょうか。(発言する者あり)

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

八月二十九日に首班指名選挙を行わさせて、九月二日の組閣であります。その分、すぐに組閣はしませんでしたけれども、時間としては、私は可能な限り職務執行内閣の期間短めにしたつもりでございますし、御指摘のとおり、なるべくすぐ組閣できる環境にしなければいけないとは思いますが、かといって、職務執行内閣が国民の生命と安全、財産守れないとは私は限らないというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

先ほど委員長からも御注意ありました、小西洋之議員、与党がやじるのはやめてください。

そして、内閣が……(発言する者あり)具体的に言ってますよ、小西洋之議員、(発言する者あり)やじはやめてください、やじはやめてください。(発言する者あり)これ駄目だ、これ駄目。陳謝、陳謝。

 

委員長(石井一君)

 

それじゃ、小西君に注意します。やじはやめてください。

しかし、こちらのサイドもやじはやめてください。

続行します。

 

世耕弘成君

 

組閣の後も対応は遅れています。二日の六時過ぎに野田内閣が遅まきながらスタートをしました。しかし、内閣の台風十二号の対応は後手後手に回っています。

二日の午後六時過ぎの初閣議で台風十二号対応の具体的な指示は、総理、行われましたか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

まず、九月二日の段階での総理指示というのは、これは出ておりません。出ておりませんが、内閣府情報対策室というのを設置しまして、この段階でもう既に情報の収集に努めています。

それからもう一つ、世耕委員、遅れている、遅れているとおっしゃいますけれども、具体的にこの二日のスケジュール、三日のスケジュール、先ほど総理が御説明申し上げましたけれども、どこでどういう対応の結果どういう問題が生じたのか、具体的にもし挙げていただければ、これは私どもはきっちり検証いたしますから。これまでの体制につきましては、少なくとも私は、知事からは迅速な対応をありがとうございましたという、そういうお言葉も掛けていただいております。

そういう一方的な決め付けではなくて、もし具体的にこうこうこういうスケジュールの中でこういう対応ができなかったためにこうだということについてあれば、具体的な提示がございますれば、私は、それを踏まえて反省すべきところは真摯に反省しまして、次の対策に向けたいというふうに考えております。

 

世耕弘成君

 

今の防災大臣の発言は本当に問題あると思いますよ。死者・行方不明百名出ているんですよ。多くの人たちが集落で孤立をして大変なことになっているんですよ。そこに例えば衛星携帯を早めに届けるとか、いろんな対応を国やれたと思いますよ。そういう開き直りの答弁はやめていただきたい。私は今、事実関係をクロノロジーで追及しているんです。

そして、二日正午までの二十四時間降水量は、奈良県の天川村で観測史上最大となる二百十八ミリ、上北山村では三百六十七・五ミリ、そして二日の午前中には、気象庁は二十四時間で最大雨量が、予測雨量が近畿地方で八百ミリに達するという予報を出しています。

これ、空前の雨が降るということになっているんです。これだけ危機的な情報が入っているのに、なぜ二日午後六時過ぎの初閣議の段階で、まずは関係省庁連絡会議やあるいは法律に基づいた非常災害対策本部の立ち上げを指示しなかったんですか。

総理、六日の夜はモーニングで記者会見されていますけれども、これは東日本大震災との並びでいけば防災服で記者会見されるべきタイミングだと思いますよ。体制がまず重要です。お答えください。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

モーニングか防災服か、気持ちの問題は緊張感を持って私はやったというふうに思います。

その上で、情報連絡室は、さっき申し上げたとおり、三日の九時に立ち上げて、その二日の間にも随時連絡は入っていますし、そして平野大臣とのコミュニケーションも取っておりました。だから、表向きの形がどうのじゃなくて、緊張感がなかったということは全くございません。

 

世耕弘成君

 

やっぱり、政府が本部を立ち上げたとか、そういうことは被災地に対しても非常に大きなメッセージになるんですよ。

そして、三日午前の段階では死者二名、行方不明者五名、近畿地方の奈良県の上北山村では累計降水量が千百ミリですよ。これ東京で一年間の雨ぐらいだと思いますが、それが二十四時間でそれぐらいの累積雨量になった。そして、和歌山では大河川である熊野川のはんらんが始まった。九月三日の夜十一時には、和歌山県知事が自衛隊に災害派遣要請をしています。そして、三日の夜中には、警察庁は大阪府警などに対して広域緊急援助隊の派遣準備も要請をしました。

なぜ、三日中、夜中にこういう災害対策の会議を立ち上げなかったんでしょうか。これでも遅くないとおっしゃいますか、総理。お答えください。

 

国務大臣(平野達男君)

 

もう世耕委員も御承知のとおりかと思いますが、雨は三十日から降っております。そして、三日の夜まで集中的に降っております。この間、今委員から御指摘がありましたように、知事からは自衛隊に災害派遣の要請がなされまして、すぐ自衛隊は動きました。そして、繰り返しますけれども、内閣府情報対策室の後に官邸情報連絡室、更にこれ情報を集めるということで、現地の情報については刻一刻と入ってきているという、そういう状況でございました。

それから、委員御案内のとおり、雨が降っている、河川の流量がどんどん上がっている、これはもう国土交通省が、言うまでもなく、新宮川の水位上昇について、刻一刻、刻一刻情報を把握して現地に情報を流しています。それから、そのときに自衛隊以外の何者も現地の中に入ることはできません。これはまず一刻も情報を流して、避難勧告を出す、あるいは避難指示を出す、これは自治体の仕事でございますけれども、こういったものについては、通常の今までの災害のパターンにのっとって、一つのやり方にのっとって現地では対応していたということでございます。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(3)

世耕弘成君

 

今までのやり方にのっとってなんていうのはとんでもありませんよ。

例えば、死者四名を出した七月上旬の新潟・福島豪雨では、省庁連絡会議が設置されたのは降り始めから三日後です。今回、死者・行方不明百名近い台風十二号では、関係省庁連絡会議は五日後にしか設置されていません。これでも遅れていないとおっしゃるんですか。総理。総理。

 

国務大臣(平野達男君)

 

福島、新潟の豪雨は二日間で収まっています。今回の豪雨は一週間ぐらい続いています。そういう中で、現地の対応の情報については、例えば死者が何名、それから行方不明者が何名、この人数が確定するのも後の話であります。そういう状況の中で、まずは情報収集をする、それから、繰り返しになりますけれども、現地の新宮川の水位の状況、雨量の状況、こういったものについては自治体に流すことによって、それで対応してきているということであります。

 

世耕弘成君

 

全く答えになっていませんよ。短い雨だから早く会議を立ち上げるけど、長い雨だったらゆっくり後で立ち上げていい、こんな詭弁はありませんよ。

総理、ちょっとこれは大臣としての適性にかかわる問題だと思います。いかがお考えでしょう。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

平野防災担当大臣は、菅内閣のころから様々な防災についての対応をしてまいりました。そうした経験も踏まえて、今回は特に被害の現況把握を含めて、あるいは現地との連携含めて、彼は懸命な仕事をしてきたというふうに思いますので、私は適性だったというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

大臣のこと聞いているんじゃないんです。総理、四日に初めて大臣に対して対策本部を立ち上げる指示をされている。それ遅過ぎませんか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

対策本部は四日です。ただ、情報連絡室はその前からあるし、形だけではなくて、その前から万全な体制を取るようにとか現況を把握するようにというコミュニケーションは緊密にやっているつもりでございます。

 

世耕弘成君

 

連絡室は危機が起こったらすぐ立ち上げるものなんです。対策本部は後でもいい、では、何のために法律で対策本部を決めているんですか。権限をちゃんと与えているんじゃないですか。

いいですか。台風による災害対策基本法に基づいた非常災害対策本部の設置の前例というのは、平成十六年の台風二十三号の際にあります。兵庫県豊岡市などで九十八名の死者・行方不明者を出した、大きな被害を出したときです。当時、小泉内閣です。当時の小泉内閣は、台風上陸から六時間後に省庁連絡会議を設置しました。そして、二十八時間半後には対策本部の初会合を開いています。

今回は、連絡会議が開かれたのは上陸後二十四時間以上たっているんですよ。対策本部の初会合も上陸後三十六時間後です。これで遅くないとまだおっしゃるんでしょうか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

これまでの台風十二号の対応については、先ほど申し上げましたようなスケジュールで対応してきたというふうに思っております。その結果として何か大きなそごがあったというふうには感じておりません。

ただ、世耕委員のおっしゃるように、この災害対策本部あるいは省庁連絡会議、もっと早くすべきだったという御指摘については、これは真摯に受け止めなければならないというふうに考えております。

 

世耕弘成君

 

ようやく真摯な答弁が出ましたよ。遅かったんですよ、これは。そごがなかったかどうか、亡くなった方に向かって言えますか、孤立で苦しんだ方に言えますか。とんでもない、心のこもらないことだと思います。初動対応がこれだけ遅れたんですから、これから復旧復興はできる限り早くやっていただきたいと思います。

これ、台風十二号の被害総額、どれぐらいだとお考えでしょうか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

今、全体の被害額についてはまだ数字を積み上げている段階だと思います。ただ、激甚の災害の指定の要件は満たすというところまでは積み上がったということで、激甚の指定をしたということでございます。

 

世耕弘成君

 

余りこれもゆっくりされたら困るんですね。もう三次補正、だんだん決まりかかっていますよ。三次補正にこの内容を盛り込んでいただかないと困ります。いつごろまでにめどを付ける御予定でしょうか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

まず、今応急復旧についてはもう既に始まっております。それから、知事、関係自治体に申し上げたのは、査定前着工をどんどんやってくださいと、災害査定を待つ必要はございませんと、それについては遡ってきちっと予算措置をいたしますということを言っております。

それから、予算につきましては、通常でありますと災害については本予算、本来の予算の災害復旧費、それでなければ予備費ということでございますが、予備費もかなり底をつき始めているのではないかというふうに思っています。

こういった状況を踏まえまして、三次補正では必要な予算を積むというふうに私は財務大臣にも働きかけたいというふうに思っておりました。

 

世耕弘成君

 

ともかく、この被災地域は、これ極めて過疎の進んだ地域なんです。東北ともかなり違います。これ見ていただいたと思いますけれども、大きな産業はありません。極度に進んだ高齢化、限界集落たくさんあります。こういうところは、この被害をはね返す体力はありません。今激甚災害指定のお話をいただきましたけれども、激甚災害指定で補助率のかさ上げとかあるいは低利融資とか無利子融資とか、そういうことを言われても、元々補助の元を負担する能力もない、お金を借りても返す能力がないんです。ここはもう融資とか補助率のかさ上げを超えた、国が前面に立った対策が必要だと思いますが、どうお考えでしょうか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

おっしゃるとおり、大変失礼ながら、自治体も財政力の弱い自治体のところに大きな被害が出ております。そういったこともしっかり念頭に置きながら、この災害に対する支援措置は考えていかなければならないというふうに考えております。

ちなみに、例えば那智勝浦町における世界遺産、こういったものについては、文化庁にすぐ行ってその現地を見てもらいたいと。あるいは、那智勝浦町、これも那智勝浦町でございますけれども、市街地というか住宅街がほとんど津波でやられております。先ほど委員が山津波とおっしゃいましたけれども、その山津波でやられているということで、すぐ都市局の職員を派遣して、どういう対応ができるか、頭の体操をしていつでも準備ができるようにと、そういったソフト面からの支援についてもしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 

世耕弘成君

 

私も視察に行きまして、石がごろごろ転がったミカン畑とか、全部梅の木が川に落ちてしまっている梅畑とか見てきました。高齢の農業者はもう農業を諦めたと言っています。あるいは、緑の雇用事業、Iターンで現地に林業で入っている若い人なんかは、やっぱりもうこの地域を出ていくんだということを言っています。

こういう状況の中で、やっぱり人口流出を止める対策が必要だと思います。スーパーやガソリンスタンドの経営者と話をしましたけれども、自分のところの店は復旧できるけれども、お客さんいなくなっちゃうんじゃないかということを大変心配していました。やはり、今回のこの地域の復旧に関しては、人口を流出させない、地域をしっかり保全するんだという哲学に基づいた対策が必要だと思いますが、これは総理、どうお考えでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

これからの被災地の復旧復興を考える際の大事な哲学、観点だと受け止めさせていただきます。

 

世耕弘成君

 

そうおっしゃったからには、近隣に、離れた地域の公営住宅ではなくて、近くに仮設住宅を建てるとか、そういう地域保全の観点での対策を具体的に取っていただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

これも知事とも相談、意見交換しておりますけれども、避難が長期に及ぶ場合、こういった場合については仮設住宅等々もありますということで、これは和歌山県あるいは三重県等々においても、今その現状を踏まえまして必要であるかどうかについての検討をしているというふうに理解をしております。

 

世耕弘成君

 

この地域は東南海・南海地震の恐怖にもおびえている地域です。これは一体どれぐらいの確率でこの大地震起こるんでしょうか、お答えいただきたいと思います。文部科学大臣。

 

国務大臣(中川正春君)

 

地震調査研究推進本部でこれは評価をしているわけですが、東南海あるいは南海地震の発生確率というのは、過去の約五百年間に生じた七回の巨大地震の発生場所とそれから発生間隔から平均活動間隔を算出して、それに基づいて、現在から三十年以内の間に、東南海地震の場合は七〇%程度、それから南海地震の発生確率が六〇%、それから東海地震の場合は八七%というふうにしております。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(4)

世耕弘成君

 

非常に高い確率で大震災に襲われる地域なわけであります。

そしてその中で、東日本大震災で発災後の救援活動で道路がいろんな役割を果たしたと思います、高速道路とかあるいは国道とか。この道路の果たした役割についてどうお考えか、お伺いしたいと。これは平野大臣、お願いします。

 

国務大臣(平野達男君)

 

紀伊半島は四十二号線という国道がございまして、この道路は海岸線を走っております。今回、四十二号線について大きな被害は出なかったようでありますけれども、東南海の地震等々を考えれば、東日本大震災の様子を見ますと、この四十二号線、非常に被害が大きくなるという確率が非常に高いと思います。

こういう中で今、紀伊半島、自動車専用道路を造っておりまして、部分的に完成をしております。知事さんの説明によりますと、この道路についてはほとんど被災がなかったと、被災が少なかったということで、こういった道路、災害用の、命の道ということで、是非ともこの道路の建設については推進を進めてもらいたいという強い要望を受けております。

 

世耕弘成君

 

今回の台風で、山の中の国道は、紀伊半島、全部土砂崩れで不通になりました。これ恐らく震度六以上の地震揺れたら、また同じことが起こるでしょう。そして、海沿いの四十二号線は何とか生き残りましたけれども、これも津波が来たら全部、何十か所で寸断されると言われている。そうすると道なくなっちゃうんです、和歌山は、紀伊半島は。

これ是非、今、命の道とおっしゃいました。やはり、紀伊半島一周の高速道路とか、あるいは山の中の百六十八号線、三百十一号線の強化、これを国主導でしっかりやっていただきたいと思いますが、国土交通大臣、どうお考えでしょうか。

 

国務大臣(前田武志君)

 

世耕委員にお答えいたします。

世耕委員のお地元が和歌山県ですね。私は実は奈良県、その十津川が本籍地でございます。和歌山県にもあります。世耕委員のおっしゃるとおり、百六十八号、百六十九号がずたずたに分断されました。もうあちこちで孤立して連絡すら付かないと。

私自身も二日に大臣を拝命して、実はその二日の十三時に国交省においては警戒体制に入っているんですね。そして、地方整備局においては九月一日から注意体制に入っております。整備局の方々、全国の整備局の支援も得て、テックフォースという技術者集団の専門家をよりすぐって対応をしておりました。したがって、雨が小降りになったときには直ちに現地の村役場まで国交省の職員も入って、そしてとにかく早く連絡が取れるようにしろということを知事さん共々指示をいたしまして、可及的速やかに回復したつもりでございます。

そこで、今の百六十八号、百六十九号、四十二号、これは早くつなぐということに尽きると思います。直轄でできるところは代行であっても、もちろん四十二号のあそこは高速道路でございますが、直轄代行も入れてとにかく早くつなぐということをやらせていただきます。

 

世耕弘成君

 

今回の台風被害で心温まる地域間の交流がありました。平成十六年の台風の被害を受けた兵庫県の豊岡市の中貝市長という方が、この台風が来だしたときに和歌山県の市町村長に手紙を送ってきてくれた。そして、それは水害に遭った経験に基づいて水害サミットという会議がまとめた災害時にトップがなすべきことというメッセージでありました。

非常にいいメッセージです。人は逃げないものだということを理解しておけと、しつこく言わないと絶対避難しないとか、あるいはボランティアセンターを早く立ち上げろ、いいメッセージです。こういうことを私は政府に早くやってほしかったんですよ。やっぱり遅かったと思います。

そして、この災害時にトップがなすべきこと、非常に示唆に富んだメッセージがいっぱい入っています。今、日本国のこの大危機を操縦していくトップである野田総理に対しても非常にいいメッセージが幾つか入っていますよ。判断の遅れは命取りになる、何よりもまずトップとして判断を早くすること、これも非常に大きい。そして、もう一つ大きいのが、トップはマスコミを通じてできる限り住民の前に姿を見せ、市役所も全力を挙げていることを伝える、これなんかは総理に是非申し上げたい。

総理は今ぶら下がり取材を拒否しておられます。やっておられません。マスコミを通してのメッセージ発信、全く国民に対してありません。ぶら下がり取材、これからどういうふうにされるのでしょうか、お伺いしたいと思います。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

中川さんは私の友人でもありますので、その戒めはしっかりと胸に刻みたいというふうに思います。

その上で、ぶら下がり取材についてでございますが、私自身は説明責任、政治家として、そして総理大臣としてしっかり努めていきたいというふうに思います。さっき申し上げた紀伊半島に行ったときも、現地ではきちっと記者の皆さんには対応しているつもりでございますが、ぶら下がりのやり方含めて、どういう形にしていくか、ちょっとそろそろ結論を出したいというふうに思っております。全部拒んで何かをやらないということではございません。メッセージの出し方と、あるいはお聞きいただいた場合の対応含めてそろそろ結論を出したいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

私も安倍内閣の広報担当の補佐官やっていましたから、ぶら下がりの大変さ、あるいは問題点はよく理解しています。でも、もう総理、就任されてからそろそろ一か月近いんですよね。もうそろそろ結論出されたらどうですか。早く発信をする、ぶら下がりをやめるんだったら、もう定例記者会見を何日かに一回ちゃんと座った状態でやるとか、いつごろまでに答えを出されますか。もうじき、もうじきと言われながらとうとうここまで来ています。いつ出されるか、明確に言っていただきたいと思います。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

可及的速やかに、本当にもうちょっとで結論を出したいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

そのもうちょっとというのはあと何週間かですか、あと数日かですか、お答えください。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

そう何週間も掛かりません。本当にもうちょっとで、済みません、決めさせてください。

 

世耕弘成君

 

もうちょっとということは、もう大体腹案はおできだと思いますけれども、ぶら下がりを継続するスタイルでいかれるのか、それともきちんとした記者会見に切り替えられるおつもりなのか、その辺のお考えをお伺いしたいと思います。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

方向性ですけど、しっかりと時間を取って丁寧に受け答えをするようなやり方をある程度の頻度をもってやっていこうかなというふうに思っております。

 

世耕弘成君

 

今のお答えは、もうぶら下がりはやめて恐らく記者会見スタイルに切り替えるというある程度宣言をされたんではないかというふうに解釈をさせていただきたいと思います。

続いて、国旗に対する総理の姿勢についてお伺いしたいと思います。

参議院の本会議場には国旗が掲揚をされております。総理は、答弁に立たれるとき、いつも国旗に丁寧に礼をされてから、その後西岡議長に礼をされて演壇に向かわれる。答弁が終わられた後もまた国旗に再び礼をしてから着席をされる。これはどういうお考えによるものでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

日本人として国旗を敬う気持ちを持っているということでございます。

 

世耕弘成君

 

文部科学省は、この国旗を敬う気持ちについては子供たちにどういう教育をなさっているんでしょうか。

 

国務大臣(中川正春君)

 

児童生徒が将来国際社会において尊敬され信頼される日本人として成長していくためには、我が国のみならず、他国も含めた国旗・国歌の意義を理解して、それらを尊重する態度を育てていくということであります。

学習指導要領における国旗・国歌、まず第一に、こういうふうに定めています。

社会科では、小中学校において、発達の段階に応じて我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てること等を指導するということ。それから二番目に、音楽科では、小学校の全学年において国歌を歌えるよう指導するということ。それから三番目に、特別活動では、小中高等学校において、入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえて、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するという指導をするものとしているということであります。

 

世耕弘成君

 

総理はしっかり敬う気持ちを持っておられるし、文部科学省としても、子供たちにもそういう教育を学習指導要領等に基づいてやっておられるということです。

これ通告していませんが、小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。

九月十六日の参議院本会議で、私見ておりましたけれども、答弁に立たれた際に小宮山大臣は、国旗の前をおじぎをすることもなくそのまま通過をされ、議長にだけ挨拶をされて、そのまま帰るときも議長にだけ挨拶をされ国旗に礼はされず、これは私、ビデオでチェックしていますから。

どういう趣旨でそうされたのか、教えていただきたい。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

私は、答弁に立つときに、議長席の前で一回礼をし、議長の横に来てもう一回礼をしたつもりでございますが、そのように見えたとすれば、次回からはきちんと国旗の方に正対をして御挨拶をしてから、敬意を表してから答弁をしたいと考えております。

 

世耕弘成君

 

そういう答弁がいただけるとはちょっと驚きでしたけれども、じゃ、これからちゃんとやっていただきたいと思います。

続いて、今、沖縄県八重山地方の中学校の公民教科書採択問題で大変な混乱が起こっています。

これは、教科書無償措置法に基づいて、八月二十三日、石垣市、竹富町、与那国町の三市町村は採択地区協議会を開いて、育鵬社という保守色の強い、これ極めてまともな教科書だと私は思っていますが、その採択を決めました。ところが、竹富町が反対をして、その影響を受けて、沖縄県教育委員会が法律に定めのない、この三市町の教育委員全員による新たな会議を行うように指導をして、そして九月八日、その全員会議が開かれた結果、育鵬社の採択がひっくり返されて不採択になりました。

文部科学大臣にお伺いしますが、この問題に対する文部科学省の姿勢、八月二十三日の決定が正しいのか九月八日の決定が正しいのか、どうお考えか、お答えいただきたいと思います。

 

国務大臣(中川正春君)

 

正直、私たちも困っております。

それで、両方の採択についてしっかりしたコンセンサスができていないということで、さらに県の教育委員会に対してそのコンセンサスをつくっていく努力をするようにということで指導をしております。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(5)

世耕弘成君

 

教科書無償措置法は文部科学大臣の所管法律ですよ。この法律に基づいて、八月二十三日と九月八日、どっちが正しいのかはっきり判断を示すべきじゃないですか。お答えください。

 

国務大臣(中川正春君)

 

どちらが正しいかというよりも、どちらもコンセンサスに至っていないということ、そういう解釈をしています。ですから、最終的には、その努力をしていただいて、それぞれの教育委員会が納得をした上で一つの教科書を採択をしていくというプロセス、これをつくっていくようにということで県の教育委員会に指導をしているということです。

 

世耕弘成君

 

じゃ、法律に定めのない九月八日のこの会議の結果が法律が定めている八月二十三日の会議の結果に勝る可能性もあるとお考えなんですか、大臣。

 

国務大臣(中川正春君)

 

先ほど申し上げたように、勝るとか勝らないとかという話じゃなくて、両方ともコンセンサスができていないんだということなんです。そこで、もう一度しっかりと議論をしてくださいという指導をしています。

 

世耕弘成君

 

これ、このままじゃ来年の教科書間に合わなくなりますよ。いつまでに決めるんですか。文科大臣、お答えください。

 

国務大臣(中川正春君)

 

私たちも、そういう意味では心配をしておりまして、子供たちに影響が出ないということがこれは大前提ですから、それまでには解決をしていきたいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

はっきり言って、大臣はふらふらなんですけれども、森ゆうこ副大臣は立派なことを記者会見でおっしゃっている。八月二十三日のこの協議会が正しい我々が認める答申だというふうにお答えになっている。

森副大臣、記者会見でおっしゃったことを確認をさせてください。

 

副大臣(森ゆうこ君)

 

世耕委員にお答えいたします。

私が記者会見でお答えしたのは、八月二十三日だけが正しいと、そういうことを申し上げたわけではございません。八月二十三日の協議会の答申、これは法律に基づき設置されました八重山地区の協議会のその規約に基づいて答申がなされたものであると承知をいたしております。しかし、その一方、御案内のとおり、議員はよく御存じだというふうに思いますけれども、教科書の採択の採択権限はそれぞれの教育委員会にございます。

その八月二十三日の答申に基づいて各教育委員会で協議をいたしましたところ、竹富町はその答申とは違う結論を出した。八月二十三日の答申ということについては合意は見られているというふうに私は思っておりますけれども、九月八日、改めて沖縄県教育委員会の指導に基づいて行われました全教育委員による協議の場というものについては、その後、各教育長から抗議のといいますか、これは協議に至っていないという文書が我々のところに届けられましたので、その後また反論のペーパーもいろいろ来ておりまして、そういう意味で、その地区においての協議がこの九月八日についてはまだ認められていないという段階でございます。

 

世耕弘成君

 

残念ですね、副大臣になるとやっぱり歯切れが悪くなっちゃう。明らかに記者会見では、八月二十三日の答申が、我々が認めているというのは八月二十三日のものだと理解しておりますというふうにおっしゃっている。

この辺、明確に言っていただきたいと思いますが、もう一人、日教組の組織内候補として立候補しておられる神本政務官、この問題、日教組は元々育鵬社の教科書に対しては内向きなナショナリズムで時代に逆行している、決して認められないと言っていますが、この教科書に関して政務官はどういうふうにお考えでしょうか。

 

大臣政務官(神本美恵子君)

 

世耕議員にお答え申し上げます。

今、日教組は育鵬社に対してこのように考えているというふうにおっしゃっておりますけれども、私はそのことを承知しておりません。

もとより、教科書については、私も学校現場におりましたので……(発言する者あり)

 

委員長(石井一君)

 

静粛に願います。

 

大臣政務官(神本美恵子君)

 

新年度、四月になりますと、新しい教科書が国民の皆さんの税金で無償で配付される。子供たちにとっては新学期を迎えてわくわくする、その真っ先に手にするのが新しい教科書でございます。そういう意味では、学校現場で子供や保護者や教職員の皆さん方がしっかりと採択にかかわって、法律に基づいて採択が速やかにされることを願っております。

 

世耕弘成君

 

日教組がこの育鵬社についてどう思っているか分からない、これ信じられない答弁ですけれども、この辺は義家議員を中心にゆっくり文教科学委員会でやってもらいましょう。

最後に、一つ重要な問題を指摘させていただきたいと思います。

賭けゴルフで問題になっている横峯良郎議員、これは民主党所属の議員です。そして、そのゴルフ仲間と言われていて、国会の開会式で天皇陛下をお迎えする儀式の最中に携帯電話を取り出して陛下の方向を撮影をして議院運営委員会に陳謝をすることになった平山誠議員、これは民主党と会派を一緒にしている議員であります。

ところで、比例区選出の議員というのは、国会に地方住所というのを届け出て、認められたら、そしてそれが遠距離の場合は、そこまでの往復航空券が最大で月四枚支給されるんです。平山議員は宮崎市阿波岐原町前原、番地は言いません、×××の××××という住所を国会に届け出て、宮崎県への往復航空券の支給を受けていたということであります。

ところが、これ調べますと、阿波岐原町前原という住所は実在しないことが判明をいたしました。そして、阿波岐原町前原の漢字を一文字書き換えて、そして番地に数字を一つ加えると横峯議員の宮崎の住所になるんです。これ、書き間違い等の偶然ではなくて人為的に操作されて、実在しない住所が申請された疑いが濃いんです。

これ、自民党が議院運営委員会で指摘をすると、平山議員から慌てて昨日、住所の変更届が出てきました。新しい住所が宮崎市大字赤江××という住所でありました。この住所をネットで調べますと、宮崎空港ゴルフセンターの住所なんです。これ見ますと、ゴルフの練習場、打ちっ放しであることが判明をいたしました。更に判明したのは、このゴルフ練習場は横峯さくらゴルフアカデミーの拠点であることも判明をいたしました。

これ、事実関係まだ分かりません。もっと調べなきゃいけませんが、まさか国から航空券をもらってゴルフをするために、宮崎に実在しない住所を登録したり、ゴルフ練習場を住所として登録したりということはないと信じたいですけれども、これは議員の信頼にかかわる問題であります。

民主党の党内、そして会派内の調査をしっかり行うように総理から御指示をいただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

今の御指摘の議員は、民主党所属の議員ではなくて、まあ会派は一緒で、いずれにしても、事実関係はこれ分かりません、初めて今御指摘いただいたので。党の関係の方については調べさせていただきますし、無所属の方は御自身できちっと説明責任を果たすべきだというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

終わります。

KEYWORD:

第178回 予算委員会 (参議院)

2011年09月28日

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(1)

世耕弘成君

 

今委員長から、やじるんだったらここへ座ってちゃんと言えということをおっしゃいました。いいじゃないですか。是非たっぷり国会を延長していただいて、予算委員会の時間をしっかり取っていただいてやっていただきたいということを申し上げます。

まず、総理に申し上げます。御質問します。

昨日、民主党と政府の方で復興増税の方針が決まったということであります。そして、三次補正の成立へ向けて総理は自民党との事前協議を求めておられるという報道がありますが、その理由はどうしてでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

第三次補正編成に当たっては、税制改正のことも含めて三党合意に基づいて協議をしていくということ、これはこれまで確認をしてきているというふうに思いますし、復興基本法等の精神からしても、しっかりと与野党協議をしていくということが大事だというふうに認識をしています。

 

世耕弘成君

 

三党合意が守られるのは当然ですけれども、予算というのは、基本的にはこれは憲法上内閣のみに提出権が認められているんです。それを野党と事前協議をするというのは異例のことだと思いますが、どうしてそれをあえて今求められているんでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

まず、何よりも東日本大震災からの復興、これは極めて大事で、これはお互い共通認識だと思いますし、一日も早く予算を編成し、そして成立をさせるということがそれぞれの事業を迅速に遂行する上で必要であります。そのためにも、事前にお互いにある程度合意をしながら、そして予算の提出の後にはなるべく速やかに成立を期す、そういう意味からでございます。

 

世耕弘成君

 

なるべく早く予算を成立させるためとおっしゃいますが、我々は、事前協議がなくても、過去の震災関係の補正予算は全部迅速な成立に協力しています。一次補正は五日で成立させました。二次補正は十一日で成立をさせました。事前協議は全く必要がないと思いますが、どうお考えでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

一次補正、二次補正、本当に御協力は感謝申し上げたいと思いますが、第三次補正については、さっき申し上げたとおり三党合意もございます。もちろんこれまでも実績として御協力いただいていることはよく分かりますけれども、そうした合意も踏まえて、それの中身の点検が早く進む方がいいだろうというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

予算というものは、内閣がしっかり提出をして国会がチェックすべきものであります。これは国会審議の形骸化にもつながると思います。迅速に成立させたいというんだったら、国会の運営をスムーズにやってください。小沢さんの政治と金の問題も含めて、国会運営こそスムーズにやるということをここでお誓いをいただきたいと思います。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

国会運営については、当然次の国会では第三次補正が柱になりますが、そのほかのいろんな法案もあると思います。全てを与野党でしっかり円滑に議論ができる環境整備が必要だと思います。

 

世耕弘成君

 

それでは、次の質問に移ります。

台風十二号、これ、和歌山、奈良、三重を中心とする紀伊半島を中心に、全国で死者六十九名、行方不明者二十六名、百名近い被害者が出ました。史上空前の台風被害です。そして、亡くなった方々にはお悔やみを申し上げ、今なお被害に苦しんでおられる被災者の皆さんには心からお見舞いを申し上げたいと思います。

総理は、九月九日に現場を視察されました。何を感じられましたでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

九月九日、特に被害の大きかった紀伊半島の先生の地元の和歌山県やあるいは三重県、奈良県、それぞれ視察をさせていただき、それぞれの知事さん始め、あるいは那智勝浦町の町長さん始め、現状についてのお話を克明にお聞かせをいただきました。

改めて、集中豪雨と土砂災害の恐ろしさ、特に上空から見たときの、あのいわゆる土砂ダム等の姿というものをまさにかいま見まして、きちっと緊張感を持って対応しなければいけないということを強く感じた次第であります。

 

世耕弘成君

 

総理は、同じころに東日本大震災の被災地も訪問されています。今回の台風十二号の被災地と東日本大震災の被災地比べてどういうふうに感じられましたか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

東日本大震災の場合は、もちろん元々の原因は地震でありますけれども、津波による被害がやっぱり強烈であったこと。特に、陸前高田に行ったときに市庁舎が無残に壊れている姿がございました。そこはまさに多くの方が亡くなったところでございますけれども、改めて、津波のエネルギーのすさまじさ、それを超えるまさにエネルギーを投じないと復興できないということを感じました。

一方で、紀伊半島の場合は、まさに土砂災害、それから、ちょっと集落がいろいろと、山間部にいる中で、まさに自然災害と向き合って生きていらっしゃってきたということを改めて思ったということであって、災害の原因は違いますけれども、それぞれ、この日本はいつ何が起こってもいけない中、自然災害についての備えはしっかり備えなければいけないというふうに思いました。

 

世耕弘成君

 

まさに東日本大震災は海の津波の被害ですよ。今回、台風十二号の紀伊半島はまさに山の津波の被害だと思います。そして、この東日本大震災に関しては、前菅内閣は初動の対応が遅れて、危機管理能力に疑問符が付いて致命傷になっていきました。

今回の台風十二号に関して、野田総理個人あるいは野田内閣として迅速な初動対応ができたとお考えでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

台風十二号が上陸をして、そしてすぐに、九月三日九時に情報連絡室を設置をしまして被害状況の把握に当たりました。そして、四日二十時には私から平野防災担当大臣に三つの指示をしています。

一つは、人命救助を第一に被災者の救出救助を始めとする災害応急対策に全力を尽くすこと、二つ目は、被害状況の迅速的確な把握に努めること、三つ目は、関係省庁は地元自治体と連携をして復旧復興対策に政府一丸となって緊張感を持って臨むこと、この三点を指示をさせていただきまして、その後、平野防災担当大臣を長とする非常災害対策本部を設置をいたしましたし、四日からは現地対策本部という形で、当時の阿久津政務官を現地に派遣し、その後速やかに平野大臣が現地入りをしています。

 

世耕弘成君

 

やっぱり遅いんですよ。四日から対応を始められたということですけれども、雨は三十日から激しく降り始めているんですよ。

今被災地を訪れると、初動の段階でもっと何かできなかったのか、こんなに犠牲者が出る結果になって、最初の段階で政府の顔が見えなかったという声が聞こえています。三十日から強い雨が降り始めて、九月の二日にはもう各地で記録的な雨量が記録されているんです。

その間の政治スケジュールを振り返りますと、実は大きな空白があったんです。三十日に菅内閣が総辞職をいたしました。そして、野田首相が首班指名をされました。しかし、総理はなぜか直ちに組閣に着手をしないで、閣僚の認証式が行われたのは結局二日の夕方ですよ。野田内閣の初閣議は二日の午後六時過ぎですよ。まさに台風対応の初動時期は菅内閣が職務執行内閣として続いていた状態。はっきり言って、抜け殻状態の内閣と総理大臣が危機対応をしていたことになるんです。

職務執行内閣であったことが台風十二号の対応の遅れにつながったというふうに思いますが、総理、どうお考えでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

首班指名選挙を経て組閣が終わったのは確かに九月二日です。その間は、万全を期して党と政府の人事を行っていきたいという思いで、結果的には二日になりました。その間については、もう事前に菅前総理には、職務執行内閣になりますけれども、防災訓練等もございましたけれども、しっかりその間の対応はお願いをしますということをさせていただいて、その間に空白があったとは思いません。

加えて、先ほど現地、和歌山含めて紀伊半島へ行ったと申し上げましたが、現地に行ったときには、迅速な対応であったということを逆に現地の皆さん、首長さんを始め御指摘をいただいたということでございます。


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KEYWORD:

第177回 総務委員会 (参議院)

2011年04月19日

国会各委員会・質疑応答集

参議院 総務委員会(1)

世耕弘成君

 

自由民主党の世耕弘成でございます。

電波法改正案等三法案について質問をさせていただきたいと思います。

今、趣旨説明を聞きながら、並んでいる先輩議員から言われたんですが、おまえ、よく今趣旨説明を聞いたばかりなのに質問ができるなということを言われました。今回、はっきり言ってかなり異例な組立てでやらせていただいていると思います。私の方にも理事の方から今日委員会が開かれるという連絡が来たのは昨日の六時半でございまして、それからその段階で質問通告していますので余り詰めた精緻な通告はしておりませんけれども、それは政府・与党の立場でお受けになったことですから、きっちりとお答えをいただきたいというふうに思っております。

今回、まず電波法の改正案についてお伺いをしたいと思いますけれども、この電波法の改正案を組み立てていくときの議論の中でやはり一番大きな議論のポイントになったのは、いわゆる周波数のオークションを導入するのかしないのかということであったと思います。今回、この法律を提案されるに当たって、この周波数オークションに関して総務省としてどういう立場に立っておられるのかということを、まず基本的なところを御答弁いただきたいと思います。

 

国務大臣(片山善博君)

 

一般的な周波数のオークションについてはいろんな議論があると思います。もちろん利点もありまして、例えば電波の公平かつ能率的な利用でありますとか、それから免許手続の透明性の確保、そういう観点から導入を図るべきだ、さらには、国の財政上の観点からこれを有効活用すべきであるという意見もないわけではありません。ただ、一方では、この周波数のオークションについては、競争原理が働くことによって落札額が高騰してしまうのではないか、そのことが利用者にこれまで以上の負担を掛けることになるのではないかとか、これも競争原理が行き着いた先に不正常な要因が出てくるんではないかというような懸念もあります。これについてはそういう長所、短所ありますので、是非これからその利害得失については検討したいと思います。

今までのお役所中心の免許行政というものが最善だとは思っておりません。改めるところは改めなきゃいけないと思います。ただ、だからといって、にわかにこれを全くの競争原理の下に置くのがいいのかどうかということも危惧されます。いろんな観点から、これから少し専門家の皆さんの意見を伺いながら検討を加えていきたいというのが現時点での基本的な方針であります。

 

世耕弘成君

 

ということは、周波数オークションに関しての賛否というか考え方というのはペンディングにしたままこの法案を出されたという理解でよろしいんでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

現時点で結論とか、それから一定の方向性、方向性を持って検討するということではありません。検討課題として非常に重要な問題だという認識を共有しつつ、これから検討を始めるという段階での法案の提出ということであります。

 

世耕弘成君

 

ここが非常に分かりにくいんですね。しかし、総務省の事務方の皆さんがこの法案を大体要綱ができた段階で私どものところへ御説明に来られたときは、少なくともオークション的なものは入れるんだというふうにおっしゃいました。だから、その辺の考え方の整理が非常に不明確なままできた法律じゃないかというふうに私は懸念をしております。

私自身は、電波オークションに関しては、まさに大臣がおっしゃったように、検討に値するものだと私は思っております。特に国の財政にとって、今、これから震災の復興予算がいろいろ必要な中で、もし本当に有効に使えるものであれば使っていけばいいと思っています。

しかし一方で、大臣がおっしゃったようにいろんな問題点もあるということで、そういう意味ではまだ議論が十分煮詰まっていないんじゃないかなと思っていますが、私は、総務省の皆さんは、今回のこの法案で電波オークション的なものは少なくとも入れたという認識で作っておられるんじゃないかというふうに思っているわけです。

その理由としては、まず昨年九月に閣議決定が行われています、この電波法に関して。内容はこうなっています。「電波の有効利用のため、周波数再編に要するコスト負担についてオークション制度の考え方も取り入れる等、迅速かつ円滑に周波数を再編するための措置を平成二十三年度中に講じる。」と書いてあるわけでございます。まさに今、平成二十三年度なわけですが、この昨年九月の、まさにオークションの考え方を取り入れなさいと言っている閣議決定と今回の電波法改正の関係はどういうふうになっているんでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

私は、先ほど来答弁してきましたのは一般論としてのオークションであります。今回、法案に盛り込んでおりますのは、いわゆる既存の周波数を新しい業者が使うというときに、既存の業者に対して移転費用を出すと、それを一種の制限された競争原理の中で競い合ってもらおうというわけで、これをオークションないしオークション的なものと言うんであれば、それはそのとおりであります。それは今回の法案に盛り込んでおります。

ですから、先ほどお触れになったその閣議決定の文案というのは今回の法律案の中に入っております。ただ、それは非常に限定的な分野と局面での仕組みでありまして、一般的にこれから免許行政の中にオークションを取り入れるという、そこまでの方針の決定には至っていない。先ほど申し上げたとおり、それはまだ白紙で、これから検討をするということであります。

 

世耕弘成君

 

ということですと、今回の法律は、じゃ昨年の閣議決定とは基本的には違う考え方だという整理でよろしいんでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

いや、先ほど言いましたように、限定された範囲内で、オークションと言えるかどうか分かりませんけれども、オークション的なものを取り入れて既存業者の移転費用を出していただこうと、新しい業者に、ということを取り入れているわけで、閣議決定の内容を今回の法案には盛り込んでいるということであります。その限りであります。

別途の、一般論として、諸外国で行われておりますようなオークションを導入するかどうかについては、これは白紙でありまして、これから、先ほど来の一長一短いろいろある要素を勘案しながら検討をしていくということであります。

 

世耕弘成君

 

ということは、昨年九月の閣議決定で、この「オークション制度の考え方も取り入れる等、迅速かつ円滑に周波数を再編するための措置を平成二十三年度中に講じる。」、まさに平成二十三年度の国会に出された法案ですから、そういう意味では昨年九月の閣議決定を実行したのが今回の電波法であるという理解でよろしいでしょうか、もう一度確認をお願いします。

 

国務大臣(片山善博君)

 

そのとおりであります。今回の電波法の改正案の中に盛り込んでおります内容というのは、先ほど来の閣議決定の内容を具現化しているということであります。

 

世耕弘成君

 

今回の法案、先ほどの趣旨説明の中でも、いわゆる「携帯電話基地局等の特定基地局を新規に開設しようとする者が」、まさに携帯電話にほぼ限っているという理解でよろしいですか、ここは。

 

国務大臣(片山善博君)

 

そのとおりであります。

 

世耕弘成君

 

そうしますと、いわゆるこれ、携帯電話でプラチナバンドと言われている七百メガヘルツ、九百メガヘルツ帯の議論であろうというふうに思っています。そこにおいて今後いろんな空きが出てくる、地上波デジタルが進むことによってそこで使える空きのバンドが出てくるというそういった中で、そこに新たに局を開設しようとする、いわゆる携帯電話の既存の事業者なのか新規の事業者なのか分かりませんが、そういう事業者が既存無線局の周波数変更に要する費用を負担することによって早期にサービスができるようにということで、今回の法律が目的としてあるんだろうと思います。

具体的に、やり方としては、こういうふうに趣旨説明あるいは資料で述べられていますが、当該費用の負担に関する、要するに、過去、今既に使っている無線局の方が移動をする、その移動をするための費用負担に関する事項を開設指針の規定事項及び開設計画の記載事項に追加すると書いてあります。

要するに、これから古い人にのいてもらって、新しい無線局を使って携帯のサービスをやりたいという方が、古い無線局を持っている方がのく費用について、恐らくこれいろんな、どんな費用が掛かってくるのか私もよく分かりませんが、例えば鉄塔の撤去費用とかそういったことも入ってくるのかどうかあれですけれども、そういう移転にかかわる費用について新しい人がどれぐらい負担するのかということでオークションをやるという理解でいいんでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

基本的にはそういう枠組みであります。


国会各委員会・質疑応答集

参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会(2)

世耕弘成君

 

これは全く覚悟が感じられないと思います。

今の総理のお話を伺っていて、命を懸けるとか危機感を持ってというのは本当に口先だけですよ。これ、このままでいけば、今までの答弁を総合すれば、今回これで反対票を投じて造反をした人は二か月間の党員資格だけ受けて、次の選挙では公認が得られる。そして、その選挙では、多分来年の夏、7月ですから、もういよいよ消費税増税の具体的時期が近づいている中で、反対論も起こっているでしょう、今でも6割の人が反対という世論調査もあるわけですから。そういう中でその人たちは、いや、実は私は反対だったんですけれどもね、もう執行部に押し切られました、自民党にも押し切られましたと言って、選挙をそうやって消費税に反対している人にこびを売って当選することができるんですよ。これ、民主党の中で今回真面目に賛成しようとしている方々も気の毒だと思いますよ、これ、頑張って総理の方針に付いていっている人に。

自民党も気の毒なんですよ。私だってこれ本来は成長戦略重視の立場ですよ。だけど、党でみんなで議論をして決めたことだから、歯を食いしばって今私だって賛成の立場で地元でもきちっと説明をしてやらせてもらっていますよ。だけど、その分、矢面に立っているんですよ。

総理、昨日から離党した方々のテレビでのコメント見ましたか。みんな、民主党が自民党化しているとか、あるいは自民党野田派だとか、全部自民党が矢面に立って泥をかぶっているんですよ。これ、自民党に対してどういうふうに思われますか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

党における処分というのは、やっぱり党の手続にのっとって、先例などを踏まえながらの総合的な判断をしています。

 

委員長(高橋千秋君)

 

傍聴の方、御静粛にお願いします。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

その結果出た除籍とか党員資格停止処分というのは、これは議員にとっては私は重たい処分だと思っています。あの郵政選挙のときには役職停止じゃないですか、御党の場合は。それに比べれば、私どもは自分たちの手続にのっとった中で厳正な対処をしてきているということでございます。

 

世耕弘成君

 

郵政選挙のときは我々はあれですよ、除名になって刺客立てられているんですよ。衛藤筆頭理事だってそのとき大変な思いをされているんですよ。そんな甘いものじゃないんですよ、我が党は。

総理、これ申し上げましょう。これ、我々がいつまでも黙って付いてくると思ったら大間違いですよ。ほうっておいても賛成すると思ったら大間違いですよ。私は、昨日今日の総理の答弁を聞いて、こんな覚悟や決意のない総理の下で本当に国民に消費税の増税や厳しい社会保障改革をお願いしていいんだろうか、そういう気持ちになってきていますよ。だけど、まだまだ時間は少し投票まであります、猶予がありますから、そこまでの私は総理の行動を見たいと思います。具体的に、口先じゃなく、行動を示してください。

提案します。是非、三党の党首会談、谷垣さんと山口さんに呼びかけて三党党首会談を開いて、一体改革をしっかりやっていく、修正もしないでこのままでいきたいから協力をお願いしたい、オリンピックも行かずに頑張る、そして参議院の造反者は衆議院より厳しい姿勢で処分で臨む、そして次期総選挙、来年の参議院選挙では、増税に反対する、一体改革に反対する者は公認しないと明言していただきたい、両党党首に。提案します。どうですか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

まずは参議院の中でしっかり御審議をいただいて採決に至るように、そのための環境整備は様々な場面でしなければいけないと思いますが、必要があるならば、私はその判断はお任せいただきたいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

全然、相変わらず、私はかなり今真剣に御提案したつもりですけれども、必要があるならばと、一般論、そういう形で覚悟が感じられない。でも、採決まではまだ少し時間がありますから、私は総理の一挙手一投足、一つ一つの発言を真剣に見ていきたいと思います。

そして、その上で、覚悟のある具体的な行動を総理がもう取らないようであれば、口先でごまかし続けられるようであれば、私個人にも覚悟があります。私も党内で、こんな総理の下での一体改革は無理だから反対しようじゃないか、あるいは、こんな総理の下で一体改革をやるのは良くないから法案採決の前に総理問責決議を参議院で提出して可決しようじゃないかという運動を党内で起こしますよ。見てください、これ。今の自民党内の空気では、それを起こしたら結構賛同者が出ますよ。このことを申し上げておきます。

私も、こちらも、自民党もそれぐらいの覚悟で参議院の審議に臨みますから、それぐらいの決意で言っている。総理も御覚悟をいただきたい。そうでなければ、このまま粛々とはいきませんよと、大変なことになりますよということを総理に申し上げておきたいと思います。

続いて、具体的な法案の中身について少し議論をさせていただきたいと思います。

今回の社会保障制度改革推進法……(発言する者あり)

 

委員長(高橋千秋君)

 

この際、申し上げます。

答弁席からの不規則発言はおやめください。

 

世耕弘成君

 

私がちゃんと質問していますから大丈夫です。

社会保障制度改革推進法五条二号に、「年金記録の管理の不備に起因した様々な問題への対処」ということが書かれています。それを前提に年金の改革を行うということが書かれています。これは具体的に何を指すのか、自民党の加藤発議者にお伺いをしたいと思います。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

推進法第五条第二号に、「年金記録の管理の不備に起因した様々な問題への対処」という文言が入っております。

これにつきましては、これまでも消えた年金等、いろいろ議論がございました。年金記録の管理の不備に起因して、基礎年金番号に統合されていなかった約5千万件の年金記録の問題、あるいは紙台帳の記載内容がコンピューターのデータの方にきちんと移し替えられていなかった、こういった問題が、ここにあります様々な問題ということで想定している中身でございます。

 

世耕弘成君

 

もう少し具体的にお伺いしたいんですけれども、それでは、その年金記録の問題の中には、これ、この委員会でも、あるいは衆議院の方でも加藤議員なんかが中心になって問題提起をされた、私もこの参議院の予算委員会で問題提起をさせていただきました専業主婦の年金切替え漏れ問題、これもここに入っている様々な問題への対処の中に含まれているんでしょうか。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

今御指摘ありました専業主婦の年金切替え漏れ問題、あるいは昨年の年初でございましたか、いわゆる運用三号等々、いろいろ議論になりましたけれども、先ほど私が説明した中身とはちょっと次元が違いますけれども、年金管理に係る問題でございますから当然この中に含まれると、こういうふうに考えております。

 

世耕弘成君

 

この主婦の年金切替え漏れ問題、含まれるということでございますが、少しおさらいをさせていただきたいと思います。

サラリーマンの主婦というのは、掛金を払わなくても年金がもらえる三号被保険者という分類になります。これ払わなくても将来年金はもらえる。しかし、夫が脱サラをした、農業になった、あるいは御本人のパート収入が増えて扶養家族でなくなった場合は、これは直ちに一号被保険者への切替え手続をして、一般の方々と同じく国民年金の掛金を支払っていかなければいけない。ところが、この手続を行わない人が結構いて、掛金を払っていないで三号被保険者のままでいる人が無視できない数いることが判明をした。これがいわゆる専業主婦の年金切替え問題です。

そして、この問題に対して、2010年3月に、厚生労働省が切替え手続を行っていない主婦、すなわち法律どおりだと年金がもらえないか大幅に減額される主婦に対して、掛金を払っていたことにして年金を支払うという、いわゆる運用三号というやつで救済すること、そしてその運用三号を課長通知で全国に通知をすることを決定をしたわけであります。これはすなわち、既に年金をもらっている人、掛金払っていないままでもらっている部分はそのままもらい続けられる、あるいは今掛金を払っている途中でこれからもらう人は、直近の2年分さえ払えば、過去の10年分、20年分は払っていなくても将来満額年金がもらえるということで、これ12月15日に課長通知の形で運用三号というのが始まりました。

そして、その翌年、大震災直前の2011年2月末から3月にかけての衆参の予算委員会で、衆議院では加藤勝信先生が、そして参議院では私が中心になって、これは非常に大きな問題ではないかということで問題が表面化をして、特に私が当時の細川厚生労働大臣に質問したら、大臣は最終的には、私は運用三号のことは知りませんでしたと答弁をして大問題になりました。

運用三号の問題点は大きく二つです。一つは、手続をせず掛金を払っていないのに年金がもらえる。これは真面目に掛金を払っている人、きちんと手続をしてきた人から見たら極めて不公平だということ。そして、問題点二は、当時、百万人が対象になるんじゃないかと言われていた、もしかしたら年金総額としては何兆円もの影響が出るかもしれない、そして何千万人もの多くの真面目に掛金を払ってきた、手続をきちっとやってきた国民が不公平感を感じる、こんな大きな制度変更を法律を作らないで一課長の通知でやったということ、これが大きな問題だった。

小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますが、その後、運用三号はどういうふうになったんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

運用三号通知による取扱いについては、今、世耕議員もおっしゃったように国会で御議論がございましたので、昨年の3月8日をもって廃止をいたしまして、法改正による抜本改善策を講ずることを決定をして、昨年の11月の臨時国会に主婦年金追納法案を提出をしています。

 

世耕弘成君

 

この運用三号は、ですから我々が問題を追及した後に取り下げられて法律による対応という形に変わったということですが、じゃ、この運用三号自体は、やっぱり厚生労働省としては間違っていた、法改正で対応しなかったことはまずかった、問題だったという認識でよろしいんでしょうか。小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

三号の記録不整合問題に関しましては、旧社会保険事務所等で年金の支給決定を行う際のチェックなどについて必ずしも統一的に運用されてこなかったという、そういう実態があったと思います。いわゆる運用三号の取扱いは、こうした現場の対応を一定のルールの下で統一化しようとしたもので、運用上の問題であると考えて通知で対応したというふうに聞いています。

この点に関しましては、昨年12月にまとめられた第三号被保険者不整合記録問題に関する調査会議の報告書、ここで、「不整合記録保持者の記録訂正に伴う不利益の回避や迅速な対応を重視するあまり、法律改正を必要とする措置を検討対象から除外し、正規の届出等の手続きをとった者との公平性について十分に考慮しなかった。」という指摘がございまして、意思決定プロセスには反省すべき点があったと私も考えています。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会(3)

世耕弘成君

 

意思決定プロセスには問題があったということを厚生労働省がお認めになり、また大臣自身も正式にそのことをここで表明をされました。

先ほど大臣が言及をされました、今政府が衆議院の方へ提出をされている主婦年金追納法案のポイントをちょっと簡潔に教えていただきたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

この主婦年金追納法案のポイントということですけれども、まず、不整合期間を年金の受給資格期間に算入できるようにして不整合期間が判明することで、年金の受給資格を失ってしまうということを防止するという点がございます。

そして、記録を正しく訂正して、年金額が低くなっている人を対象に、3年間の時限措置として特例的に過去10年間にある不整合期間の分の国民年金の保険料を追納できるようにすることで、自らの年金額を引き上げる機会を設けているということがあります。

さらに、現に老齢年金を受給している人には、現在受けている年金を生活の糧としているということに配慮をして、追納できる期間3年間は年金額を維持することにした上で、この期間の終了後に追納状況に応じて一定の範囲で年金を減額するという配慮措置を設けています。過去分の返還は求めません。

そのほか、今後、同様の年金記録の不整合問題が生じないようにするための再発防止策を法案に盛り込んでいます。

 

世耕弘成君

 

おおむねいい法案だと思います。法案の中身は後でやらせていただきたいと思いますが、今、一つ皆さん方に申し上げておきたいのは、過去もらい過ぎたものは返さなくていいという法律になっているということだけは、少しここは私は問題だと思っていますので指摘をしておきたいと思いますが、この法律、全然審議進んでいませんね、これ、残念ながら。

これは、ここのところずっと国会が空転していてこういう重要な法案の審議が進んでいません。また、衆議院の国対委員長に民主党の国対委員長から提出をされた7月中に成立させてほしい法律リストというのがあります。これ最優先でやってくれという法律リストですが、このリストにも入っていません。参議院には何も言ってきていません。入っていません、入っていないんです。真剣さが足りないというふうに思います。

この法案が成立をしていないということは、まだ今、元々掛金払っていない分年金をもらい過ぎている人はそのままもらい続けているという認識でよろしいんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

今委員がおっしゃいましたように、第三号被保険者で第一号被保険者となったにもかかわらず必要な届出をしなかったためにそのまま第三号被保険者として記録がされている不整合期間、これを持つ人が現在も多数存在しているということは事実でございます。

 

世耕弘成君

 

具体的に何人ぐらいの方が、トータルでこれ月々、年金ですから、幾らぐらい余分にもらっているという計算になるんでしょうか。通告していますよ。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

年金額に影響のある不整合記録を持つ受給者はおよそ5.3万人、受給者一人当たりの平均不整合月数はおよそ6・8月と推計をしています。この値から単純に計算をいたしますと、受給者全体の過払い額の月額はおよそ4千8百万円と見込んでいます。

 

世耕弘成君

 

月4千8百万ですから、これ電卓で計算してもいいんですけど、一応通告していますから教えていただきたいんですが、去年この運用三号をやめるって決めてから今日までトータルで幾ら払われているということになるんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

年金額に影響のある不整合記録を持つ受給者およそ5.3万人への過払い額の月額はおよそ4千8百万円と推計していますので、したがいまして、昨年2月の定期払いから今年6月の定期払いまでの18か月の間に支払われた額を単純に計算すれば、およそ8.6億円と見込んでいます。

 

世耕弘成君

 

これ、8.6億円が、少なくともですよ、政策方針変更が決まってからもずっと払われ続けて、そして先ほどの法律だと返納しなくていいということですからね、これ大変なことになっているわけです。

やっぱりこれ、小宮山大臣、最初のボタンの掛け違いは大きかったと思いませんか。2010年の3月にきちっと判断して法律で対応しようということであれば、これまた別の法案で、10年遡ってみんな払えるという法案はもう既にこれ国会でちゃんと成立させているんですよ、我々。それと類似のケースだから、それにうまく乗せて一緒に審議して、一括法案でもうとっくの昔に成立をしていたかも分からない。最初のボタンの掛け違いは大きかったと思いませんか。小宮山大臣のお考えを伺いたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

先ほど申し上げたように、ちょうどそのとき私は副大臣でございましたが、担当ではない形で直接はかかわっておりませんでしたが、その後聞いているところによりますと、先ほど申し上げたように、運用上でなるべく早く対応したいというふうに事務方の方で考え、そういう形でよいという判断をしたということは、やはりその考え方の中に問題はあったというふうに私は思っております。

 

世耕弘成君

 

これ、2010年3月に運用三号でいこうと、課長通知でいいと、法律じゃなくて通知でやってしまおうと決めたのは誰でしょうか、最高責任者は誰でしょうか。小宮山大臣お答えください。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

そのときにはいろいろそのときの御判断があったと思いますが、その当時の大臣は長妻大臣でございました。

 

世耕弘成君

 

ここで長妻発議者にお伺いしたいと思います。

当時の厚生労働大臣として、これだけ事態が混乱している、そしてまた、今も月々4千8百万円、方針が決まってから8.6億円も垂れ流されているということ、そして国民にこれまたひどい不公平が課長通知一枚で決まった、また年金の信頼を失わせたことについてどういう責任をお感じなのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

世耕委員にお答えをいたします。

実際、この運用三号を決定したのは私でございます。これ、年金の記録の回復委員会、あるいは省内の議論を経て決定をしたところでございますけれども、今から考えますと、やはり世耕委員御指摘のとおり、法案で対応すればよかったというふうに反省をしております。

ただ、一点ちょっと申し上げたいのは、この問題というのは、昭和61年に三号というのができまして、その間ずっとこの問題が放置をされてきたという事実もあります。政権交代後、私が大臣になって、社会保険庁の職員全員に、うみを出し切ろうと、問題点を全部出してほしいということで、その中で発覚をした問題でございまして、その間ずっと昭和61年から見過ごされてきた問題でございますので、これしっかりと……(発言する者あり)

 

委員長(高橋千秋君)

 

御静粛に、御静粛に。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

今、法律を国会に提出をしておりますので、自民党の御賛同もいただければ速やかに法律が成立すると思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

 

世耕弘成君

 

あといろいろ言われましたけれども、長妻議員は率直に責任は認められました。反省をしているということも認められました。

我々も昭和60年以降のことは責任があるということはよく分かっています。また、消えた年金、長妻さんが見付けてくれた消えた年金についても責任を感じています。だからこそ、我々もねんきん特別便とか、あるいは紙台帳をコンピューターとマッチさせる作業というのは、これ全部我々のころから始めて、照合作業もきちっとやってきております。我々も反省している。

で、その上で、でも、このことがテーマになって、一つの大きなテーマになって、我々は参議院選挙で負けてここの多数を失うことになりましたし、その後の政権を民主党に明け渡すことになった大きな原因にもなっていると思います。だから、我々も責任は感じているし、その責任の重みはかなり我々も受けているということを申し上げておきたいと思います。

長妻大臣にもう一言だけ。これだけ混乱させた、長妻さん、年金のヒーローだったけれども、この運用三号の問題については国民に不信感を広がらせてしまった。一言国民におわびしてもらえませんか。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

当時、やはり法案化になると非常に時間も掛かる、あるいは過払いが続くということで、そういう運用三号という決定をいたしましたけれども、本当に国民の皆様には申し訳なく思っております。

あと、ちょっと年金記録のお話もございましたので……(発言する者あり)

 

委員長(高橋千秋君)

 

簡潔にお願いします。答弁は簡潔にお願いします。簡潔に。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

記録については、1千2百70万人の方の記録が戻って1.6兆円の記録が戻ったということも御報告を申し上げてまいります。

 

世耕弘成君

 

記録について高らかにおっしゃいました。

記録がなくなったことを野党時代、長妻さんが見付けてくれたことは認めますが、我々だってこれ回復の手続はずっとやってきていますから、回復のスピード、グラフにしてみれば分かりますけれども、民主党は、逆に言ったら、マニフェストでは2年間で片付けると言っていたけど、3年たっても片付いていませんよ。そういうことを申し上げておきたいと思います。

ただ、今ようやく長妻さんが国民に謝罪をされました。残念ながら、去年の3月にこの事態が発覚してから、長妻さん、いろんなところで年金のインタビューとか受けられていますけれども、この問題、一切謝罪をしてこられなかった。今初めて、1年半たって謝罪をされたことは多としたいというふうに思っております。

さて、ここで、今、長妻さんもおっしゃいました、この主婦年金追納法案が衆議院でぶら下がったままになっています。これ、早く進めなければいけないというのは私も同感であります。

さて、これ、自民党としてこの主婦年金追納法案の早期成立に協力する用意があるのかどうか。今、長妻さんからも言われました。これは我が党の年金問題のスペシャリストである加藤勝信議員にお伺いをしたいと思います。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

今議論がございましたように、月々5千万円近い年金、保険料に基づかない形で支給されている、これは一日も早く是正すべきだと、こういうふうに思っております。

ただ、今回出していただいている法案について、与党側から早く審議をする云々という議論もあります。しかし、同時に、やっぱり中に幾つか私は問題点があると、かように考えております。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会(4)

世耕弘成君

 

先ほど法案の御説明をいただきました。私も、10年遡るというのは、これはもう一般の方々もできるような法律になっていますから問題はない。あるいは、空期間をちゃんと認めてあげて25年の受給資格に足らなくならないようにするというのは、これ今回まさに改革法案の中には入っているわけですからこれも問題はないと思います。

じゃ、具体的に、加藤議員、何が、今出ているこの主婦年金追納法案の問題点、自民党として懸念している点なんでしょうか。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

先ほど世耕委員からもお話がありましたけれども、過去に保険料の納付に基づかなく支給されたものについて、あえて遡及をして返還を求めないという、やはり我々そもそも、元々やっぱり保険料に基づいて初めて年金は支給される、その原則はしっかり堅持すべきだと思いますが、それ以上に、私自身、問題になっているのは、過去の分ではなくて、これから5年間分も含めて遡及を求めないという中身になっているわけであります。

簡単に申し上げますと、公布して半年以内に施行されるということになっております。そして、施行後2年たったところで先ほど御説明があった特例納付が行われ、そして特例納付は3年間でございます。それの終了するまでは今と同じように払われ、しかもその分については運用三号で適用された方は除外されておりますけれども、それ以外の方の分については払い続けると、こういうふうになっているので、これまでだけでもいろいろ問題があるし、これから5年近い分についても遡及をしないという原則論はいかがなものかなと。中にはいろいろ勘案しなきゃいけない部分はあると思いますけれども、そこを原則とすることはいかがなものかと、こういうふうに思っております。

 

世耕弘成君

 

詳しくお答えいただきました。要するに、過去もらったものを返さなくていいと、それがまた、その状態がまだしばらく続いちゃうというところが問題だというのが自民党の問題意識だと思います。

小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますが、私もこの問題をずっとフォローしてきていますから、厚生労働省が一番最初に出した案では、これちゃんと返してもらう案になっていたんじゃないでしょうか。御説明いただきたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

この第三号被保険者の記録不整合問題については、二つの視点から考える必要があると思うんですね。一つは、真面目に保険料を納めてきた人との公平ということ、もう一つは、不整合記録がまだ訂正されていない受給者が現在受けている年金を生活の糧として暮らしているという生活への配慮、この二つの点で検討した上で考えていくことが必要だと思っています。

今、世耕委員御指摘のように、当初政府が作成した法案では、既に老齢年金を受給している人は追納可能期間の終了時点で過去5年分のもらい過ぎた年金を今後の年金から減額する形で返還してもらう、そのことを内容として盛り込んでいました。これは今申し上げた公平の観点を重視した考え方でした。

一方で、法案に関する民主党内での議論の中で、この問題はやはり行政の取組が必ずしも十分でなかったことによって生じた事態であると、それは事実そういうことがあると思います。現にその年金で生活している高齢者の生活への配慮、これをより重視した形でやるべきだと、そういう御意見がありまして、そこで政府で総合的に判断した結果、過去5年分の年金の返還は求めないということで現在の法案となっているところです。

 

世耕弘成君

 

いや、当初の法案はちゃんと返納してもらうことになっていたということですよね、今の御説明では。

では、加藤議員にお伺いしますが、当初の、その五年分ちゃんと返すと、これたしか上限も付いていましたよね、返すんだけど、まあ激変があっちゃいけないから年金額の10%が減るぐらいにちゃんと返してもらうということでしたよね。こういう案だったら、加藤議員、どうでしょうか、自民党としては賛成できるんでしょうか。

 

衆議院議員(加藤勝信君)

 

今、当初あるいは今のというお話がありましたけれども、国会に出てきているのは今の法案だけで、多分今の当初の議論は民主党あるいは与党の中での議論だろうと思っておりますから、ちょっとそこをつまびらかに承知しておりませんので、党としてどうかというのはございますが、ただ、先ほど申し上げたように一番大きい問題点は、これから5年間分も含めて返還を求めない、原則として求めないと、ここはどうなのかというところが一番大きな問題点だと思っております。

 

世耕弘成君

 

当初厚生労働省が出していた案と、今、加藤議員の思い、若干のずれはあるかもしれないけど、でも、少なくとも、これは私も含めて、ある程度ちゃんと返納してもらうということであれば我々納得ができて、この法案、早期に成立できると思うんです。

ただ、我々が納得できるその返納の部分はなぜ落ちたんですか。もう一回、どこで落ちたんですか。厚生労働省、最初入っていたでしょう。私、新聞報道を全部見ていますよ。厚生労働省からも説明を受けていますよ。最初はやるんだと言っていました。5年分返してもらうんだ、年金の10%までの額だったら返してもらうんだとおっしゃっていました。これで私は国民も納得できる、大多数の真面目に掛金払っている国民も納得できると思うんですが、その部分はどこで落ちたんでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

先ほど申し上げたように、民主党内での議論の中で、生活の糧を奪うというか、それを下げることが問題だという論点が非常に強く出ましたので、その中で総合的に判断をして、これは政府として提出をいたしましたので、提出をしている責任者は私でございます。

先ほどから世耕委員がおっしゃっていただいているように、これはやはり一日も早く成立をさせていただきたい法案でございますので、国会で御審議の上、その点も御議論をいただければというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

なかなかお答えいただけませんから、これ、昨年の11月1日に民主党の厚生労働部門会議でいろんな反対意見が出て、そこの部分を落とされた。当時、翌日の日経新聞は、いつあるか分からない選挙を前に高齢者に負担を強いる判断はできないというような、いわゆる民主党的なポピュリズム的な意見も出ていたようであります。日経新聞が報道しています。その厚生労働部門の反対で落ちたんです。元々その5年分返してもらうという案を厚生労働省は民主党に提示をしていたのに、部門会議の反対で落ちたんです。そして、その部門会議の座長は長妻さんであります、最高責任者は。

ですから、長妻議員は、この運用三号問題について、大臣として一番最初、課長通知でやるという原因をつくっただけではなくて、今度その回復策、リカバリーショットである主婦年金追納法案成立の足も引っ張っていることになるんですよ。二重の失策をやっている。残念ながら、これはミスター年金ではなくて、2回もミスった年金ですよ、はっきり言って。

長妻議員にお伺いしたい。今、加藤議員も私も、責任を持って主婦年金追納法案は我々の責任もあるから成立させなきゃいけないと思っています。ただ、その長妻議員が主宰する会議で落とされた、払い過ぎた分を年金から減額するという部分を直してほしいと思います。どうですか。ここは責任を持って、先ほど国民にもおわびをされたその立場で、ここの部分、修正に応じると言っていただけませんでしょうか。

 

委員長(高橋千秋君)

 

長妻昭君。簡潔に答弁をお願いします。

 

衆議院議員(長妻昭君)

 

まず、議論の経緯というのは、先ほども申し上げましたような、小宮山大臣が申し上げた、政府と与党で議論をしてそういう形で法案が出たということです。

ただ、これはテレビ見ている国民の皆さんも誤解をいただかないようにしなきゃいけないのは、今現在、5.3万人の方が間違った記録で受給しているんですね。でも、受給しているということは、年金事務所で、あなたは未納がありませんと、ちゃんと払っていますからということで判こを押されて受給しているわけです。その方には何の落ち度もないわけで、その間も問い合わせても、あなたは未納がありませんと、通知にも未納という表示がなくて、あなたは全部払っていますというふうに言い続けられていることが昭和61年からほったらかしにされて、政権交代後それが明らかになったということで、その落ち度が全くない方々に対してどう対応するのか。

つまり、公平と、そしてそういう受給者の生活を守るという二つのバランスの中で苦渋の決断をしたところでありまして、別に選挙対策など全く考えておりません。

 

世耕弘成君

 

じゃ、この5.3万人の人が本当に善意の人なのか。昭和61年以降、行政が全部責任をしょわなきゃいけないのか。ここは私は相当議論の余地があると思っていますよ。

これは、私も年金のいろんな専門家と社会保険労務士とも議論しましたけれども、専門家は、普通の人は切替えの必要性は自覚できると。昭和61年でも大半の人は制度導入当初でもきちっと切替え手続をやっているんです。なぜならば、まず国民健康保険に切り替えなきゃいけませんから。旦那さんが脱サラしたときは会社の健保組合から国民健康保険に切り替わるから、その手続には必ず役場に行く。行けば、市町村は必ず誘導をして、年金も国民年金の一号被保険者に変わらなければいけませんよという手続は必ずやるんだから、ほとんどの人はきちっと自覚ができた。だから、今5.3万人の人が全て善意の人で全て行政の責任だというのはおかしいと思います。

そして、厚生労働省が去年12月にまとめられたこの運用三号に関する調査会議の委員のお一人でもありました神奈川県立福祉大学の山崎名誉教授は実態調査をされています。

横須賀、神戸、岐阜の実態調査では、一号被保険者に切替え手続をやっていなかった人のうち、横須賀と神戸では約2割、岐阜では約4割の人は、国民健康保険は切り替えて払っているけれども、結局、国民年金の方は一号被保険者に切り替えないままで払っていないと。

これ、悪く取れば、あしたかかるかもしれない病気に備えては必要な国民健康保険の掛金は払うけれども、今日明日すぐ必要ではない国民年金は払わないという考え方の人じゃないかと、この山崎先生も指摘をされています。これでも、過払い分をプレゼントしなければいけない、あげてしまわなければいけないような善意の人なんでしょうか。

これは小宮山厚生労働大臣にお考え伺いたいと思います。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

第三号被保険者不整合記録問題に関する調査会議、この報告書の中で、問題の原因は、大量な不整合記録の存在は本人自らの届出に基づき被保険者資格を得たり失ったりする、その記録を管理するという制度創設時の趣旨に沿った運用を行いつつも、記録の正確性を確認し種別届出の勧奨を行うこと等に関する行政の取組が不十分であったことに起因するものというふうにされています。

 

世耕弘成君

 

それは強引に、厚生労働省の、民主党の辻副大臣が強引にそうまとめられたんだけど、その委員の一人に入っておられた山崎さんはそうじゃないと主張され、データも出されているんです。

しかも、山崎さんが調べた横須賀と神戸と岐阜というのは、国民健康保険と国民年金の切替え手続がカーボンコピーになっているんですよ。国民健康保険のずっと名前とか住所を書けば、そのまま国民年金の紙が下に付いてくるようになっているのに、国民年金だけ引きちぎって捨てて、健康保険だけ出している人なんですよ。これでも本当に善意なのか。

あるいは、もう一つ。これは、じゃ今度はどうしても、もう最近はちゃんとこれは行政の方で通知をして、あなた、これ切り替えなきゃいけませんよと言っている。ところが、この三つの町では、あなた、一号被保険者に切り替えなきゃいけないよと連絡をしているんだけれども、その連絡にこたえて切り替えた人は、横須賀と神戸では3割弱、岐阜ではたった1割、残りは全部職権による強制適用ですよ。

ですから、今、厚生労働大臣、厚生労働省が出しているこの法案の前提になっている、この5.3万人の人が全て善意の人だということは私は絶対に納得をできません。

こういう部分にも民主党の特徴である人気取り政策、ばらまき体質が出ていると思います。消費税を上げる以上、こういう体質を改めてもらう必要が私はあると思っています。

そして、民主党が政権交代に成功した大きな原因の一つが年金問題。国民は安心できる公正公平な年金制度を確立してくれると信じて、この政権交代に期待をした。ところが、これまで消えた年金記録の解明を2年でやると言ったけど、これも全然できていない。そして、ミスター年金と言われた、年金改革のシンボルだった長妻さんも、運用三号で大きな失策をやった。その意味からも……

 

委員長(高橋千秋君)

 

時間を過ぎておりますので、おまとめください。

 

世耕弘成君

 

この政権はもう正統性がないということを申し上げまして、一日も早く解散・総選挙で信を問うていただきたいということを申し上げ、私の質問を終わらしていただきます。

ありがとうございました。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(2)

世耕弘成君

 

問題があったということは、だから会見で問題がなかったとおっしゃった、ここは訂正していただきたい。明らかに言っていますよ、事務レベルの仕切りについて何か問題があったとは思いませんと明確に、私、これ正確に入手していますから、資料を。(発言する者あり)

 

委員長(石井一君)

 

はい、はい。今後注意して事に当たりたいと。

 

国務大臣(藤村修君)

 

会見の今別なところを多分読まれたと思います。事務レベルの仕切りについて何か問題があったとは思いませんがとは確かに述べました。ただ、トータルで考えて配慮が足りないだとかそういうことは、事務的にも問題があったということは私も事務方にも言ったところで、それを教訓として今後そういうことがないようにしたいと、このように思いますので、もし事務的に問題がなかったということだけが先行しているなら、そのことはそうでは、意図はなかったということで、そういうふうに取られた発言についてはおわびをしたいと思います。

 

世耕弘成君

 

長官は、この間おわびをこの委員会でされたときは、これは知らなかったことをおわびされたんですか、それとも台湾に失礼なことをしたからおわびをされたんですか、どっちですか。

 

国務大臣(藤村修君)

 

二つあったと思います。

まず一つは、直前までそういうことを知らなかったということ、それから私がやっぱり配慮に欠けていたというのは総理と同じ思いでございました。両方に対してのおわびをしたつもりでありました。

 

世耕弘成君

 

じゃ、それを事務レベルでとか分けること自体おかしいんですよ。結果として台湾に対して失礼なことをしたということを、もう一度政府を代表してきちっとおわびをしていただきたいと思います。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

今回の大震災の際に、本当に多くの義援金を送っていただきました。しかも即応という形でございました。その感謝の気持ちは、台湾の主要の新聞紙等で謝意の広告を出したり、テレビのコマーシャル等で流しているつもりです。

感謝の気持ちはいっぱいあるんですが、追悼式という、それに関連する一つの節目の中で私はやっぱり失礼があったと思います。例えば、いわゆる指名献花でも、御指名の仕方、御紹介の仕方はあったと思います。あるいはほかの外交団と一緒に一階に入ってきたときに右往左往されたという報道もありました。

きちっと御案内もしていなかった等々含めて、私は心からおわびを申したいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

そういうおわびをされている総理にもう一回伺いますが、会見で事務的に問題がなかったという趣旨を発言される官房長官をどういうふうに思われますか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

真意はさっき申し上げたとおりですが、誤解を招いたとするならば、それは本当に申し訳ないということでございます。

 

世耕弘成君

 

これは配慮のレベルではありません。外交上の大失態です。弔問外交という言葉があるぐらい、ああいう舞台というのは非常に重要な、まさに外交官としての技術が試される場なんです。

事務的に問題がなかったということをもう一度明確に取り消していただけませんか、官房長官。

 

国務大臣(藤村修君)

 

もう一度ちょっとさっきのところを申しますと、いわゆる外交団という仕分は外務省の方できちっとしたものが過去伝統的にあるということでありますので、その事務レベルの仕切りについて何か問題があったということではないと。ただ、それ以上に、それ以上に、式典の運びについて配慮が足りなかったかどうかというのはこれ問題であり、今後の反省材料としたいと思います。そういう意味では、事務的にも問題があったということはきちんと認め、おわびをしたいと思います。

 

世耕弘成君

 

会見でおっしゃっているのとは違って、この国会では事務的な責任もお認めになるということでよろしいですね。

 

国務大臣(藤村修君)

 

そのとおりでございます。

 

世耕弘成君

 

官房長官は、政府を代表して常にコメントを出される立場なんです。オフィシャルスポークスマンなんです、立場として。そして、海外との関係にかかわる日々の発言は、一つ一つが政府を代表した外交行為なんです。委員会での答弁と記者会見での発言と、そしてまた今日の委員会での答弁がその都度ぶれるような官房長官では、政府のオフィシャルスポークスマンを務めている資格はないと私は思います。

今回のこの昨日の発言が、真意はどうあったか分かりませんけれども、少なくとも問題なしと、今日、産経新聞の一面トップと日経新聞で報道されているんです。世界に伝わっている、台湾にも伝わっているんですよ。そのことを、反省の弁を言ってください。

 

国務大臣(藤村修君)

 

委員の御指摘、そして委員長からの御注意も踏まえて、十分に反省し、今後慎重に検討したいと思います。

 

世耕弘成君

 

あれだけの大きな式典を政府の官房長官として、台湾をどういう扱いをしているか事前に知らなかった。そして、私が指摘したら慌ててこの委員会で、十分な事実確認もしないまま、まず謝罪をされた。そして、その次の記者会見では事務的に問題ないと言い、また今日私が指摘したら、やっぱり事務的に問題があった。この繰り返しでは私は官房長官の資格はないと思いますし、もういなくなられましたけれども、田中防衛大臣だって今の答弁ひどかった。どこが一体最強の布陣なんでしょうか。この内閣の閣僚の問題点を指摘して、私の質問を終わらせていただきます。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(2)

世耕弘成君

 

今ここでサイトを見ちゃ駄目ですよ。代わりに私が昨日、日曜日、家で競馬のサイト見ましたから、それでお答えします。大臣は過去六十八頭の馬を持っておられます。賞金総額は七億三千七百八十六万円、これだけ入れられております。

国会議員は、これは皆さん御存じのように、毎年所得を公開をしております。大臣はこの競馬の賞金で獲得したお金、これ、公開所得にちゃんと入れられているんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

当然、所得でございますので、ほかの所得と通算して申告しておりまして、その数字のとおり公開しております。

 

世耕弘成君

 

国税庁にお伺いしますが、個人馬主のこの所得の申告というのはどういう考え方でやるようになっているんでしょうか。

 

政府参考人(岡本榮一君)

 

お答え申し上げます。

一般論として申し上げますと、競走馬の馬主が受けた賞金等につきましては、その規模、収益の状況その他の事情を総合勘案いたしまして、所得税の課税上、事業所得又は雑所得の収入金額として取り扱うこととされております。事業所得又は雑所得の金額は、一年間の賞金や出走奨励金等の総収入金額から預託料や競走馬の減価償却費等の必要経費を差し引いて計算をすることとされております。

いずれにいたしましても、国税当局といたしましては個々の事実関係に基づき法令等に照らして適正に取り扱わせていただいております。

 

世耕弘成君

 

これ、大臣はこの競馬の収支は事業所得として計上されているという理解でよろしいでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

私の個人の所得のプライバシーに関することでありますが、しかし、隠すことでもございませんのでお話しさせていただきますと、収入があるときには所得として、マイナスであればそれは損益通算として所得に算入しております。

 

世耕弘成君

 

そうなんですね。競馬はこれは損をすることもありますから、大きなマイナスを計上されることもある。

大臣の過去の初当選以来の収入状況をずっと見ますと、最高の収入のときは二〇〇〇年の三千八百五十八万円、これ議員歳費も合わせてですね。最低のときが二〇〇六年の一千一万円です。普通の議員は歳費だけもらっていれば今大体千九百万円前後のはずですが、これだけ浮き沈みが激しいんですね。これは主に、やっぱり自分の持っていらっしゃる馬が大きく優勝して勝った年と全然入らなかった年でこれだけの差が出ているという理解でよろしいんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

議員になってからの私の収入の事業所得に関しましては、弁護士の事業部分がございます。こちらの方はそんなに大きなマイナスはないんですが、マイナスのときもありますし、安定した所得のときもあります。多いとき、少ないという変動幅が大きいのは、やはりその競走馬に関することだと思います。

 

世耕弘成君

 

まさかそうだとは思っていなかったんですが、やっぱり競馬で変動していたわけですね。そうしたら、当然、年収が三千九百万ぐらいから一千万まで上下するんだったら、それは気になって仕方ないですよね。日中やっぱり携帯でどうなっているかなとチェックしたくなりますよね。

これ、総理、閣僚申合せ事項で兼職が禁止になっています。これは、例えば権限を行使してはいけないとかそういういろんな意味もあると思いますが、やっぱり基本は大臣としての仕事に集中しなさいということだと思いますね。馬主として日中、党首討論の直前に、やっぱり自分の馬の状況どうなっているだろうか、そうじゃないと今年の収入にかかわるよといって気になるようではこれは仕方ないわけでありまして、私は馬主はやめられるべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

私が競走馬を所有しているのはあくまでも趣味でございます。人それぞれに様々な趣味があると思います。

ただ、この競走馬に関しましては、その収支に関しまして税務上事業所得として計上してもいいという扱いがされておるだけでございまして、私は事業としてその競走馬を持っておるのではなくて、あくまでも趣味として持っておるものでございます。

 

世耕弘成君

 

これ、なかなか趣味で済む問題ではないんですね。実は今国会には競馬法の改正案というのがかかります。競馬法はこれは基本的には農林水産大臣の所管でありますけれども、この競馬にまつわるいろんな、暴力団の関与とかのみ行為とかそういったものも起こり得るわけですから、法務大臣は当然司法警察のトップとして閣議で意見を言ったり発言をしたりという立場にあるわけですね。

だから、馬主という事業主を兼業しているというのは、私はやはり大臣の兼職規定の禁止事項に精神からいって私は抵触するべきだと思います。やめるべきだと思いますが、いかがですか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

政治的地位にかかわるような状態で馬の所有があるとか馬の成績がそれによっている、私の政治的地位によって馬の成績が影響が出るんなら考えますけれども、私の政治的地位とは全く無関係に、私の期待に関しても、走らないときは走らないわけでございますので、政治的な意味では全く影響を及ぼさないと思っておりまして、あくまでもこれは趣味でございます。

 

世耕弘成君

 

しかし、実際仕事が手に付かずにそうやって携帯で見ておられるわけですから、少なくとも大臣をやっている間は、少なくともですよ、それは趣味とおっしゃるなら馬を持っていただいていても結構ですけれども、出走はやめたらどうですか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

あくまでも趣味でございまして、確かに委員会の始まる十三分前ですか、その何秒間か情報に接したのは、今後そういうことがないようにと注意いたしますが、そのことによって委員会に対する集中力が欠けたというようなことは全くございませんので、また、私の趣味に関しまして、馬を持つなと言われましても、持たないと馬はどうしちゃうんでしょうか、生き物ですので、これ不用意に手放すと困りますしですね。

ですから、やはり様々な状況を考えまして、結論としまして、私の趣味でございますので私は続けさせていただきたいと思っておりますし、また、馬という性質上、直ちに、いきなりやめたり始めたりと、そういうことをやることには向かないわけでございます。そうした意味で私は、委員の御指摘、大変深く受け止めますが、今後も馬の所有は続けさせていただきます。

 

世耕弘成君

 

賞金が七億数千万獲得をされ、そしてまた、国会で携帯サイトを見ていたことも、昼間そういうサイトを見たらサラリーマンだったら処分ものですよ。でも、そういうのは全然いいんだと。もう全く一般の感覚から懸け離れていることを指摘して、次の小川大臣の問題に行きたいと思います。

これは、はっきり言って笑い事、趣味では済みません。大臣のもう一つの副業である弁護士業でも問題が起こっています。

あたみ百万石という高級旅館がかつて熱海にありました。石川県の老舗ホテルの系列として一九九六年に開業。しかし、旅館業の御多分に漏れず、その後経営が大変苦しくなって、いろんないきさつはありましたけれども、最終的に二〇〇七年に新しいスキームが導入されて、土地と建物はある投資会社に売却をされ、その投資会社が土地、建物の家主となって、そしてホテル運営会社であるファーイースト・キャピタルマネジメント社というホテル運営会社に土地と建物を賃貸するという形態になりました。ところが、二〇〇八年一月から家賃支払をめぐってこの土地、建物を貸している家主会社と、そしてあたみ百万石を運営しているファーイースト・キャピタルマネジメント社が対立をして、家主会社が家賃に当たる金を払えと裁判に訴え、一方でファーイースト社も反対に訴訟を起こして裁判ざたになりました。

この裁判で小川大臣は、土地、建物の借主で、あたみ百万石を運営する会社であるファーイースト・キャピタルマネジメント社の弁護士、訴訟代理人として活動されましたか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

いたしました。

 

世耕弘成君

 

まず、一審の裁判は二〇〇八年三月から二〇一〇年二月二十六日まで約二年間続いているわけでありますが、この二年間、大臣は当然国会議員であられたわけですが、一方で、この訴訟の弁護士としてどういう活動をどの程度されたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

一番基本的なことは、裁判所に出頭して訴訟行為を行うことでございます。そして、それに付随する行為を行いました。

 

世耕弘成君

 

裁判所には何回ぐらい出頭されましたか、ざっとでいいですけれども。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

ざっとでということですので、私の記憶もはっきりしませんが、まあ十回は超えていると思います。

 

世耕弘成君

 

国会議員をやりながら本当に十分な弁護士としての活動ができるのかなと。これ、かなり大きな訴訟ですよね、家賃だけでも四億円ぐらいの訴訟です。しかも、そのころ小川法務大臣は、二〇〇八年から二〇一〇年にかけては決算委員長、農水委員長そして国家基本政策委員会の筆頭理事、これ私も今やっていますけれども、そういう重職を歴任をされています。

そして、しかも、この一審の判決の二月、二〇一〇年というのは、あなたにとっては選挙の年ですね。我々の感覚でいくと、選挙七月にあるわけです、その年の二月、衆議院の皆さんとは違って我々選挙の期日決まっていますから、もう一月、二月なんていうと、もう選挙準備でばたばたですよ。そんな中で十分その弁護士として活動できたというふうに評価されていますか、どうでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

まず、国会議員としての様々な役職につきましては、その役職を全力を挙げて尽くしておったというふうに認識しております。

また、弁護士の業務の方でございますが、当然、引き受けた以上、それは真剣にやっております。

 

世耕弘成君

 

じゃ、次、この後結局、二月二十六日、一生懸命やったと言われましたが、東京地裁の判決では家主会社の完全勝訴、法務大臣が代理人を務めておられたこのファーイースト社は完全敗訴でありました。そして、その翌月、三月十五日には東京地裁から債権差押命令が出ています。

そんな中、あなたの顧客であるファーイースト社は、地裁の判決を不満として控訴をされました。この控訴審でも小川大臣はファーイースト社の弁護士、代理人を務められたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

いたしました。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(3)

世耕弘成君

 

この裁判はどうなったかといいますと、二〇一〇年六月七日に東京高等裁判所で控訴審の第一回口頭弁論が開かれて、そして翌月、たった一か月後です、七月七日には判決が出ました。そして、判決内容はファーイースト社の控訴棄却、小川大臣の付いた側はまた完敗をしたわけであります。

実は、この裁判は、高等裁判所での裁判は第一回の口頭弁論と判決の日の二回しか開かれていませんが、小川大臣は十分に弁護士として活動されたんでしょうか。裁判所にも足を運ばれたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

第二審に関しましては、私と私どもの依頼者との間で相手方の行動に対する、出方に対する予測といいますか、そうしたことも踏まえて訴訟活動を行いましたが、若干専門的になりますが、一審判決で仮執行宣言というものが付きました。仮執行宣言というのは、控訴をしても控訴の結論を待たずに強制執行してもいいという、こういう命令でございます。それで、控訴している間に強制執行されてしまいますと控訴する意味がなくなるわけでございますので、仮執行を止める決定を裁判所にいただかなくてはならないというのが実際の実情でございます。

ただ、これは申立てすれば出るというものではなくて、保証金を積まなくてはならない。それで、その保証金は、私どもとしては、この強制執行を止めるにはざっと見ても三億円ぐらいの保証金を積まなくてはならないんではないかと。そういう中で、この仮執行を止めるために三億円を金策する中で控訴したわけでございますが、三億円の金策ができないのでその執行を停止することができなかったと。

そしてまた、一つの読みとしましては、これは強制執行をやってこないだろうと。なぜやってこないかという私ども読みをしたのは、強制執行をやりますと、私どもが使っていれば、私どもというか、私の依頼者が使っていれば、ホテル営業をしていれば建物の維持管理をしておるわけでございます。しかし、強制執行をしまして明け渡して空になりますと建物のメンテナンスをする者がいなくなりまして、建物の価値が劣化します。これによりますと強制執行した側の損害が大変大きいということ、経済的な実情を見極めれば強制執行をやってこないだろうと、このような見通しを持っておりました。

しかし、現実的には、まず私どもの方は保証金の金策ができなくて仮執行を止めることができなかったと。それから、私どもの予想に反して強制執行をやってきました。それで控訴審は、受けて裁判を開いたんですが、第一回の期日の前か後かですか、結局強制執行されてしまいましたので、強制執行されてしまいましたら、出されちゃったものですから、もうこれ以上裁判をやってもしようがないなという私どもの判断もありましたし、裁判所の判断もそういうことだったんでしょう、それですぐに、第二審の判決が早かったということでございます。

 

世耕弘成君

 

今いろいろおっしゃいましたけれども、弁護士として十分な活動をこの控訴審では私が調べた限りやっておられない。

現に政治状況を見たらそうですよ。六月七日から七月七日の裁判ですけれども、六月二日には鳩山さんが辞任をされました。そして、菅さんと樽床さんが出馬表明をされて、小川大臣は当時、菅グループの幹部議員として走り回って、推薦人になっておられて、六月四日に代表選挙が行われて菅さんが民主党代表に選ばれているんです。

この六月四日の同じ日に、あなたが弁護しているファーイースト社の訴訟関連で重要な動きがあったが、御記憶になっていますか。

 

委員長(石井一君)

 

小川敏夫君、ややプライバシーに至っておりますので、簡潔に御答弁願いたいと思います。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

分かりました。

しっかりと控訴趣意書も非常に十分な書面も書きまして提出しました。それに基づく証人等も用意しました。それから、今言いましたような仮執行を停止する部分の点についても十分検討いたしました。ですから、その控訴審の訴訟について弁護活動が不十分だったという御指摘は私は認めることはできません。しっかりやったと思っております。

 

世耕弘成君

 

それは後で明らかにしますけれども、この六月四日という日は、まさに今あなたがおっしゃった強制執行があった日なんです。熱海のホテルに明渡しの強制執行が入ったんです。ファーイースト社はこの日に追い出された。だけど、あなたはそこの弁護士であるにもかかわらず、この日は代表選だから当然代表選に行っておられますよね。立ち会ってもいらっしゃらないわけなんです。私は、弁護士として本当に十分な活動ができたのか。

そして、裁判の間であった六月七日から七月七日の間、これ、まさにあなたの選挙期間とばっちりぶつかっているんですね。あなたのあのときの選挙は、六月二十四日公示、七月十一日投票です。日程、ブログとかで見させていただきました。選挙へ向けた運動一色ですよ。各種演説会や街頭演説、選挙カーでの遊説に走り回っておられた。特に、小川大臣のあのときの選挙は厳しかったと言われている。民主党逆風の中で東京選挙区には蓮舫さんと小川大臣二人立たれて、蓮舫さんの方が知名度が圧倒的に高くて、民主党逆風の中で小川大臣は大変厳しいというふうに言われていた。相当大変な選挙戦だった。

この間、本当に十分な弁護活動を小川大臣にやれたんでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

ちょっとその手続なんですが、強制執行は私どもじゃなくて相手方が執行官を呼んできて強制的にやってしまうものですから、債務者が立ち会う必要はないし、私が立ち会う必要は全くございません。

ただ、私が債務者、依頼者の方に指示したのは、変に抵抗したりしてもめ事を起こさないように執行官の処分には従いなさいという指示はしましたが、弁護士の通常の業務として、出される方が立ち会うということは普通はないと思います。

 

世耕弘成君

 

それは私の認識と違いますね。私もサラリーマン時代、会社に強制執行入ったことあるんですよ。そのときはやっぱり顧問弁護士がしっかり立ち会ってこういうふうにやりなさいと、何かを、どれを差し押さえられるか分からないからどれを差し出させないということはきっちり親密に指示をしてもらいました。

結果として、この裁判でも負けました、ファーイースト社は。そして、七月二十六日には上告が行われなかったためにファーイースト社の敗訴が確定、翌八月には家主会社によってこのファーイースト社に対して破産申立てが静岡地裁に対して行われて、十月八日には破産手続開始決定が出ています。完全に小川大臣が弁護をされたファーイースト社は負けて破綻をしたわけであります。

ここで伺います。この裁判にかかわって小川大臣が受け取った報酬の金額についてお伺いをしたいと思います。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

この事件の内容につきましては私もいろいろ言いたいことがあるんでございますが、今の質問の最後の部分だけを答えますと、一審の着手金の際に一千万円、それからその後、一審をやっている間の何か月か後に五百万円。その後のお金は、まだもらえるはずなんですが、もらい損ねております。そのもらい損ねた分を破産した後に破産届出いたしました。

 

世耕弘成君

 

既に千五百万円もらっているということですが、あともらい損ねた分というのは幾らでしょうか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

結論からいいますと、一審と二審を合わせて七千何万だったかな、そのくらいだと思いますが。

これ、根拠を申し上げますと、元々のこの物件は私どもの方が所有しておったんですが、このホテルを売却する際の価格としては四十五億円というふうに見ておりました。しかし、売った物件をこちらが引き続いて賃借を受けて営業する、売った物件をこちらが貸してもらうということなので、その分を見込んで四十億円というふうに売買契約を設定いたしました。

これだけなら単純な契約なんですが、これから更に複雑なのは、四十億円の売買契約であるけれども、そのうち五億円は、新たな買主がそのホテルについてリニューアルをすると、その五億円をリニューアルするということで言わば売買代金に代えようという約束をいたしました。そしてその中で、売買代金を三十五億円にして、リニューアルを五億円でするということにしたわけでございます。そして、そのようなリニューアルをすれば営業成績が上がるからということで、家賃をそれまでの家賃の五割増しにいたしました。

そして、そうしたものの一括契約を行ったわけでございますが、契約が実行された後、実際にはその五億円のリニューアルはなされませんでした。リニューアルがなされませんですと、それじゃ増額家賃、これを決めた根拠がなくなりますし、そもそも売買代金四十億円を五億円減額したのは一体何であるかということになりますので、そこで家賃を停止するトラブルになったわけでございます。そうしたような状況の中で起きた訴訟でございます。

 

世耕弘成君

 

もう裁判の中身は、負けで決着付いているんですから、余り説明していただかなくて結構です。

結局、一審の着手金が私の調べたところでは四千八百万円、控訴審の着手金が四千万円、合計八千八百万円。うち千五百万円は受け取っているんで、残り七千三百万円が残っているということになります。これ、着手金だけで一審、二審合わせて八千八百万円。国会議員と兼職で副業としてやっておられる弁護士で、厳しい選挙運動もやりながらやっておられて、そして完全に負けてしまった裁判であるのに八千八百万円というのは、これ高過ぎると思いませんか。

 

委員長(石井一君)

 

小川敏夫君、事件の経過については省略し、質問にだけ答えてください。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

はい。

弁護士の報酬は、争う訴訟物の価格に大体比例して決まるわけでございます。七千万、八千万というと大変多い金額のように言われますが、確かに多いと思いますが、物件の価格が今申し上げましたように四十億円でございます。四十億円の一%は四千万円でございます。この争う価格が時価で四十億円、これを固定資産税の評価額にしました訴額にしましても十八億円でございます。

これを弁護士報酬規定に当てはめますと、訴額の十八億円を基準にして、一審が大体五千万円、二審が四千万になるわけでございます。私は、時価の四十億円ではなくて訴額の十八億円ということを基準にして弁護士報酬規定に当てはめますとそういう数字が出るわけでございますので、これは正当な報酬債権として破産に届け出たものでございます。

 

世耕弘成君

 

弁護士報酬規定と言われましたけど、もうありませんよ、今。それは、旧弁護士報酬規定と言わなければいけない。今は完全に料金は自由化されているんです。そういう上で、あなたの国会議員と兼職をしたということを含めて、私はこの八千八百万円高いんじゃないかと思っています。特に、高等裁判所での控訴審、満足に活動していません。裁判二回だけですよ。それで四千万円の着手金ですよ。これ本当におかしいと思いますね。

じゃ、先ほど資料を作ったと言いましたけど、どの程度の資料を作成して裁判所に提出されたんですか、四千万円分も。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

報酬規定そのものは確かに、多分公正取引委員会の独占禁止に触れるということで廃止されておりますが、その精神そのものは残っておりますので、ですから私、規定と、標準報酬ということでそれを参考にして報酬を決めるわけでございます。また、報酬を決めるのは依頼者との約束でございますが、依頼者とは全く完全に合意して、依頼者もそうした規定どおりでいいということで、依頼者との円満な約束の下でやっておるわけでございまして、何ら言われる筋合いのものはございませんです。

 

世耕弘成君

 

それでは、当然この控訴審で闘うには、一審の地方裁判所の裁判よりも、出てこなかった新しい新事実とか新戦略がないとなかなか逆転勝訴できませんよね。どういう新事実とか新戦略を携えて控訴審に臨まれたんですか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

まず、裁判ですが、判決になりますと、これはオール・オア・ナッシングで勝つか負けるかになってしまうわけでございます。ただ、それぞれの事情の中にはそれぞれの言い分というものが十分見込まれますから、オール・オア・ナッシングの判決であっても、実質的には六、四なのか七、三なのか、それぞれの言い分があるわけでございます。

一審におきましても、この五億円のリニューアル、これが約束されたものが実行されていないということは認められたわけでございますが、しかし、残念なことに家賃を払っていないということを正当化するまでには至らないということで出されてしまったわけでございますが、大変不本意でございまして、この事件はトラブルになってから私、受任したわけでございます。トラブルになる前に契約時点から私に依頼があれば、このような不始末にならないような契約に持っていったと思うんでございますが、大変そういう意味で残念だと思っています。

また、控訴審で何をするかということでございます。これは、詳細な準備書面も書きました。そしてまた、特にこのリニューアルをやらなかったことに対する相手方のこの内部の状況がどうであるかということに関しまして、そうした内部側の、相手方の側の関係者の証言等、これ等も用意して十分な態勢で臨む予定であったところが、しかし強制的に出されてしまったというのが実際でございます。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(4)

世耕弘成君

 

これ、結局、東京高裁に提出された資料は十ページぐらいなんですよ。私の今日の質問資料だけでも十ページ以上ありますよ。

あるいは、この東京高裁の判決文ではこういうふうに述べられています。被告人らの主張は実質的に一審における主張の繰り返しにすぎずと、一刀両断ですよ。裁判所は一審と比べて何ら新事実のなかったことをお見通しで、二日で裁判を終わって、そしてしかも判決内容は、当裁判所の判断は原判決の説示するとおりだと、地裁の言うとおりだということになっている。これで四千万もらえるなんというのは、完全に一般の感覚からもおかしいと思います。

更に私は申し上げたいのは、小川大臣は今、残りの、この四千万と一審の残り三千三百万、七千三百万は自分の権利だといってこのホテル運営会社に対して差押えを掛けておられます。そして、そのことが原因で、このホテルもう既に破綻しているんです、熱海のホテルの運営会社です。恐らく、この運営会社に売掛金を持っている会社というのは、地元の地域の零細な会社とかそういうのが多いと思います。そういう人たちが結局支払を受けれていない、あるいは従業員も事実上全部解雇されている、そういう中で退職金も満足に受けれていない、そういう中で、小川大臣が七千三百万は俺の取り分だと主張していることによって、この潰れた会社、少しだけ財産残っています。クレジットカード会社からの支払、旅行代理店からの支払、なけなしの預金少し残っている。こういうものはできる限り地域の零細な事業者や、あるいは退職した社員に分け与えるべきなんですが、それが今なかなかできなくなっている可能性があるわけです。これ、私は、人間として問題がある。この程度の仕事で、幾らそれが何%だ、弁護士の報酬、昔の規定に沿っているといってもおかしいと思いませんか。私は人間としておかしいと思う。

現にこれ、勝った側の弁護士は幾らもらっていると思いますか。勝った側の、あなたと裁判やって勝った側は幾らもらっていると思いますか。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

まず、今委員が指摘された中で、私が差押えという点がありました。これにつきまして、大変に事実を勘違いするような、前提事実が委員から述べられておりませんです。

すなわち、ホテルの売掛金、預金というものを相手方が差し押さえました。そのことによって、私どもの従業員の給料、それから熱海の様々な業者の代金を支払うことができなくなりました。すなわち、相手方がその預金と売掛金を独り占めしようとして、そしてこの会社を潰そうとして、まあ潰そうとした意図があるかどうかは別にしまして、結果的に営業が立ち行かなくなるようなやり方で差押えしてきたわけでございます。

相手方の差押えが先にありました。先に差押えがあって、相手方が独り占めしようとする状況の中で、私は、それは独り占めできる債権ではありませんと、お互いに債権額でこれを分け合いましょうと。債権額で分け合いましょうという場合に、相手方が差押えしてきた場合には、この差押えの配当を得るためには私も差押えをしなくてはならないから差押えをしたわけでございます。

 

委員長(石井一君)

 

それで、小川法務大臣、質問者は、相手側の弁護士は幾ら報酬を得たのか知っていますかという、そこです。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

それは存じておりません。

 

世耕弘成君

 

大臣がもらったお金の十分の一ぐらいということです、勝った側がですよ。これが私は社会通念上の常識だと思いますよ。勝った側は専業の弁護士事務所ですよ。この人が一生懸命やって裁判に勝って八百万ですよ。それに対してあなたは八千八百万、残り七千三百万を請求されている。

私はこれは、そのことによって、それは差押えの後先はあるでしょう。でも、大臣が差押えに参加したことによって地元の零細な事業者の取り分も減るんですよ、これは。私はこれ、法の番人たる法務大臣として非常に問題が多いというふうに思います。

 

国務大臣(小川敏夫君)

 

地元の零細業者の取り分云々と言いますが、相手方が差押えして、従業員の給料、それから地元の様々な業者に対する支払ができなくなりました。できないまま放置できないので、こちら側の会社が急遽七千万円をこの会社に入れて、その七千万円で従業員に給料を全部払いました。それから、熱海のそうした業者の支払も全部行いました。ですから、今回の破産債権の届出の中には従業員のその人件費というものは届けられておりません、払ってあるわけですから。それから、そうした熱海の業者の債権もほとんどありませんです。全くないとは言いません、漏れているものがありますから。しかし、基本的にはそうした零細な業者の支払も支払済みでございます、こちら側から。

ですから、私の差押えが結果的にそうした方たちの取り分を奪ったという御主張は全く事実と違います。

 

世耕弘成君

 

もう時間がありませんのでこの辺にしたいと思いますけれども、もう一回言います。

大した仕事もしていないのに、地域の零細な、これまだ零細な債権者いますよ、全部きれいになっていませんよ、まだいっぱい債権残っていますよ、こういう人たちの取り分が破綻会社から減ってしまう、こういう常識外れの巨額の着手金を請求しているという点で法務大臣としてこれ認められない。そしてまた、相手側弁護士からは意見書、上申書というのが出ていて、これは今日詳しくやりませんけれども、東京の不動産会社が、これいろいろ通謀虚偽表示というのを行って、この債権をなるべく債権者に渡る分を減って、自分たちのグループの中にお金を残そうという動きがあったんではないかということをこれ上申書で裁判所に出しています。

私は、こういう事件に関連している人物を法の番人たる法務大臣に本当にしていていいのか、極めて疑問だと思います。これ、委員長には、この問題も含めて、まだ政治と金の問題たくさん残っています。この政治と金に関する集中審議をやっていただきたいし、今回のこの事件に関するいろんな関係者の参考人招致をお願いしたいと思います。

 

委員長(石井一君)

 

後刻理事会において協議いたします。

 

世耕弘成君

 

続いて、細野大臣にお伺いしたいと思います。

細野大臣は従来から個人献金は非常に重要だとおっしゃって、企業・団体献金の禁止を訴えてこられました。そして、閣僚の献金状況の公開によりますと、細野大臣の個人献金は二千七百七十九万円ということで、一番閣僚の中で個人献金が多い。これは立派なことだと思います。どういう考えに基づいてやっておられるんでしょうか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

私は、政治家になって、国会議員になったときから、できれば個人のそれぞれの皆さんから思いをいただいてやりたいと考えましたので、一度も企業・団体献金を受け取ったことがありません。そして、パーティーも一度もやったことがありません。

全て個人献金でということで、大変厳しかった時期もあるんですけれども、徐々に応援してくださる方が増えまして、最近は何とか事務所も回るようになってきたということで、その金額に至ったということでございます。

 

世耕弘成君

 

本当に立派な取組だと思いますよ。

個人献金の中身を精査してみました。二百五十三人の個人から献金をされている、すばらしいことです。

職業欄を見てみると、これ政治資金規正法で記入が義務付けられている職業欄ですが、主婦とかパートという方もいらっしゃいます。幅広い献金だと思います。私もこうありたいと思います。しかし、職業別に見ると自営業が非常に多い。二百五十三名のうち九十二名、全体の四割近くは自営業。町の商店街の店主とか、そういう個人事業主の方から寄附をもらっているというイメージが湧きました。

しかし、この職業の記述についてはちょっと幾つか問題があります。全体の一割を超す三十名が空欄になっています。この職業は政治資金規正法で記述が義務付けられている欄なんですが、これが空欄になっております。

総務省選挙部にお伺いしますが、政治資金規正法上、ここは空欄でも問題はないんでしょうか。

 

政府参考人(田口尚文君)

 

お答え申し上げます。

総務省としては個別の事案についてはお答えは差し控えさせていただきたいと存じますが、その上で一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきましては、個人からの寄附で同一の者からの年間五万円を超える寄附につきましては寄附をした者の氏名、住所、職業並びに当該寄附の金額及び年月日を収支報告書に記載することとされておりまして、故意又は重大な過失によりまして収支報告書に記載すべき事項を記載しなかった者又は虚偽を記入をした者につきましては罰則の定めがあるところでございます。

 

世耕弘成君

 

あと、この全体の四割近くを占める自営業も調べてみるといいかげんなんですね。株式会社、有限会社の社長さんは自営業じゃありませんよ。これは会社役員と書かなければいけないし、現に細野さん、会社役員と書いておられる方もいらっしゃいます。有権者がこういう収支報告、細野さんの中身をチェックするときに、ああ、自営業だったら町の零細な個人商店、八百屋さんとかを思い浮かべますが、会社役員だと別のイメージになる。少なくともこの九十二名の自営業と書かれている方のうち三十名以上の方は、本来、会社役員、団体役員若しくは医療法人役員と書くべき方でありました。また、会社役員の中には建設業関係が多いわけです。全然イメージが変わってくるわけです。

これ、総務省、間違った記載をした場合はどういうふうになるんでしょうか。もう一回お答えください。

 

政府参考人(田口尚文君)

 

お答え申し上げます。

個別の事案についてのお答えは差し控えさせていただく前提で、一般論として申し上げますと、故意又は重大な過失によりまして収支報告書に虚偽の記入をした者につきましては罰則の定めがございます。

 

世耕弘成君

 

あと、もう一度大臣にお伺いしますが、業界団体からは組織ぐるみで献金はもらっておられないということですね。よろしいですか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

大変恐縮なんですけれども、できれば事前に言っていただければ私も確認できます。つい先ほど、この質問を急にするからということですので、一切事前に確認ができておりませんので、そこは是非、そういう御質問をいただくのであれば、できれば前日に御通告をいただければ調べてお答えさせていただきたいというふうに思います。

その上で、企業、団体からの支援という形では企業・団体献金は受け取っておりませんので、今の御指摘についてはおっしゃるとおりということでございます。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(5)

世耕弘成君

 

私はちゃんと金曜日の夕方に個人献金について各大臣に聞くという通知をしておりますから、質問通告していないわけはありませんよ。

大臣はちゃんと、団体献金、企業献金はないとお答えになっているじゃないですか。ないんですよね。それでよろしいですね。

じゃ、もう一つお伺いしますが、パチンコ業界からの組織ぐるみの献金もありませんか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

はい。念のために申し上げますと、個人として、例えば企業の役員をやっている方で個人献金ではいると思います。パチンコに限らず、業者の方で個人で献金くださっている方はこれはおられるというふうに思います。

先ほどの、総務省からの答弁ありましたけれども、どうしても個人献金の場合は最後は御本人からのお話を信じるしかないんですね。その方の、実は例えばどういう会社かとか、時々私も気になることがあるので、気になるときは調べるようにしているんですが、どうしても限界があるんです、それぞれの皆さんの個人の事情ということに関しては。したがいまして、それぞれの皆さんが書いてくださったことを基本的にはそのまま政治資金報告書に書くという形になっているということでございます。

 

世耕弘成君

 

もちろん、個人の方であってもどこかの会社の役員であったり団体の役員だったりというのはあるんですが、ある県の遊技業組合、これはパチンコ組合ですね。ここの理事長、副理事長以下幹部の職にある方、そしてその県下の大手のパチンコ会社の方が六名そろって年間七十一万円の献金をきちっとされています。これまさに、個人献金の姿になっていますけれども、実質業界団体からの献金と言えませんか、どうでしょうか。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

元々、私、個人献金をやったときには本当に一人一人にお願いしていたんです。そうやって数百万円になって、そこからその人たちに少しずつ固まりをつくってもらって、例えば個人の方が友人を連れて五人とかいう形で仲間を増やして、そうして増やしてきたんですね。そういう中に、二百数十人って、また更に増えていますので、今三百人超えていますから、友人五人でという方でまとめてというのは結構あるんですよ。そういう意味で、類似の職業の方で、建設の方もいるし、それはパチンコの方もおられます。いろんな業種が恐らくあると思います。そういう方々のそれぞれの固まりごとに個人献金をいただいているというケースはあると思います。

ただ、それは本当に個人の友人で声掛けていただいているんであって、業界からの献金という形にはなっていないということでございます。

 

世耕弘成君

 

いや、それはそうは言えないと思いますよ。この県のパチンコ組合の理事長、副理事長がずらっとそろって同じ金額をやっているんです。しかも、振り込み日はこれ同じ日ですよ、全部毎月。六月七日、七月六日、八月五日、九月七日、十月六日、十一月八日、十二月七日。みんなそろって同じ日に、よし、今日、細野さんに献金しようと思い付いて同じ金額を入れるんですか。これ、完全にこの業界団体からのあなたへの団体としての献金と受け止めることはできませんか。お答えください。

 

国務大臣(細野豪志君)

 

お金の集め方もそれぞれの形にしていただいているんです。例えば、友人で集まっていただいたときに、そこで集めていただいて、会費でいろんな形で振り込んでいただく方もいらっしゃいますし、特定のグループで同じ日に決めて振り込んでくださっている方もいらっしゃいます。会をつくって、たまに集まって一緒に食事をして、そこで現金で下さるという方もおられます。まあ、現金は余り良くないので最近は振り込みにしているんですけれども、それぞれの形でしていますので、それは、例えばその幹事役というか取りまとめをしていただく方にある程度お任せをせざるを得ないんですね、それだけ集まると。

逆に言うと、そういうやり方は駄目だということになると、広がらないんですよ。二百人、三百人、全部一対一でということになってしまうと、これはつながらないので、どうしてもそういうやり方になるということを是非御理解をいただきたいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

私も個人献金を集めるのは苦労していますから、お気持ちは分かりますよ。だったら、余り個人献金、個人献金って言わない方がいい。業界ぐるみの事実上献金になっているじゃないですか。この辺はやっぱりきちっと説明責任を果たしていただきたいと思います。

続いて、生活保護についてお伺いしたいと思います。

生活保護費が、政権交代後、皆さんが初めて組んだ平成二十二年度予算の三兆円から平成二十四年度予算ベースでは三兆七千億円に、たった二年間で七千億円まで膨脹していますが、この要因をどういうふうにお考えになるでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

これは、やはり厳しい社会経済情勢の変化と、それから高齢化で自分で働けなくなった方が出てきた、そうしたことからかと思っています。以上です。

 

世耕弘成君

 

社会のせいにしていますけど、そうじゃありませんよ。私は、これは完全に政権交代でたがが外れて膨脹しているというふうに思います。

政権交代直後の二〇〇九年十二月二十五日に厚労省の課長通達が出ています。保護の決定に当たっては、申請者の窮状に鑑みて、可能な限り速やかに行うよう努めること。要するに、来た人はすぐ認めろと、生活保護申請来たら若い人でもすぐ認めろというふうにこういう通達を出したからたがが外れたんじゃないですか。どうお考えでしょうか。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

それは、特に認定を甘くしたということはございません。資産の調査等、保護の決定に必要な手続、支給要件、これは政権交代前から変えておりません。

この生活保護受給者の急増につきましては、今申し上げましたように、経済情勢が悪くなったこと、また高齢者が非常に増えたことからでございますので、今回はその念押しという形でそういう形をしたので、何も認定要件は一切甘くしておりません。

 

世耕弘成君

 

これ、全然現場のこと分かっていらっしゃらない。この通達が今現場では金科玉条になっているんですよ。これがあるからもう認めなきゃいけない。現場の人は真面目だから、本省の課長から通達が来たら、これは何とかしなきゃいけないということになるんです。だったら、大臣、この通達取り下げられたらどうですか。この通達、明らかに私が今読んだ文章書いてあるんですよ。できる限り速やかに認めろと書いてあるんですよ。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

それは、必要な方が速やかに認められるということと要件を甘くしているということは全く別のことでございますので、それは要件についてはしっかりと調査をしております。

 

世耕弘成君

 

していないから増えているんです、あっという間に。この膨脹を止めないと、幾ら税と社会保障の一体改革で消費税上げたって意味なくなりますよ。これ、切り込む覚悟はおありなんでしょうか。お答えください。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

それは、今増えている中で、例えば不正受給につきましてはこれは医療費扶助が非常に多いわけですが、電子レセプトなどできちんとそこをチェックするとか、不正についてはしっかり取り扱うようにしたいと思っております。

それで、御党からもビジョンを出されているということ、委員が座長でいらっしゃることも承知しておりますので、その中で共通する考え方もございますし、今、生活支援の戦略をこの秋をめどに作って、来年国会に生活保護法の改正を出す準備をしておりますから、御党からの御意見も伺いながら見直すべきところはしっかり見直したいと思います。

 

世耕弘成君

 

自民党では生活保護関連のPTをつくって、私が座長になりました。これから抜本的にいろんな提言をしていきます。もう現物給付増やした方がいいんじゃないか。食料費で、お金で渡すんじゃなくて、お弁当をちゃんと役場で炊き出しでもして渡してあげたらいいんじゃないか。家も、貧困ビジネスの根源になっているアパートとかありますから、これ空いている公共住宅とかを貸していけばいいんじゃないか。我々これからそういう提言をしていきたいと思いますので、是非またこの予算委員会でもしっかりと大臣と、あるいは総理と議論をさせていただきたいと思います。

最後に、神本政務官関連でお伺いしたいと思います。

この間、義家議員が、日教組の本部ビルに神本議員の後援会事務所や政党支部があるのはおかしいと指摘をしたら、文科大臣も総理も、日教組のビルの持ち主である財団法人日本教育会館は別法人だから全然問題ないとお答えになりました。今もそういう認識でしょうか。

 

国務大臣(平野博文君)

 

同じ認識でございます。

 

世耕弘成君

 

東京商工リサーチのデータベースで調べましたら、財団法人日本教育会館調べますと、代表者、理事長中村讓と出てきました。神本政務官、この人誰か御存じですか。

 

大臣政務官(神本美恵子君)

 

日教組の委員長でございます。

 

世耕弘成君

 

結局、一体なんですよ、このビルの持ち主の財団と。しかも、理事も調べました。理事も調べたら、過去、日教組書記局次長だった方、東京都高教組書記長だった方、日教組中央執行委員副委員長だった方、もうこれ完全に日教組と一体の組織なんですよ。このビルにやっぱり神本政務官がいらっしゃるというのは、これ教育行政の中立性上私は問題だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 

国務大臣(平野博文君)

 

会館の運営はきちっとガバナンスとして理事会できちっとやられている……(発言する者あり)いや、やられていることですから、別法人としての運営体系をしいている以上、法的に私問題ないと思っていますが。

 

世耕弘成君

 

これで終わらせていただきます。どうも。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(2)

世耕弘成君

 

それは私の聞いている現場の声とは全く違います。しかも、総理は今自ら、人事のために、自らの政局の人事のために二日まで内閣を組まなかったとおっしゃいました。

しかし、異常な雨は三十日から降り続きました。三十一日には気象庁の予報官が記者会見をして、台風十二号はゆっくりと進む異常なのろのろ台風で、各地で非常に長い雨になるおそれがあるから警戒をしろと警告をしています。そして九月一日、政府主催の総合防災訓練の現地訓練、これ埼玉で行われる予定だったものですけれども、これも、紀伊半島からはるか離れた埼玉でも台風の影響で中止になっているんです。政府は、台風の影響、これ大変なことになるというのはもう既に認知をしていた、この段階で早期に組閣をして台風十二号の対応に当たろうとはお考えにならなかったんでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

組閣前日の九月一日の御指摘ありましたけれども、これは防災訓練をやった後に、当時の菅総理から各閣僚に対して台風十二号に関して緊張感を持って的確に対応するよう指示がありました。これを受けて、職務執行内閣の閣僚は一層緊張感を持って対応をしているというふうに理解をしています。

 

世耕弘成君

 

もう辞めることが決まっている職務執行内閣が緊張感を持ってやれるとは私は思いません。

そもそも、危機管理上、職務執行内閣なんというのはなるべくやらないようにすべきだと思いませんか。これは一国のリーダーとしてどうお考えですか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

職務執行管理内閣といいながらも、それは国のために責任を持った皆さん閣僚であったわけでありますから、それは私は緊張感を持って対応していただいたものと確信をしています。

 

世耕弘成君

 

台風だけじゃありませんよ。地震が起こるかも分からない、外国が攻めてくるかも分からない、弾道ミサイルが撃たれるかも分からない。その危機管理の観点から、やはり職務執行内閣が多いというのはおかしいと思いますよ。

自民党の中の首相交代では、大平総理が急死されたとき等以外は基本的にはやっていません、過去。これ、平成に入ってからだけを見ても、宮澤さんから非自民の細川総理に替わったとき、そして細川総理から羽田総理に替わったとき、そして政権交代して民主党の中で鳩山総理から菅総理に替わったとき、そして今回、菅総理から野田総理に替わったとき、全部民主党政権絡みの職務執行内閣ばっかりですよ、平成の世に入ってからは。政権運営に対する私は真剣味が欠けていると思いますよ。自分たちの人事とか派閥のバランスとかそんなことばっかり考えて、内閣の一番の仕事は国民の生命、財産を守るということの認識が足りないんじゃないですか。

もう、これから職務執行内閣、民主党政権これからまた続くかも分かりません、野田さん替わるかも分かりません、職務執行内閣は組むべきではないと思いますが、いかがお考えでしょうか。(発言する者あり)

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

八月二十九日に首班指名選挙を行わさせて、九月二日の組閣であります。その分、すぐに組閣はしませんでしたけれども、時間としては、私は可能な限り職務執行内閣の期間短めにしたつもりでございますし、御指摘のとおり、なるべくすぐ組閣できる環境にしなければいけないとは思いますが、かといって、職務執行内閣が国民の生命と安全、財産守れないとは私は限らないというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

先ほど委員長からも御注意ありました、小西洋之議員、与党がやじるのはやめてください。

そして、内閣が……(発言する者あり)具体的に言ってますよ、小西洋之議員、(発言する者あり)やじはやめてください、やじはやめてください。(発言する者あり)これ駄目だ、これ駄目。陳謝、陳謝。

 

委員長(石井一君)

 

それじゃ、小西君に注意します。やじはやめてください。

しかし、こちらのサイドもやじはやめてください。

続行します。

 

世耕弘成君

 

組閣の後も対応は遅れています。二日の六時過ぎに野田内閣が遅まきながらスタートをしました。しかし、内閣の台風十二号の対応は後手後手に回っています。

二日の午後六時過ぎの初閣議で台風十二号対応の具体的な指示は、総理、行われましたか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

まず、九月二日の段階での総理指示というのは、これは出ておりません。出ておりませんが、内閣府情報対策室というのを設置しまして、この段階でもう既に情報の収集に努めています。

それからもう一つ、世耕委員、遅れている、遅れているとおっしゃいますけれども、具体的にこの二日のスケジュール、三日のスケジュール、先ほど総理が御説明申し上げましたけれども、どこでどういう対応の結果どういう問題が生じたのか、具体的にもし挙げていただければ、これは私どもはきっちり検証いたしますから。これまでの体制につきましては、少なくとも私は、知事からは迅速な対応をありがとうございましたという、そういうお言葉も掛けていただいております。

そういう一方的な決め付けではなくて、もし具体的にこうこうこういうスケジュールの中でこういう対応ができなかったためにこうだということについてあれば、具体的な提示がございますれば、私は、それを踏まえて反省すべきところは真摯に反省しまして、次の対策に向けたいというふうに考えております。

 

世耕弘成君

 

今の防災大臣の発言は本当に問題あると思いますよ。死者・行方不明百名出ているんですよ。多くの人たちが集落で孤立をして大変なことになっているんですよ。そこに例えば衛星携帯を早めに届けるとか、いろんな対応を国やれたと思いますよ。そういう開き直りの答弁はやめていただきたい。私は今、事実関係をクロノロジーで追及しているんです。

そして、二日正午までの二十四時間降水量は、奈良県の天川村で観測史上最大となる二百十八ミリ、上北山村では三百六十七・五ミリ、そして二日の午前中には、気象庁は二十四時間で最大雨量が、予測雨量が近畿地方で八百ミリに達するという予報を出しています。

これ、空前の雨が降るということになっているんです。これだけ危機的な情報が入っているのに、なぜ二日午後六時過ぎの初閣議の段階で、まずは関係省庁連絡会議やあるいは法律に基づいた非常災害対策本部の立ち上げを指示しなかったんですか。

総理、六日の夜はモーニングで記者会見されていますけれども、これは東日本大震災との並びでいけば防災服で記者会見されるべきタイミングだと思いますよ。体制がまず重要です。お答えください。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

モーニングか防災服か、気持ちの問題は緊張感を持って私はやったというふうに思います。

その上で、情報連絡室は、さっき申し上げたとおり、三日の九時に立ち上げて、その二日の間にも随時連絡は入っていますし、そして平野大臣とのコミュニケーションも取っておりました。だから、表向きの形がどうのじゃなくて、緊張感がなかったということは全くございません。

 

世耕弘成君

 

やっぱり、政府が本部を立ち上げたとか、そういうことは被災地に対しても非常に大きなメッセージになるんですよ。

そして、三日午前の段階では死者二名、行方不明者五名、近畿地方の奈良県の上北山村では累計降水量が千百ミリですよ。これ東京で一年間の雨ぐらいだと思いますが、それが二十四時間でそれぐらいの累積雨量になった。そして、和歌山では大河川である熊野川のはんらんが始まった。九月三日の夜十一時には、和歌山県知事が自衛隊に災害派遣要請をしています。そして、三日の夜中には、警察庁は大阪府警などに対して広域緊急援助隊の派遣準備も要請をしました。

なぜ、三日中、夜中にこういう災害対策の会議を立ち上げなかったんでしょうか。これでも遅くないとおっしゃいますか、総理。お答えください。

 

国務大臣(平野達男君)

 

もう世耕委員も御承知のとおりかと思いますが、雨は三十日から降っております。そして、三日の夜まで集中的に降っております。この間、今委員から御指摘がありましたように、知事からは自衛隊に災害派遣の要請がなされまして、すぐ自衛隊は動きました。そして、繰り返しますけれども、内閣府情報対策室の後に官邸情報連絡室、更にこれ情報を集めるということで、現地の情報については刻一刻と入ってきているという、そういう状況でございました。

それから、委員御案内のとおり、雨が降っている、河川の流量がどんどん上がっている、これはもう国土交通省が、言うまでもなく、新宮川の水位上昇について、刻一刻、刻一刻情報を把握して現地に情報を流しています。それから、そのときに自衛隊以外の何者も現地の中に入ることはできません。これはまず一刻も情報を流して、避難勧告を出す、あるいは避難指示を出す、これは自治体の仕事でございますけれども、こういったものについては、通常の今までの災害のパターンにのっとって、一つのやり方にのっとって現地では対応していたということでございます。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(3)

世耕弘成君

 

今までのやり方にのっとってなんていうのはとんでもありませんよ。

例えば、死者四名を出した七月上旬の新潟・福島豪雨では、省庁連絡会議が設置されたのは降り始めから三日後です。今回、死者・行方不明百名近い台風十二号では、関係省庁連絡会議は五日後にしか設置されていません。これでも遅れていないとおっしゃるんですか。総理。総理。

 

国務大臣(平野達男君)

 

福島、新潟の豪雨は二日間で収まっています。今回の豪雨は一週間ぐらい続いています。そういう中で、現地の対応の情報については、例えば死者が何名、それから行方不明者が何名、この人数が確定するのも後の話であります。そういう状況の中で、まずは情報収集をする、それから、繰り返しになりますけれども、現地の新宮川の水位の状況、雨量の状況、こういったものについては自治体に流すことによって、それで対応してきているということであります。

 

世耕弘成君

 

全く答えになっていませんよ。短い雨だから早く会議を立ち上げるけど、長い雨だったらゆっくり後で立ち上げていい、こんな詭弁はありませんよ。

総理、ちょっとこれは大臣としての適性にかかわる問題だと思います。いかがお考えでしょう。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

平野防災担当大臣は、菅内閣のころから様々な防災についての対応をしてまいりました。そうした経験も踏まえて、今回は特に被害の現況把握を含めて、あるいは現地との連携含めて、彼は懸命な仕事をしてきたというふうに思いますので、私は適性だったというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

大臣のこと聞いているんじゃないんです。総理、四日に初めて大臣に対して対策本部を立ち上げる指示をされている。それ遅過ぎませんか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

対策本部は四日です。ただ、情報連絡室はその前からあるし、形だけではなくて、その前から万全な体制を取るようにとか現況を把握するようにというコミュニケーションは緊密にやっているつもりでございます。

 

世耕弘成君

 

連絡室は危機が起こったらすぐ立ち上げるものなんです。対策本部は後でもいい、では、何のために法律で対策本部を決めているんですか。権限をちゃんと与えているんじゃないですか。

いいですか。台風による災害対策基本法に基づいた非常災害対策本部の設置の前例というのは、平成十六年の台風二十三号の際にあります。兵庫県豊岡市などで九十八名の死者・行方不明者を出した、大きな被害を出したときです。当時、小泉内閣です。当時の小泉内閣は、台風上陸から六時間後に省庁連絡会議を設置しました。そして、二十八時間半後には対策本部の初会合を開いています。

今回は、連絡会議が開かれたのは上陸後二十四時間以上たっているんですよ。対策本部の初会合も上陸後三十六時間後です。これで遅くないとまだおっしゃるんでしょうか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

これまでの台風十二号の対応については、先ほど申し上げましたようなスケジュールで対応してきたというふうに思っております。その結果として何か大きなそごがあったというふうには感じておりません。

ただ、世耕委員のおっしゃるように、この災害対策本部あるいは省庁連絡会議、もっと早くすべきだったという御指摘については、これは真摯に受け止めなければならないというふうに考えております。

 

世耕弘成君

 

ようやく真摯な答弁が出ましたよ。遅かったんですよ、これは。そごがなかったかどうか、亡くなった方に向かって言えますか、孤立で苦しんだ方に言えますか。とんでもない、心のこもらないことだと思います。初動対応がこれだけ遅れたんですから、これから復旧復興はできる限り早くやっていただきたいと思います。

これ、台風十二号の被害総額、どれぐらいだとお考えでしょうか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

今、全体の被害額についてはまだ数字を積み上げている段階だと思います。ただ、激甚の災害の指定の要件は満たすというところまでは積み上がったということで、激甚の指定をしたということでございます。

 

世耕弘成君

 

余りこれもゆっくりされたら困るんですね。もう三次補正、だんだん決まりかかっていますよ。三次補正にこの内容を盛り込んでいただかないと困ります。いつごろまでにめどを付ける御予定でしょうか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

まず、今応急復旧についてはもう既に始まっております。それから、知事、関係自治体に申し上げたのは、査定前着工をどんどんやってくださいと、災害査定を待つ必要はございませんと、それについては遡ってきちっと予算措置をいたしますということを言っております。

それから、予算につきましては、通常でありますと災害については本予算、本来の予算の災害復旧費、それでなければ予備費ということでございますが、予備費もかなり底をつき始めているのではないかというふうに思っています。

こういった状況を踏まえまして、三次補正では必要な予算を積むというふうに私は財務大臣にも働きかけたいというふうに思っておりました。

 

世耕弘成君

 

ともかく、この被災地域は、これ極めて過疎の進んだ地域なんです。東北ともかなり違います。これ見ていただいたと思いますけれども、大きな産業はありません。極度に進んだ高齢化、限界集落たくさんあります。こういうところは、この被害をはね返す体力はありません。今激甚災害指定のお話をいただきましたけれども、激甚災害指定で補助率のかさ上げとかあるいは低利融資とか無利子融資とか、そういうことを言われても、元々補助の元を負担する能力もない、お金を借りても返す能力がないんです。ここはもう融資とか補助率のかさ上げを超えた、国が前面に立った対策が必要だと思いますが、どうお考えでしょうか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

おっしゃるとおり、大変失礼ながら、自治体も財政力の弱い自治体のところに大きな被害が出ております。そういったこともしっかり念頭に置きながら、この災害に対する支援措置は考えていかなければならないというふうに考えております。

ちなみに、例えば那智勝浦町における世界遺産、こういったものについては、文化庁にすぐ行ってその現地を見てもらいたいと。あるいは、那智勝浦町、これも那智勝浦町でございますけれども、市街地というか住宅街がほとんど津波でやられております。先ほど委員が山津波とおっしゃいましたけれども、その山津波でやられているということで、すぐ都市局の職員を派遣して、どういう対応ができるか、頭の体操をしていつでも準備ができるようにと、そういったソフト面からの支援についてもしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 

世耕弘成君

 

私も視察に行きまして、石がごろごろ転がったミカン畑とか、全部梅の木が川に落ちてしまっている梅畑とか見てきました。高齢の農業者はもう農業を諦めたと言っています。あるいは、緑の雇用事業、Iターンで現地に林業で入っている若い人なんかは、やっぱりもうこの地域を出ていくんだということを言っています。

こういう状況の中で、やっぱり人口流出を止める対策が必要だと思います。スーパーやガソリンスタンドの経営者と話をしましたけれども、自分のところの店は復旧できるけれども、お客さんいなくなっちゃうんじゃないかということを大変心配していました。やはり、今回のこの地域の復旧に関しては、人口を流出させない、地域をしっかり保全するんだという哲学に基づいた対策が必要だと思いますが、これは総理、どうお考えでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

これからの被災地の復旧復興を考える際の大事な哲学、観点だと受け止めさせていただきます。

 

世耕弘成君

 

そうおっしゃったからには、近隣に、離れた地域の公営住宅ではなくて、近くに仮設住宅を建てるとか、そういう地域保全の観点での対策を具体的に取っていただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。

 

国務大臣(平野達男君)

 

これも知事とも相談、意見交換しておりますけれども、避難が長期に及ぶ場合、こういった場合については仮設住宅等々もありますということで、これは和歌山県あるいは三重県等々においても、今その現状を踏まえまして必要であるかどうかについての検討をしているというふうに理解をしております。

 

世耕弘成君

 

この地域は東南海・南海地震の恐怖にもおびえている地域です。これは一体どれぐらいの確率でこの大地震起こるんでしょうか、お答えいただきたいと思います。文部科学大臣。

 

国務大臣(中川正春君)

 

地震調査研究推進本部でこれは評価をしているわけですが、東南海あるいは南海地震の発生確率というのは、過去の約五百年間に生じた七回の巨大地震の発生場所とそれから発生間隔から平均活動間隔を算出して、それに基づいて、現在から三十年以内の間に、東南海地震の場合は七〇%程度、それから南海地震の発生確率が六〇%、それから東海地震の場合は八七%というふうにしております。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(4)

世耕弘成君

 

非常に高い確率で大震災に襲われる地域なわけであります。

そしてその中で、東日本大震災で発災後の救援活動で道路がいろんな役割を果たしたと思います、高速道路とかあるいは国道とか。この道路の果たした役割についてどうお考えか、お伺いしたいと。これは平野大臣、お願いします。

 

国務大臣(平野達男君)

 

紀伊半島は四十二号線という国道がございまして、この道路は海岸線を走っております。今回、四十二号線について大きな被害は出なかったようでありますけれども、東南海の地震等々を考えれば、東日本大震災の様子を見ますと、この四十二号線、非常に被害が大きくなるという確率が非常に高いと思います。

こういう中で今、紀伊半島、自動車専用道路を造っておりまして、部分的に完成をしております。知事さんの説明によりますと、この道路についてはほとんど被災がなかったと、被災が少なかったということで、こういった道路、災害用の、命の道ということで、是非ともこの道路の建設については推進を進めてもらいたいという強い要望を受けております。

 

世耕弘成君

 

今回の台風で、山の中の国道は、紀伊半島、全部土砂崩れで不通になりました。これ恐らく震度六以上の地震揺れたら、また同じことが起こるでしょう。そして、海沿いの四十二号線は何とか生き残りましたけれども、これも津波が来たら全部、何十か所で寸断されると言われている。そうすると道なくなっちゃうんです、和歌山は、紀伊半島は。

これ是非、今、命の道とおっしゃいました。やはり、紀伊半島一周の高速道路とか、あるいは山の中の百六十八号線、三百十一号線の強化、これを国主導でしっかりやっていただきたいと思いますが、国土交通大臣、どうお考えでしょうか。

 

国務大臣(前田武志君)

 

世耕委員にお答えいたします。

世耕委員のお地元が和歌山県ですね。私は実は奈良県、その十津川が本籍地でございます。和歌山県にもあります。世耕委員のおっしゃるとおり、百六十八号、百六十九号がずたずたに分断されました。もうあちこちで孤立して連絡すら付かないと。

私自身も二日に大臣を拝命して、実はその二日の十三時に国交省においては警戒体制に入っているんですね。そして、地方整備局においては九月一日から注意体制に入っております。整備局の方々、全国の整備局の支援も得て、テックフォースという技術者集団の専門家をよりすぐって対応をしておりました。したがって、雨が小降りになったときには直ちに現地の村役場まで国交省の職員も入って、そしてとにかく早く連絡が取れるようにしろということを知事さん共々指示をいたしまして、可及的速やかに回復したつもりでございます。

そこで、今の百六十八号、百六十九号、四十二号、これは早くつなぐということに尽きると思います。直轄でできるところは代行であっても、もちろん四十二号のあそこは高速道路でございますが、直轄代行も入れてとにかく早くつなぐということをやらせていただきます。

 

世耕弘成君

 

今回の台風被害で心温まる地域間の交流がありました。平成十六年の台風の被害を受けた兵庫県の豊岡市の中貝市長という方が、この台風が来だしたときに和歌山県の市町村長に手紙を送ってきてくれた。そして、それは水害に遭った経験に基づいて水害サミットという会議がまとめた災害時にトップがなすべきことというメッセージでありました。

非常にいいメッセージです。人は逃げないものだということを理解しておけと、しつこく言わないと絶対避難しないとか、あるいはボランティアセンターを早く立ち上げろ、いいメッセージです。こういうことを私は政府に早くやってほしかったんですよ。やっぱり遅かったと思います。

そして、この災害時にトップがなすべきこと、非常に示唆に富んだメッセージがいっぱい入っています。今、日本国のこの大危機を操縦していくトップである野田総理に対しても非常にいいメッセージが幾つか入っていますよ。判断の遅れは命取りになる、何よりもまずトップとして判断を早くすること、これも非常に大きい。そして、もう一つ大きいのが、トップはマスコミを通じてできる限り住民の前に姿を見せ、市役所も全力を挙げていることを伝える、これなんかは総理に是非申し上げたい。

総理は今ぶら下がり取材を拒否しておられます。やっておられません。マスコミを通してのメッセージ発信、全く国民に対してありません。ぶら下がり取材、これからどういうふうにされるのでしょうか、お伺いしたいと思います。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

中川さんは私の友人でもありますので、その戒めはしっかりと胸に刻みたいというふうに思います。

その上で、ぶら下がり取材についてでございますが、私自身は説明責任、政治家として、そして総理大臣としてしっかり努めていきたいというふうに思います。さっき申し上げた紀伊半島に行ったときも、現地ではきちっと記者の皆さんには対応しているつもりでございますが、ぶら下がりのやり方含めて、どういう形にしていくか、ちょっとそろそろ結論を出したいというふうに思っております。全部拒んで何かをやらないということではございません。メッセージの出し方と、あるいはお聞きいただいた場合の対応含めてそろそろ結論を出したいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

私も安倍内閣の広報担当の補佐官やっていましたから、ぶら下がりの大変さ、あるいは問題点はよく理解しています。でも、もう総理、就任されてからそろそろ一か月近いんですよね。もうそろそろ結論出されたらどうですか。早く発信をする、ぶら下がりをやめるんだったら、もう定例記者会見を何日かに一回ちゃんと座った状態でやるとか、いつごろまでに答えを出されますか。もうじき、もうじきと言われながらとうとうここまで来ています。いつ出されるか、明確に言っていただきたいと思います。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

可及的速やかに、本当にもうちょっとで結論を出したいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

そのもうちょっとというのはあと何週間かですか、あと数日かですか、お答えください。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

そう何週間も掛かりません。本当にもうちょっとで、済みません、決めさせてください。

 

世耕弘成君

 

もうちょっとということは、もう大体腹案はおできだと思いますけれども、ぶら下がりを継続するスタイルでいかれるのか、それともきちんとした記者会見に切り替えられるおつもりなのか、その辺のお考えをお伺いしたいと思います。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

方向性ですけど、しっかりと時間を取って丁寧に受け答えをするようなやり方をある程度の頻度をもってやっていこうかなというふうに思っております。

 

世耕弘成君

 

今のお答えは、もうぶら下がりはやめて恐らく記者会見スタイルに切り替えるというある程度宣言をされたんではないかというふうに解釈をさせていただきたいと思います。

続いて、国旗に対する総理の姿勢についてお伺いしたいと思います。

参議院の本会議場には国旗が掲揚をされております。総理は、答弁に立たれるとき、いつも国旗に丁寧に礼をされてから、その後西岡議長に礼をされて演壇に向かわれる。答弁が終わられた後もまた国旗に再び礼をしてから着席をされる。これはどういうお考えによるものでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

日本人として国旗を敬う気持ちを持っているということでございます。

 

世耕弘成君

 

文部科学省は、この国旗を敬う気持ちについては子供たちにどういう教育をなさっているんでしょうか。

 

国務大臣(中川正春君)

 

児童生徒が将来国際社会において尊敬され信頼される日本人として成長していくためには、我が国のみならず、他国も含めた国旗・国歌の意義を理解して、それらを尊重する態度を育てていくということであります。

学習指導要領における国旗・国歌、まず第一に、こういうふうに定めています。

社会科では、小中学校において、発達の段階に応じて我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てること等を指導するということ。それから二番目に、音楽科では、小学校の全学年において国歌を歌えるよう指導するということ。それから三番目に、特別活動では、小中高等学校において、入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえて、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するという指導をするものとしているということであります。

 

世耕弘成君

 

総理はしっかり敬う気持ちを持っておられるし、文部科学省としても、子供たちにもそういう教育を学習指導要領等に基づいてやっておられるということです。

これ通告していませんが、小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。

九月十六日の参議院本会議で、私見ておりましたけれども、答弁に立たれた際に小宮山大臣は、国旗の前をおじぎをすることもなくそのまま通過をされ、議長にだけ挨拶をされて、そのまま帰るときも議長にだけ挨拶をされ国旗に礼はされず、これは私、ビデオでチェックしていますから。

どういう趣旨でそうされたのか、教えていただきたい。

 

国務大臣(小宮山洋子君)

 

私は、答弁に立つときに、議長席の前で一回礼をし、議長の横に来てもう一回礼をしたつもりでございますが、そのように見えたとすれば、次回からはきちんと国旗の方に正対をして御挨拶をしてから、敬意を表してから答弁をしたいと考えております。

 

世耕弘成君

 

そういう答弁がいただけるとはちょっと驚きでしたけれども、じゃ、これからちゃんとやっていただきたいと思います。

続いて、今、沖縄県八重山地方の中学校の公民教科書採択問題で大変な混乱が起こっています。

これは、教科書無償措置法に基づいて、八月二十三日、石垣市、竹富町、与那国町の三市町村は採択地区協議会を開いて、育鵬社という保守色の強い、これ極めてまともな教科書だと私は思っていますが、その採択を決めました。ところが、竹富町が反対をして、その影響を受けて、沖縄県教育委員会が法律に定めのない、この三市町の教育委員全員による新たな会議を行うように指導をして、そして九月八日、その全員会議が開かれた結果、育鵬社の採択がひっくり返されて不採択になりました。

文部科学大臣にお伺いしますが、この問題に対する文部科学省の姿勢、八月二十三日の決定が正しいのか九月八日の決定が正しいのか、どうお考えか、お答えいただきたいと思います。

 

国務大臣(中川正春君)

 

正直、私たちも困っております。

それで、両方の採択についてしっかりしたコンセンサスができていないということで、さらに県の教育委員会に対してそのコンセンサスをつくっていく努力をするようにということで指導をしております。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 予算委員会(5)

世耕弘成君

 

教科書無償措置法は文部科学大臣の所管法律ですよ。この法律に基づいて、八月二十三日と九月八日、どっちが正しいのかはっきり判断を示すべきじゃないですか。お答えください。

 

国務大臣(中川正春君)

 

どちらが正しいかというよりも、どちらもコンセンサスに至っていないということ、そういう解釈をしています。ですから、最終的には、その努力をしていただいて、それぞれの教育委員会が納得をした上で一つの教科書を採択をしていくというプロセス、これをつくっていくようにということで県の教育委員会に指導をしているということです。

 

世耕弘成君

 

じゃ、法律に定めのない九月八日のこの会議の結果が法律が定めている八月二十三日の会議の結果に勝る可能性もあるとお考えなんですか、大臣。

 

国務大臣(中川正春君)

 

先ほど申し上げたように、勝るとか勝らないとかという話じゃなくて、両方ともコンセンサスができていないんだということなんです。そこで、もう一度しっかりと議論をしてくださいという指導をしています。

 

世耕弘成君

 

これ、このままじゃ来年の教科書間に合わなくなりますよ。いつまでに決めるんですか。文科大臣、お答えください。

 

国務大臣(中川正春君)

 

私たちも、そういう意味では心配をしておりまして、子供たちに影響が出ないということがこれは大前提ですから、それまでには解決をしていきたいというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

はっきり言って、大臣はふらふらなんですけれども、森ゆうこ副大臣は立派なことを記者会見でおっしゃっている。八月二十三日のこの協議会が正しい我々が認める答申だというふうにお答えになっている。

森副大臣、記者会見でおっしゃったことを確認をさせてください。

 

副大臣(森ゆうこ君)

 

世耕委員にお答えいたします。

私が記者会見でお答えしたのは、八月二十三日だけが正しいと、そういうことを申し上げたわけではございません。八月二十三日の協議会の答申、これは法律に基づき設置されました八重山地区の協議会のその規約に基づいて答申がなされたものであると承知をいたしております。しかし、その一方、御案内のとおり、議員はよく御存じだというふうに思いますけれども、教科書の採択の採択権限はそれぞれの教育委員会にございます。

その八月二十三日の答申に基づいて各教育委員会で協議をいたしましたところ、竹富町はその答申とは違う結論を出した。八月二十三日の答申ということについては合意は見られているというふうに私は思っておりますけれども、九月八日、改めて沖縄県教育委員会の指導に基づいて行われました全教育委員による協議の場というものについては、その後、各教育長から抗議のといいますか、これは協議に至っていないという文書が我々のところに届けられましたので、その後また反論のペーパーもいろいろ来ておりまして、そういう意味で、その地区においての協議がこの九月八日についてはまだ認められていないという段階でございます。

 

世耕弘成君

 

残念ですね、副大臣になるとやっぱり歯切れが悪くなっちゃう。明らかに記者会見では、八月二十三日の答申が、我々が認めているというのは八月二十三日のものだと理解しておりますというふうにおっしゃっている。

この辺、明確に言っていただきたいと思いますが、もう一人、日教組の組織内候補として立候補しておられる神本政務官、この問題、日教組は元々育鵬社の教科書に対しては内向きなナショナリズムで時代に逆行している、決して認められないと言っていますが、この教科書に関して政務官はどういうふうにお考えでしょうか。

 

大臣政務官(神本美恵子君)

 

世耕議員にお答え申し上げます。

今、日教組は育鵬社に対してこのように考えているというふうにおっしゃっておりますけれども、私はそのことを承知しておりません。

もとより、教科書については、私も学校現場におりましたので……(発言する者あり)

 

委員長(石井一君)

 

静粛に願います。

 

大臣政務官(神本美恵子君)

 

新年度、四月になりますと、新しい教科書が国民の皆さんの税金で無償で配付される。子供たちにとっては新学期を迎えてわくわくする、その真っ先に手にするのが新しい教科書でございます。そういう意味では、学校現場で子供や保護者や教職員の皆さん方がしっかりと採択にかかわって、法律に基づいて採択が速やかにされることを願っております。

 

世耕弘成君

 

日教組がこの育鵬社についてどう思っているか分からない、これ信じられない答弁ですけれども、この辺は義家議員を中心にゆっくり文教科学委員会でやってもらいましょう。

最後に、一つ重要な問題を指摘させていただきたいと思います。

賭けゴルフで問題になっている横峯良郎議員、これは民主党所属の議員です。そして、そのゴルフ仲間と言われていて、国会の開会式で天皇陛下をお迎えする儀式の最中に携帯電話を取り出して陛下の方向を撮影をして議院運営委員会に陳謝をすることになった平山誠議員、これは民主党と会派を一緒にしている議員であります。

ところで、比例区選出の議員というのは、国会に地方住所というのを届け出て、認められたら、そしてそれが遠距離の場合は、そこまでの往復航空券が最大で月四枚支給されるんです。平山議員は宮崎市阿波岐原町前原、番地は言いません、×××の××××という住所を国会に届け出て、宮崎県への往復航空券の支給を受けていたということであります。

ところが、これ調べますと、阿波岐原町前原という住所は実在しないことが判明をいたしました。そして、阿波岐原町前原の漢字を一文字書き換えて、そして番地に数字を一つ加えると横峯議員の宮崎の住所になるんです。これ、書き間違い等の偶然ではなくて人為的に操作されて、実在しない住所が申請された疑いが濃いんです。

これ、自民党が議院運営委員会で指摘をすると、平山議員から慌てて昨日、住所の変更届が出てきました。新しい住所が宮崎市大字赤江××という住所でありました。この住所をネットで調べますと、宮崎空港ゴルフセンターの住所なんです。これ見ますと、ゴルフの練習場、打ちっ放しであることが判明をいたしました。更に判明したのは、このゴルフ練習場は横峯さくらゴルフアカデミーの拠点であることも判明をいたしました。

これ、事実関係まだ分かりません。もっと調べなきゃいけませんが、まさか国から航空券をもらってゴルフをするために、宮崎に実在しない住所を登録したり、ゴルフ練習場を住所として登録したりということはないと信じたいですけれども、これは議員の信頼にかかわる問題であります。

民主党の党内、そして会派内の調査をしっかり行うように総理から御指示をいただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。

 

内閣総理大臣(野田佳彦君)

 

今の御指摘の議員は、民主党所属の議員ではなくて、まあ会派は一緒で、いずれにしても、事実関係はこれ分かりません、初めて今御指摘いただいたので。党の関係の方については調べさせていただきますし、無所属の方は御自身できちっと説明責任を果たすべきだというふうに思います。

 

世耕弘成君

 

終わります。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 総務委員会(2)

世耕弘成君

 

ここ非常に私も分かりにくいんですけれども、じゃ、要するに、この法律では、当該費用の負担に関する事項を開設指針の規定事項及び開設計画の記載事項に追加すると書いてあるわけなんですね。ということは、ここに何か、何らかの値段みたいなことを書いて、その金額の多い少ないでこの人が使えますよという形になるんでしょうか。ここのところをちょっと詳しく教えていただきたいと思います。

 

国務大臣(片山善博君)

 

今までは、事実上競争下にあっても、どれだけコストを提供するかということは全く関係なく、どの業者がその周波数を使うのがふさわしいかということを役所が決めているわけであります。今回の法律案によりまして、それにプラスアルファして、どれだけ負担できるのかということを書いてもらって、その事業者の選定をしていこうということになるわけであります。

 

世耕弘成君

 

じゃ、そうするとこれ、まあ当然知事をやっておられたから入札の方式にはお詳しいと思うんですけれども、これはいわゆるその金額の高い安いで決める入札なのか、あるいは、いわゆる総合評価方式と言われるような、ほかの条件も全部含めて決めるような形になるのか、どっちなんでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

基礎的な要件、今お触れになったようなことを敷衍しますと、入札参加資格のような要件は別途の要素で決めていく。その上で、一線に並んだ事業者の間では、そこに記載された費用負担をどれぐらいしていいかという、その金額によって事業者を選定するということになろうかと思います。

 

世耕弘成君

 

分かりました。

多分、まあ恐らく、現実的には、実際に始まれば、特に既存の事業者で大手三社なんかは恐らくもうその条件面で変わるところはないと思いますから、となると、このいわゆる開設指針の規定と開設計画の記載事項に書かれた移転費用の負担額というのが恐らく勝負の分かれ目になってくるんだろうというふうに私は推察をしますけれども、じゃそのときに、これ金額で勝負になると、もうほかの条件全部一緒になったと、じゃ金額で勝負だといったら、単純に本当に高い方で決めるんですか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

今回の、オークション的なものとさっきから表現していますけれども、高ければ高い方がいいという考え方は今回導入しないつもりであります。といいますのは、移転費用がこれが上限になりますから、移転費用を上回って取るということになりますと、それはオークションと変わらなくなってしまいます。そこまでの踏ん切りは付いておりません。

ですから、アッパーリミットといいますか、上限を設定することになると思います。その条件の中で申請額に差が出れば、一番高い人が選定されるということになります。

仮にみんな上限に張り付いた場合はどうなるかということでありますが、その際には、他の要素を盛り込んで決めざるを得ないと思います。それは、例えば、その事業者がこれからどれだけ世の中に寄与、貢献するかというようなことも含めた要素によって決めざるを得ないと思います。

そういうことがありますので、オークションの導入に必ずしも踏み切っていないと、オークション的なものにとどまっているという、そういう表現をしているわけであります。

 

世耕弘成君

 

いや、その上限価格というのを初めて伺いましたけれども、ということであれば、当然もう上限価格に張り付きますよね。しかも、通信事業をずっとやってきているプロであれば、それぞれの会社、移転費用の算定にそんな大きな差はないと思いますから。ということは、基本的にはオークションとは銘打ちながらも、基本的には今までの総務省が最終的に、これビューティーコンテスト方式と言いますけれども、総合的に考えて決めていった、今大臣いみじくもおっしゃいましたけれども、そういうやり方になるという理解でよろしいでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

煎じ詰めればそういうことでありますけれども、私は従来に比べてやっぱりかなり踏み込んだ仕組みだと思います。従来はそういうコストを払うということが、これは電波の利用料はもちろん低廉な金額で払いますけれども、それ以外のものを払って事業を開始するということはなかったわけでありまして、言うなれば、ビューティーコンテストという表現がいいのかどうか分かりませんけれども、お役所が全部決めていたということ、そう言っても過言ではないと思いますけれども、今度は、少なくとも天井は決めるにせよ、そこまでの間で一応競うという条件が入ってくるわけでありますので、かなり違ってくるとは思います。

ただ、移転費用が上限になりますから、やはりそれなりの限界はあるということは御理解をいただきたいと思います。

 

世耕弘成君

 

私が賛成するかどうかは別にして、総務省としてのお考えは大臣から今明確に表明をされたというふうに思っております。

その上で、少し確認をさせていただきたいんですが、大臣はこの電波オークションに向けて方向性も含めていろいろ議論の余地があるとおっしゃいました。しかし、その中でなぜ今回特定基地局という形で携帯電話基地局、これも恐らく七百メガ、九百メガのプラチナバンドということになると思いますけれども、そこだけを切り出して、先行させて、こういうオークション的なもの、最終的に私はオークションにはならないと思いますけれども、オークション的なものを導入された理由は何なんでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

これは周波数を新しく使う人の、古い人から新しい人に移行を円滑にする、そのために新しい人が古い人に移行費用を出すという、そのことによって円滑化をするということが一番の眼目であります。

 

世耕弘成君

 

ちょっと今のは説明になっていないんですね。古いところから円滑に移ってもらわなきゃいけないところというのは、いろんな周波数帯であります。だけれども、なぜ今回この特定基地局という名前まで付けて、携帯電話の基地局を特出しをして今回やろうとされているんでしょうか。そこの理由を教えていただきたいんです。

 

国務大臣(片山善博君)

 

それは、携帯電話の普及の拡大によりまして携帯電話が使用する周波数が込み合ってくるという、これが背景にあると思います。

 

世耕弘成君

 

もう一つお伺いしたいんですけれども、私、携帯電話のこの周波数帯に、もし完全なオークションを入れたとした場合、当然これから総務省もいろいろ検討はされるんでしょうけれども、いろんな議論をされていくんでしょうけれども、もし携帯電話に完全なオークションを入れた場合、携帯電話の場合はやっぱりユーザーがぶら下がっているわけですよね。例えば、自分が契約している携帯電話会社があって、そこが突然オークションに敗れた、敗れたので別の周波数帯に行っちゃうことになりましたということで、電話機も全部買い換えてくださいなんということが私は想定されるんじゃないかと思うんですね。

携帯電話の、このいわゆる一般大衆がそれこそ何千万という単位で使っている携帯電話と、ほかの業務用であるとかかなり限られたところで使われている無線というのは、ある程度区別をして考えるべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

それはそのとおりだと思います。国の政策の変更に伴ってユーザー、国民の皆さんに不測の負担を掛けるという、混乱を来すということは、それは政策としては妥当しないと思います。

 

世耕弘成君

 

大体、大臣のお考えはよく分かったと思います。

もう一度整理をさせていただきますと、今回はオークション的なものを入れたと、必ずしもオークションと言えるとは分からない、オークション全体に関してはこれからじっくりと時間を掛けて議論をしていく。しかし、携帯電話の周波数帯については、非常にユーザーも増えていることもあるので、できるだけ早い対処をしていかなければいけないし、また、今最後に私が指摘をさせていただいたように、携帯電話そのものにオークションそのものがなじむのかどうか、そこは非常に特にユーザーへの影響という点で慎重に考えなければいけないということで、今回のこの電波法の中で携帯電話だけを特出しをしてできる限り急ぐという形で、しかし一方で、上限を付けて、のべつ幕なしな入札にはならないし、ある程度ユーザーへの影響も配慮が最終的に総務省としてできるような形で電波法が出されたという理解でよろしいでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

そのとおりであります。

 

世耕弘成君

 

非常にきっちり整理をしていただいたと思います。

そこで、一つお伺いをしたいのは、まず三月十一日付けで、この法律がですからもう閣議決定をされた後ということになると思いますが、三月十一日付けで周波数オークションの導入に関する意見募集というのを総務省はやっておられます。震災と同じ日にやっておられ、ホームページで出ていたんですけど、それは別にそんなに詳しく聞こうとは思いませんけれども、その中で、意見を広く募集するということと、いろんな論点も展開をされて、その論点なんかは非常にオークション問題の論点をうまく整理されたいい整理だというふうに思っていますが、この周波数オークション導入に関する意見募集に関しては、今回法律に出ている七百、九百メガヘルツ帯の携帯電話はこれは例外だと、対象ではないというふうに考えてよろしいでしょうか。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 総務委員会(3)

国務大臣(片山善博君)

 

今お触れになりましたその意見募集というのは、実はこれは総務副大臣が主催をします懇談会を開いておりまして、そこが、周波数オークションを導入する際に検討すべき論点の提案募集ということで、実は四月の二十八日まで意見募集をしております。ということで、そのことについては担当の副大臣の方から答弁するのがふさわしいかと思います。

 

副大臣(平岡秀夫君)

 

今、世耕委員が御指摘のあったように、この周波数オークションに関する懇談会については私が座長をさせていただいておるわけでありますけれども、これはあくまでも今回の法律改正に関係しているものではなくて次の段階の話ということで、これも昨年末にタスクフォースで議論が出されたときに我々の方で方針を示しておりますけれども、その方針というのは、第四世代移動通信システムなど新たな無線システムに関しては、諸外国で実施されているオークションの導入についても早急に検討の場を設けて議論を進めるという位置付けの中で設けたものでございます。

第一回目を三月の二日に開催させていただきまして、そのときに出ました意見をある程度集約したところでパブリックコメントを求めるという形で提案募集をさせていただきました。当初は四月八日の締切りでやったんですけれども、大震災の発生に伴いまして期限を延長いたしまして、四月二十八日に締切りということをさせていただきました。それを受けて、これから第二回目以降についてしっかりと議論をして、そして今年中にはある程度の方向性が得られるように議論を進めていきたいと、このように考えているところでございます。

 

世耕弘成君

 

もう一度確認をさせていただきたいんですが、ちょっとやっぱり違和感が若干あるんですね。法律を出されている、だけど、その法律と結構密接に関係することに関して意見募集をされている。今から意見募集されるんだったら、法律を出してもらっちゃ困るわけですよね。ただ、法律はちゃんと出されているわけですから、この法律に書かれているいわゆる特定基地局の周波数帯のこれから移転費用の負担その他のルールに関しては、今後、その検討会とは関係なく、あくまでもこの法律どおりに執行をしていくということを私は確認をしたいんです。いかがでしょうか。

 

副大臣(平岡秀夫君)

 

今、私はそのつもりで答弁したつもりでありますけれども、改めて明確に申し上げますれば、今ここで議論されているものについてはこの懇談会の対象にはしていないということでございます。

先ほど私、座長と言いましたけれども、私が主催者ということで、座長は学者の方にやっていただいておるということでございます。

 

世耕弘成君

 

分かりました。じゃ、是非そこでいい電波オークションに関する議論をしっかりやっていただきたいというふうに思いますが、一方で、法律を出された以上は、この特定基地局に関してはこの法律どおりしっかり執行していただきたいと思いますが、総務大臣、最後にもう一度確認をさせてください。

 

国務大臣(片山善博君)

 

それはもうそのとおりでありまして、この法律案に盛り込まれたことが、これが成立をしますと、その法律の規定に基づいて実施をしていくということになります。

平岡副大臣が主催をしておりますその懇談会というのは、それとは違った、最初から、冒頭から申し上げております一般的なオークションについて、これをこれから検討していくということでありまして、両者は分けて考えていただければと思います。

 

世耕弘成君

 

さらにもう一つ確認をさせておいていただきたいんですが、民主党に復興ビジョン検討チームというのがあって、この間、新聞記事を見ておりますと、この復興ビジョン検討チームの議論の中で、この周波数の、今回のこの法律に盛り込まれている七百メガ、九百メガヘルツ帯も含めた周波数の問題について、東日本大震災の発生で状況が一変したと。総務省はこれまで、地上デジタル放送への移行に期限を区切っていることや携帯電話向け周波数の逼迫もあり、とにかく新たな周波数割当てを急ぐ必要があると主張してきた。しかし、合理的に考えて、期日どおりに全国で地上アナログ放送を停波し、地上デジタル放送へ完全移行するというのは震災の影響で非常に困難になった。ならば、七百、九百メガヘルツ帯で周波数オークションの実施も時間を掛けて検討できると。

これ、法律を出してから与党の中でこういう議論をしているということ自体、私は大変問題だと思いますが、これについて、この法律が今後影響を受けるということはあるんでしょうか、ないんでしょうか、お答えいただきたいと思います。

 

副大臣(平岡秀夫君)

 

この点については、特に私たちの方に何か問合せがあってしゃべられたわけではございません。個人的な見解を述べられたんだろうと私は思っておりますけれども、特に政府に対して申入れもあるわけでありませんし、我々として我々の考え方を変えているわけでは全くありません。

 

世耕弘成君

 

先ほど明確に、大臣も含めてこの法律どおり執行していくということは御答弁いただきましたので、それを信じて我々もこの法律へ、今日、採決も含めて対応させていただきたいと、そこは明確に申し上げておきたいと思います。

それでは、少し話を変えまして、今回、東日本大震災、いろんな悲惨な状況が伝えられております。私も南相馬、相馬、新地町という被災地に救援物資を持って行ってまいりました。そんな中で、いろんな被害が注目を浴びていますけれども、やはり国民の皆さんがいろいろと、これは被災地以外の方も含めて、自分で体感的に感じているのがやはりこういう大災害が起こったときの通信の問題だというふうに思っております。

まず、全般的に大臣として、今回の東日本大震災を受けて、通信を担当される大臣としてどういう教訓があったというふうにお考えか、大きくお伺いをしたいと思います。

 

国務大臣(片山善博君)

 

幾つかの教訓といいますか印象があるのでありますけれども、やはりこれだけの大災害になりますと、安否確認などのために非常に通信が混雑をします。一番必要な人たちがその混雑の中で通信ができなくなってしまうという、これを何とかしなければいけないというのは一つの課題だろうと思います。もちろん、技術的な問題を含めてこれから早急にこれは取り組んでいかなきゃいけないと思います。

それから、これだけの災害がありますと、物理的に通信の施設が被害を受けます。これは、混雑とは違ってもう被害を受けてしまいます。その際の代替機能をどうするのかということでありまして、これは、例えば携帯電話の基地局が被災した場合には、別途、車載型の基地局がスムースに導入されるようにするとか、それから、今回非常に大きな力を発揮しましたのは衛星携帯電話でありまして、これの備えを十分にしておくとか、ほかにもありますけれども、自分が直接に被災地に行って話を伺った中ではこんな印象を持っているところであります。

 

世耕弘成君

 

私自身は、情報通信関係の企業で広報担当をやっていましたときに阪神大震災を経験をいたしました。あのときと今回決定的に違うのは、やはり携帯電話の位置付けだったというふうに思います。

あの阪神大震災のときは、大体、携帯電話がまだ百万加入ぐらいですから、携帯電話は通じたんですね。ところが、今回は逆にみんなが携帯電話へ殺到して、携帯電話の方が非常につながりにくいという状況が起こってしまったというふうに思っています。その辺、ただ、通常の例えば五十倍、百倍のトラフィックが来る、それに常に対応できるような通信網を構築するとなれば、それは当然料金に跳ね返ってくるわけですから、その辺を、公的役割等を含めてこれから十分に議論をしていかなきゃいけないだろうということをまず指摘をさせておいていただきたいと思いますが、それに加えて、今回、改めて、携帯の時代でなかなか一般のユーザーの方は気が付かないんですけれども、やっぱり固定網が非常に重要だということだと思います。

津波でほとんど流されました。私自身もNTTで勤務していたときに、電話局の局舎というのは震度七でも絶対に大丈夫に設計をされていると、だから大きな地震が揺れたら絶対に職場から離れるなというのが先輩からの教えだったわけですけれども、今回はやはり津波には耐えられなかった、津波で相当、交換の機械ですとか、あるいは電話局そのものがほぼもう全部水没をするというような状況になっているわけでございます。やっぱり固定網をもう少し強化をしておかないと、結局、携帯電話も携帯電話の基地局だけで成り立っているものではないわけです。その携帯電話の基地局と固定のネットワークがつながって初めて携帯電話として機能するわけでございまして、そこの固定網の重要性というのが私は非常に今回クローズアップされたんではないかというふうに思いますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

それはそのとおりであります。

先ほどおっしゃられたように、携帯電話が非常にふくそうしたときに固定電話は非常にスムースにつながったということももちろんありますし、そればかりではなくて、ネットワークの基盤という存在として固定電話があると思います。これの重要性を、改めてその認識を共有しなければいけないと思います。

それから、先ほどの御質問と関連しまして、今回の教訓というので一つ指摘しておかなきゃいけないのは、物理的な被災をしていなくてもつながらなくなってしまうということが今回、原発の近隣区域で起こりまして、ちょうどその避難区域の中に局がある、基地局がある、そこに人が行けないということもあって地域全体が不通になってしまうということがありまして、このことも一つ、これから原発関連の事故が頻繁に起こることを想定するのはいかがなものかとは思いますけれども、今回、今まで考えていなかったことが起こったものですから、これも一つの教訓としてこれからの対応を考えなければいけないと考えている次第であります。

国会各委員会・質疑応答集

参議院 総務委員会(4)

世耕弘成君

 

あともう一つ、私もずっとこの光の道構想のいろんな議論というのを聞かせていただいています。光の道構想というのは、まさに今回津波で流されたようなアクセス網を要するに切り離して、みんなで自由に使えるようにして、そしてそこに光ファイバーを全部引こうという構想だったと思います。その議論のときに、アクセス網を切り離せばコストが安くなるんだという話がありました。NTTが今やっているよりもコストが安くなるんだという話が随分ありました。私も、コストは安くなる面はあると思います。それは当然、企業の通信システムレベルの構成でいいんだったら幾らでも安くできると思います。

ただ、今回の大震災、津波で明らかになったのは、やはり地震国日本は、アクセス網とはいえども相当なコストが掛かるということがある意味証明されたんじゃないかと思います。当然、この移動基地局とか移動無線局とか、あるいは移動電源車とか、そういうのを用意しておくのも物すごくお金が掛かりますし、あるいは阪神大震災以降も、例えば火で焼けにくいケーブルを開発したりとか、あるいは地震が起こっても下の配管が折れにくいような構造を造ったりと、いろんな形でやっぱりそういったところのコストが掛かってくる。やはりそういう意味ではコスト面の議論というのも今回の震災で見直さなければいけない面が出てきたと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

それはおっしゃるとおりだと思います。もちろん個別のパーツパーツといいますか、部分部分でできるだけ効率化を進めなきゃいけない、そのための手法を取り入れなきゃいけないということは当然あると思いますが、他方で、やっぱりシステム全体に目配りをする。そうしますと、パーツだけではとらえられない、平時では、過剰とはいいませんけど、多少平時では不要なものでも用意しておかなきゃいけないという、そういう意味を含めた全体の目配りをシステム維持のためにはしなきゃいけないということがあると思いますので、その辺の兼ね合いはよく認識をしなきゃいけないと私も思います。

 

世耕弘成君

 

それともう一つ、やはり消費者の側も少し通信に関するリテラシーというものを上げていかなければいけないのかなということを今回痛感をしています。なぜ電話が震災になるとつながらないのか、どういう形で連絡を取るのが一番連絡が付く可能性が高いのかとか、そういったところの啓発というのを相当やっていかなきゃいけないんだろうというふうに思います。

例えば、今IP電話、安くてみんな使っていますが、実はIP電話というのは、普通の電話は停電になっても交換局が生きている限りはつながりますけれども、IP電話というのは自宅が停電になったらこれはもう使えないわけなんですね。

そういうことがやっぱりユーザーレベルで分かっているかどうかとか、あるいは、例えば緊急地震速報なんというサービス、これも知っている人と知っていない人、私の隣にいる議員も、何で俺のだけは鳴らないんだろうとおっしゃって、いや、それは機種が古いからですよなんていうのもあったんですけれども、そういうサービスが付いているのか付いていないのかとかをやっぱり事業者も情報公開をしてちゃんとやっていく。あるいは、いざというときにそのネットワークの強度がどれぐらいあるのかとか、移動基地局とか移動無線車、移動電源車というのをどれぐらい確保しているのかというのは、これ常日ごろのやはり情報としてきっちりと公開をしていかなければいけないんじゃないかと思います。

こういう大震災へ向けての消費者に対する啓発と、そして事業者の情報公開についてはどのようにお考えでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

それも非常に重要な視点だと思います。何でも効率性でコストダウンという、それだけではやはり済まないと思います。いざというときにできるだけリスクを減らすということを考えますと、消費者、国民の皆さんにもある程度の負担はやっぱりしていただかなきゃいけない、このことを認識していただく必要があるだろうと思います。

これ、分野は違いますけれども、例えば今般、消防機関というのが大活躍をしました。これは、大型の高額の資機材を持っていることというのはある意味では批判の対象にもなります。しかし、今回のように本当に大変な事故のときに大活躍をしたということで改めてその有用性が認識されたわけでありまして、同じような意味合いで、通信のネットワークの維持のためにある程度コストが掛かるんだということはやはり正確な情報が伝えられてしかるべきだと思います。

 

世耕弘成君

 

そういう、ですから通信政策も今回の大震災で大きな変化をしていかなければいけない面、我々も反省も含めてやっていかなければいけない面があるということを指摘をして、最後の話題伺いたいと思いますが、大臣はスマートフォンはお使いですか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

私は個人的にはまだ使っておりません。我が家で私ぐらいでありますね、まだ使っていないのが。

 

世耕弘成君

 

もう時間がありませんので余り多くのことを申し上げませんが、スマートフォンになりますと、いわゆるグーグル系のスマートフォンですとアンドロイドというOSが載っています。また、アイフォンはこれまた別のiOSというのが載っております。いわゆる今までの我々が普通に使ってきた携帯電話とは全く違う枠組みになるわけであります。

しかし一方で、今まで我々が使ってきたこの携帯電話にぶら下がって、いわゆるコンテンツビジネスを展開をしてきた人たちというのが結構たくさんいて、これ恐らく五千億から六千億の規模になると思います。これが、これからこのスマートフォンに替わることによって大きな影響を受けてくる。これは、日本のまさにコンテンツ産業は総務省の仕事でもあるわけですが、このスマートフォンへ移行する中で、日本のコンテンツ産業をどうやって保護してあるいは振興していくかということを総務省としてどのようにお考えでしょうか。

 

国務大臣(片山善博君)

 

これは非常に私、難しい問題だと思います。新しい方式に変わるということは新たな分野で競争原理が働くわけで、特にそのスマートフォンになりますと、汎用性といいますかコンテンツの分野では今までにない競争が起こると思います。そうしますと、既存の言わば閉鎖的なシステムの中でビジネスを行ってきた事業者の皆さんにとっては大変厳しい環境に置かれると思います。

ただ、ユーザー、国民の立場に立ちますと、競争原理が働くことによってコストが下がり、提供されるサービスが多様化される、質が上がるということはこれは好ましいことでありまして、そういう視点から見ると競争原理は自然に進めるべきだと私も思います。

その際に、既存の業者の皆さんがスムースに新しい競争原理の中に移行できるような、そういう何か道筋というか手だてがあればいいと思いますが、これは既存の事業者の皆さんが第一義的には考えていただくべきで、それでお手伝いできることがあったら考えてみたいと思います。

 

世耕弘成君

 

今、最後に申し上げますが、既存のこのマーケットが閉鎖的でスマートフォンがオープンだというのは、これは必ずしも正しくないんですね。オープンになってほしいと思います、私も。ただ、スマートフォンは、例えばこれ、グーグルの方でいいますと、アンドロイドというOSがあって、もうそのOSに乗っからないと、端末も作れなければアプリ、ソフトウエアも提供できない、コンテンツも提供できない。ある意味、このアンドロイドというOSがまさに生殺与奪の権を握ってしまう。もう上から、端末からアプリまで全部握ってしまう。NTTドコモとかソフトバンクとかKDDIは土管を提供するだけの会社になってしまうという懸念もあるんですね。

ですから、私は最後に申し上げたいのは、今日は電気通信事業法まで議論できませんでしたが、ここまで日本の競争政策というのは常に日本の中の電話系の会社をどうするかという議論ばっかりやってきましたけれども、やはりグーグルとかアップルといった会社を視野に入れて、日本の通信企業がどうやって世界のマーケットの中で生き残っていくかということを考えていかなければいけないということを指摘をさせていただいて、御感想だけ伺って、これで私の質問を終わりたいと思います。

 

国務大臣(片山善博君)

 

是非、日本のしかるべき企業に世界の企業に伍して戦っていただくように頑張っていただきたいと思いますし、必要な支援は総務省の方でもしていきたいと思います。

 

世耕弘成君

 

終わります。

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